東京海上日動、空飛ぶクルマの開発企業へ保険商品を提供


空飛ぶクルマ実用化に向けた最先端研究開発を支援へ

東京海上日動火災保険株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:北沢利文、以下東京海上日動)は3月28日、国内で空飛ぶ クルマの実証実験を目指す企業に保険商品を提供する。

新たな保険商品を提供していく理由は、空飛ぶクルマの開発支援という目的がある訳だが、一方で技術進展プロセスで得られる知見を基に新たな補償・サービス開発を検討していくという未来を見据えた側面もある。

保険商品の提供と研究を決めた背景には、2018 年 8 月に経済産業省及と国土交通省が共同で「空の移動革命に向けた官民協議会」を発足したことが契機となった。

特に2018 年12月の第4回会合では「空の移動革命に向けたロードマップ」が早くもとりまとめられている。そのロードマップでは、目標スケジュールに保険制度や被害者救済ルール等の必要性が明記された。

そこでこれを受けて、2019 年の試験飛行・実証実験を経て、2020 年代半ばに実用化し、2030 年代以降に実用化の拡大を図るとしている指針に沿い、空飛ぶクルマの開発企業に 対して保険商品の提供を開始した。

保険商品は、空を飛ぶという特徴から、従来の「航空保険」をベースに第三者への賠償責任補償 (対人・対物)をカバーする一方、補償の適用範囲を、飛行中だけでなく、クルマとして地上を走行している状況下にも拡大した。

また、保険約款上での航空機の定義を有人航空機だけでなく、無人航空機(リモートコン トロールのための装置等を含む)まで拡大。

なお現時点では、試験飛行・実証実験許可を受けた特定施設内でのみ可能なため、保険の 適用場所は、指定施設敷地内(屋内・屋外)に限定している。施設が借用施設である場合、該当施設損傷に対する賠償責任も補償範囲に含まれる。 

東京海上日動火災保険では「当社は日本に自動車が1000 台ほどしか走っていなかった 1914 年(大正 3 年)に「人とクルマとの毎日を安心なものにしたい」という思いから、日本で初めて自動車保険の営業認可を取得しました。

それから105 年。空飛ぶクルマについても保険提供を皮切りに、最先端リスクに対する研究と商品 開発へ挑戦を重ね、実用化、そしてさらなる空飛ぶクルマの時代が到来するまに至るまで安心・安全を提供し続ける 役割を果たしてまいります」と結んでいる。