トヨタ、WEC第5戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間に臨む


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来る9月19日(土)にFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦がアメリカ・テキサス州オースティンで行われる。これに臨むため、TOYOTA GAZOO Racingは、大西洋を渡る。

ヨーロッパ大陸で行われた4戦を終え、WECは遠征戦となる後半戦に突入。その幕開けがサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されるCOTA6時間レースだ。

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このレースは夕方スタートし夜間にゴールするため、ル・マン24時間レースを彷彿とさせるレースと云える。TOYOTA GAZOO Racingは、このCOTA6時間レースに過去2度参戦、ポールポジションを1回、表彰台フィニッシュを2回経験している。

今年のレースでは、TS040 HYBRID #1号車には2014年の世界チャンピオン・コンビであるアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミが乗ってCOTAに凱旋するが、一方で彼らとチームを組む中嶋一貴にとれば、COTAは初めてのサーキット、初めてのレースになる。

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TS040 HYBRID #2号車は、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの3人で挑む。

コンウェイはちょうど1年前のCOTA6時間レースでTOYOTA GAZOO Racingの一員としてデビュー、今年はその経験を活かし2年目のレースを戦うことになる。

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COTA6時間レースのスケジュールは、他のレースと異なり夕方から始まる。

9月17日(木)の公式練習は1回目が午後2時45分から、2回目が午後8時から。翌18日(金)の公式練習3回目は、午前10時30分から行われ、LMPクラスの公式予選は午後6時15分から行われる。

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そして、19日(土)の決勝レースは午後5時にスタート、ゴールは深夜11時だ。この夜間走行の多いCOTA6時間レースに向けて、TOYOTA GAZOO Racingは万全の準備を整えて海を渡る。

2015 WEC Round 5 Circuit of the Americas Preview
佐藤俊男 チーム代表
欧州での4戦の後、この週末のオースティンから始まる海外遠征戦が楽しみです。

ニュルブルクリンク戦以降、我々のチームは懸命にTS040 HYBRIDを仕上げ、このオースティンのレースでの最適な戦略を練って来ました。

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今後の戦いも全力で臨んで行きます。オースティンでの最初の公式練習は、TS040 HYBRIDのセットアップを最適化し、レース戦略を決める上で、重要なものです。

私にとってサーキット・オブ・ジ・アメリカは初めて訪れるサーキットですが、この時期は非常に暑くなると聞いています。我々のドライバーもピットクルーも、これに備えて厳しいトレーニングを重ねています。

アンソニー・デビッドソン(TS040 HYBRID #1)
オースティンはWECのカレンダーの中で最も好きなサーキットのひとつです。暑いところですがいつも楽しいレースイベントですし、この週末は健闘出来るよう願っています。

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6時間のレースですから、何が起きるか分かりませんが、LMP1の各メーカーの信頼性は非常に高く、あまりトラブルもありません。我々もミスなく戦い、チャンスを狙っていきます。そして再び表彰台に立てるよう、頑張ります。

セバスチャン・ブエミ(TS040 HYBRID #1)
この週末は、我々のTS040 HYBRIDの戦闘力を最大限に引き出し、全てをミスなく完璧にこなせるように集中します。厳しい戦いになるでしょうが、何が起こるか分かりませんから、目標は最大限の努力をすることです。

昨年のように雨になれば、我々にもチャンスはあります。私はこのサーキットが本当に好きです。昨年は勝てませんでしたが、我々は最速で、ポールポジションを獲ったことが良い思い出になっています。全体の雰囲気も、街も好きで、訪れるのが楽しみです。

中嶋一貴(TS040 HYBRID #1)
私にとっては初めてのオースティンでのレースとなりますが、コースについては色々聞いています。他のドライバーが皆、ここで走るのが非常に楽しいと言うので、今回TS040 HYBRIDで走ることをとても楽しみにしています。

LMP1の戦いがさらに壮観に見えるナイトレースはいつも楽しい挑戦で、これがこの週末のレースの見所でしょう。このところ戦いは激化していますが、我々は、レース中のパフォーマンスに焦点を当て、その準備に専念します。私も、チームの誰もが、全力で戦う覚悟です。

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アレックス・ブルツ(TS040 HYBRID #2)
オースティンは最高のコースで、ここに戻れることを喜んでいます。しかし、暑さと高い湿度で、ドライバーにとっては最も厳しいレースのひとつでもあります。

LMP1の車内コンディションは決して快適なものではないので、いつも以上のトレーニングを積んで準備して来ました。私がこのコースを特に好きなのはウェットの時で、WECで走った過去2シーズンの間に、我々は激しい雨にも遭遇しました。

この経験は、ウェットコンディションで我々のTS040 HYBRIDに、より高い競争力を発揮させる上で役に立つと思います。

ステファン・サラザン(TS040 HYBRID #2)
我々はもちろんベストを尽くします。競争も、コンディションも厳しくハードなレースになるでしょう。良い戦略でミス無く戦い、ベストを尽くすために努力と挑戦を続けます。

シーズン前半戦で経験して来た通り、強力なライバルへの挑戦は厳しいものですが、頑張ります。オースティンのコース自体は、個人的にシーズン中ベストのひとつと言えるほど好きです。コース前半はとてもクイックで、ドライブしていて楽しい、最高のコースレイアウトです。

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マイク・コンウェイ(TS040 HYBRID #2)
オースティンに戻るのが楽しみです。特にオースティンは私がトヨタでデビューした場所でもあります。昨年のレースは突然の激しい雨に見舞われて非常にドラマティックな展開となり、困難な戦いでした。

しかし、このコースは好きですし、幸いにもインディカーのレースで経験を積んで来たこともあり、アメリカでのレースを楽しんでいます。アメリカのサーキットは素晴らしい雰囲気で、ファンのためのイベントになっています。

多くのファンの前でエキサイティングなレースが出来ることを期待しています。

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レースでのTOYOTA GAZOO Racingの戦績
2013 #8予選3番手、決勝2位
2014 #7予選5番手、決勝6位 #8予選1番手、決勝3位