ポルシェが新たなトレーニングセンターをオープン


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ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:マティアス・ミューラー)は、新たな年度のスタートに合わせ、自動車業界でも最先端の環境を整えたトレーニングセンターを開設した。

この投資は、日々複雑さが増す自動車業界の課題に対応できる、次世代の若きプロフェッショナル達を育成していくためである。

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ツッフェンハウゼンの路面電車の車両基地跡に建設された床面積14,000平方メートルの新しいビルは、500名の実習生とバーデン・ヴュルテンベルク・コーポラティブ・ステート・ユニバーシティの学生を全て収容できる規模を誇る。

さらに、スポーツカーメーカーであるポルシェは、この新たに3000万ユーロを投資したビルによって、自社の規模拡大にも対応する。

というのは、2011年から2014年にかけて、ポルシェの新卒社員は50%増を記録し、現在では450名。ポルシェは今回、すべてのトレーニングを修了した実習生と学生に正社員採用を約束しているのだ。

ポルシェAGの社長兼取締役会会長マティアス・ミューラー氏は、「ツッフェンハウゼンのトレーニングセンターの建設は、私達のシュトゥットガルトに対する明白なコミットメントだけではありません。

これによって私達は、卓越したトレーニングを将来にわたり確実に継続するための基礎を築いたのです。

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こうすることで、若い世代の人々にも私達自身にも将来の展望が開けます。

一方で私達は、ポルシェ ブランドの大きな革新力に支えられ、何より私達の優れたトレーニングを受けた社員に支えられているのです」と語っている。

また上記を受けて、バーデン・ヴュルテンベルクの金融経済大臣であるニルス・シュミット氏は、「職業訓練は、バーデン・ヴュルテンベルクの経済と自動車産業の競争力にとって重要な要因です。

新たなトレーニングセンターで、ポルシェは、革新的な職業訓練と若者の将来に投資を行ったのです」とたたみ掛ける。

実のところ、ポルシェはこれまで幾度となく、このトレーニングセンターのコンセプトを新たにしてきた。

同社は、例えば1年に106名の産業技術分野の実習生のうち40%を中学校の卒業生とするといった目標を掲げ、さらに、産業技術訓練の実習生に占める女性の割合は、過去3年で5%から27%に増加し、この割合はさらに大きくなるよう設定されている。

1年の準備期間プログラムを通じて、2013年から毎年、通常はトレーニングの年齢制限で除外される11名の若者がポルシェでの実習の機会を与えられているのである。

その成果として、9ヶ月間のプログラムを修了した33名中30名の若者が、現在ツッフェンハウゼンの実習生となった。

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ポルシェ中央労使協議会の議長であるウーヴェ・ヒュック氏は、「当り前ということは何もありませんでした。中学校からの40%の生徒と1年の準備期間は、企業契約と労働協約に基づいて行われます。

これは、共同決定が社会全体と企業の両方にとっての成功要因であることを証明しました。

私達全員が、このポルシェの共同決定の文化を誇りに思います。そして私たちが最も注目すべき事は、ポルシェが採用しているこの方法が、利益と社会的責任が互いに矛盾しないことを示していることです。

これらすべての資産は、私達社員の柔軟性と生産性から捻出されているからです。これに関して、彼らに心から感謝を述べたいと思います。

一方で私達は、私達の社会貢献を継続し、私達の子供達の将来に対する責任を果たすために、利益を上げる必要があります。

今、世の中を見渡すと将来を見据えて、労働市場がより困難な状況になってきているのは明白です。デジタルテクノロジーとインダストリー4.0といったテーマは、労働の世界に影響を与え、これを永遠に変えるものです。

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しかしそれでも私達の新たなトレーニングセンターは、私達の実習生および学生達に最高の条件を提供します」と指摘している。

ポルシェは、同センターに於いて、10種類の技術および商業の職業訓練コースを提供している。さらに、新たなトレーニングセンターでは、バーデン・ヴュルテンベルク・コーポラティブ・ステート・ユニバーシティの102名の学生も実習に挑んでいる。

彼らは7つの学位プログラムでビジネスコンピュータ科学または電気技術の実務を学び、新たなトレーニングセンターでは、特に産業技術の実習生達が産業独自の条件下で訓練を受ける。

完全な塗装工場および物流のトレーニングワークショップだけでなく、3つの学習/メディアルームに加え、長さ150 m、幅30 m、高さ21.5 mの新トレーニング棟には、120名を収容できるイベントルーム、更衣室およびカフェテリアも用意されている。

ちなみに新トレーニングセンターは、エネルギー効率の点でも新基準を打ち立てた。

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4つの再生可能エネルギーシステムにより、ドイツ連邦政府のエネルギー効率ガイドライン(省エネ指令、EnEV)を30%下回り、プラスのエコロジーバランスを達成しているのだ。

例えば、熱と電気のほとんどは敷地内の熱電併給プラントで生み出される。さらに、排気の熱エネルギーを蓄熱し外気を加熱または冷却する。

加えて地熱エネルギーも利用している。この地中に貯えられたエネルギーは、基礎の110本の放射化コンクリートの柱によって伝えられ、加熱または冷却に使用する。

4番目のエネルギー源、つまりコンクリート埋設方式では、コンクリートの天井の中にパイプシステムを通し、この中に水を循環させる。このシステムは冷房または暖房にも利用できるのだ。

このサスティナブルな取り組みにより、特に新世代の被雇用者にとってポルシェは望ましい雇用者を選ぶ上での重要な基準を満たす。

企業での能力開発とその向上も、同様に重要だ。「生涯学習」を掲げるポルシェは、研修後にも総合的なトレーニングプログラムを提供する。

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ポルシェAGの人事担当役員であるトマス・エディヒ氏は、「ポルシェは、この地域で最も重要な一社としての責任を理解しており、高まる労働力への要求を満たし、このハイテクビルで有望なポルシェ世代の未来に系統だった投資を行います。

ポルシェがドイツにおける最も魅力的な雇用者のひとつであるという評価を受けているのには理由があります」と語っている。

2014年に受け取った100,000通以上のエントリーシートと、わずか0.61%の従業員退職率はこの魅力の証明となるだろう。

と云うのは、後者は社内能力管理の成果でもある。86%以上の第1および第2レベルの管理職は当社内の有望な才能に割り当てられるからである。

ポルシェ トレーニングセンターのデータ
・建設期間および費用:2年、3000万ユーロ
・収容人数:
最大500名の実習生およびコーポラティブ・ステート・ユニバーシティの学生。現在は106名の産業技術および10名の商業実習生、および1年間に34名のバーデン・ヴュルテンベルク・コーポラティブ・ステート・ユニバーシティの生徒を受け入れ。
・インフラ:
学習およびメディアルーム、塗装工場、流通トレーニングワークショップ、イベントルーム、ソーシャルルームおよびカフェテリア、70台収容の地下駐車スペース
・敷地面積:9,000 ㎡
・延床面積:14,000 ㎡
・建物寸法:長さ125 m×幅30 m×高さ21.5 m
・使用建材:コンクリート11,000 ㎥、鋼材2,000 t、ガラス1,700 ㎡など
・エネルギー効率:
ドイツ連邦政府のエネルギー効率ガイドライン(省エネ指令、EnEV)の-30%
・4つの再生可能エネルギーシステム:
– 熱および電気の熱電併給プラント
– 排気の熱エネルギーを外気の加熱または冷却に使用
– 基礎の110本のコンクリート柱で取り出された地熱エネルギー(加熱および冷却)
– コンクリートの天井に埋め込まれたパイプシステムで水を循環(暖房および冷房)