米TrimbleとTDKが提携し、高精度ナビゲーション市場を加速させる

米Trimble®とTDKグループ傘下のInvenSenseは6月24日(コロラド州ウェストミンスターおよびカリフォルニア州サンノゼ発)、Trimble ProPoint® GoエンジンとTrimble RTX®補正サービスを、TDKのInvenSense製SmartAutomotive™慣性計測ユニット(IMU)モジュールと組み合わせた高度なナビゲーションソリューションの提供に向けて協業する。

これにより 、ユーザーは様々な自動車およびIoTアプリケーションで、測位とナビゲーションの精度と信頼性を向上させることができるようになる。

Trimble ProPoint Go測位エンジンは、国際的に利用可能なTrimbleの補正サービスを活用し、高精度な位置・方位データを提供するように設計されている。

より具体的には、4周波GNSS信号のサポートと、Trimble ProPoint Goが市場初となる自動車安全度水準(ASIL-C)認定の補正データを備えたこの測位エコシステムは、安全性を重視した自動運転機能の強化を支援する。

また、フィールドロボティクスなどのIoTアプリケーションの精度向上にも貢献する。

対してTDKのIMUは、3軸加速度計と3軸ジャイロスコープをコンパクトな6軸モーションセンサに統合し、車両や物体の直線加速度と角速度を優れた精度で検出。

独自の6軸およびMEMS製造プラットフォームを備えたTDKの慣性センサは、高性能、小型、低消費電力という特長により、アプリケーションの可能性を広げる。

この両社が保有する技術の融合についてTrimbleの高度測位担当バイスプレジデント、オリヴィエ・カサビアンカ氏は、「TDKと提携し、高精度・精密な測位技術と最先端のASIL認証センサーを組み合わせることで、お客様が自動車市場やIoT市場向けに革新的なソリューションを構築できるよう支援します。

TDKをはじめとするティア1企業と連携し、測位サービスを拡大し続けることで、コネクテッドシステムの安全性と精度を確保しながら、コネクテッドワールドの実現に貢献していきます」と述べた。

なおコネクテッドワールド向けに構築された測位ソリューション
ProPoint Go 測位エンジンと TDK のモジュールを使用した RTX 補正の主な利点は以下の通り。

精度:2 つのソリューションの相乗効果により、開けた空、都市の谷間、屋内など、あらゆる状況で、また過酷な環境や幅広い温度変化の中でも、優れた測位精度を実現する。

信頼性:顧客は、自律走行車、ドローン、産業機械などのアプリケーションにとって重要な、一貫性があり信頼性の高い方向データとナビゲーション データを利用できる。

汎用性:この統合ソリューションは、自動車の測位、先進運転支援システム (ADAS)、セルラー車両間通信 (C-V2X)、フィールドロボット、無人航空機 (UAV) など、幅広いアプリケーションに適応する。

その性能の裏付けについてTDKで自動車モーション担当副社長兼ゼネラルマネージャーを務めるステファノ・ザネッラ氏は、「慣性データと測位データは、自動化の実現、効率性の向上、そして状況監視において不可欠なものとなっています。

Trimble社との約10年に亘る協業を基盤に、私たちはこの取り組みを新たなレベルへと引き上げることができ、大変嬉しく思います。

統合ソリューションを提供することで、お客様は導入を加速し、統合を合理化し、この革新的な技術の価値を最大化できるようになります」と説明している。

ISO 26262に準拠しSEooCとして開発されたTDKの車載安全IMUコンポーネントは、ASIL-Dまでの要件を満たすアプリケーションに適している。TDKは、6軸ソリューションに加え、3軸磁力計を含む9軸ソリューションを含む、品質管理されたソリューションも提供していく構えだ。