パーキングサイエンス、万博会場周辺の駐車場・車室数集計を実施

パーキングサイエンス(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役:井上直也)は6月26日、自社が運営するポイ活機能付き駐車場検索アプリ「P-Collection」に登録されている駐車場データをもとに、現在開催中の大阪・関西万博(2025年4月〜10月)を背景とした大阪府内の駐車場ニーズの変化に注目しつつ、市区町村別に駐車場の車室数を集計した。

その結果、1位は大阪市中央区、2位は大阪市北区と、都心部が上位を占める一方で、空港を擁する泉佐野市や、郊外拠点である吹田市・東大阪市も上位にランクイン。都市の構造や移動スタイルの多様化を反映する結果となったことを明らかにした。

一方、万博会場のある大阪市此花区は28位に留まり、隣接する港区や大正区なども軒並みTOP10圏外に。

会場周辺では公共交通の利用が中心であることや、湾岸エリアに於ける駐車インフラ整備が発展途上であることが伺えるとした。

今集計からは、都心・郊外・湾岸で異なる駐車需要の特性が見られ、大阪という都市の“いま”を映し出す結果となったという。

大阪府 市区町村別 車室数ランキング TOP10

TOP10の考察ポイント
1位は大阪市中央区、2位は大阪市北区と、都心部の商業・業務集積地が上位を占めた。
中央区は心斎橋・本町・なんば、北区は梅田・中之島などのエリアを抱え、平日・休日ともに高い駐車ニーズを維持している。

また、3位の吹田市や4位の東大阪市、5位の堺市北区など郊外エリアも上位にランクイン。これらの市は幹線道路や大型施設が集積し、車移動を前提とした都市構造が、駐車需要を押し上げていると考えられるという。

6位の泉佐野市は、関西国際空港の玄関口。空港利用者や送迎需要などが、車室数に反映されているとしている。

総じて都心・郊外ともに、交通の結節点や商業・観光の集積地が上位に集中しており、大阪府全体で多様な移動スタイルが広がっている様子が伺える。

万博エリア周辺の駐車場事情
現在開催中の大阪・関西万博(2025年4月〜10月)の会場である夢洲(此花区)を取り巻く市区の車室数状況を比較したところ、やや意外ともいえる結果が見られた。

万博会場および周辺市区の車室数比較(※本表の掲載順は、順位順ではなく本文中の考察の流れに基づいて構成されている)で、特筆すべきは、会場所在地である此花区が28位とTOP10圏外にとどまった点にある。

これは、万博来場者の多くが公共交通機関(ゆめ咲線・バス)での来場を促されているためと見られる。

また、港区(41位)や大正区(44位)など、湾岸部の他の市区も相対的に車室数が少なく、湾岸エリアに於ける駐車インフラ整備が今なお発展途上にあることを示唆している。

一方で、住之江区(11位)や西区(10位)など、夢洲に近く都市機能も整ったエリアは比較的高順位となっており、会場周辺に於いてバランスある都市交通の形成が進みつつある様子も見て取れる。

今後、万博レガシーを見据えた都市開発の進展により、湾岸部や此花区周辺でも恒常的な駐車需要の増加が期待されるとした。

まとめとして今調査からは、大阪府に於ける駐車場の地域分布が、単なる都心集中ではなく、郊外の拠点や目的別エリアにも広がっていることが浮かび上がった。

また、万博開催中にも関わらず、会場周辺エリアの順位が控えめだった点も含め、地域ごとの駐車需要の違いがより鮮明に表れている。

都市交通の多様化が進むなか、駐車場の分布や車室数は、都市機能や人の動きを読み解く手がかりにもなり得ると結んでいる。

会社概要
会社名: パーキングサイエンス株式会社
設立: 2022年9月
本社所在地: 神奈川県藤沢市片瀬3丁目2-1
代表取締役: 井上直也
事業内容:
・【無料】ポイ活機能付き駐車場検索アプリ「P-Collection」の企画・運営
・【駐車場事業専用】エリアマーケティング分析システム「Park-Labo」の開発・提供
・自動運転時代を見据えた駐車場データベースサービスの構築