ポルシェとマイクロソフトがPCゲームで提携、オンラインの世界でPORSCHEブランド浸透を図る


独・ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)は、マイクロソフトコーポレーション(本社:アメリカ合衆国ワシントン州、CEO:サティア・ナデラ/Satya Nadella、以下マイクロソフト)のゲームをコアとしたサービスプラットフォーム上に於いて連携し、マイクロソフトがXboxからPCへと拡張・展開してきたコンピューターゲームに於いて仮想ドライビングプレジャーの提供を開始する。

両社は上記に伴い、ニューヨーク国際モーターショーに於いて、「レーシングゲーム」と「eスポーツ」に適用される6年間の提携を結んだと発表した。

ちなみに「eスポーツ(e-sports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略。電子機器を用いて行う娯楽・競技・スポーツ全般を指しており、コンピューターゲーム並びにビデオゲームを使った対戦を、スポーツ競技として捉える際の名称として、海外では広く親しまれている。

元来、海外に於いては、ゲーム(Game)という呼び名には、語源上「人が集まる」「スポーツ競技」を意味することが内包されていたこと。

また、チェスやビリヤードの様な競技性の高いゲームを元々「スポーツ」として捉えていたことから、欧米を中心にコンピューターゲームのスポーツ化が浸透。

日本に於いても2015年4月に、一般社団法人・日本eスポーツ協会(JeSPA)が設立されており、一部は獲得賞金やスポンサーが付くなど巨大なプレイ人口を誇るオンラインゲームの領域では、観客と選手の関係が成立する新たなプロスポーツビジネスが立ち上がっている。

こうした背景を踏まえて、マイクロソフトが展開するレーシングゲームシリーズの“Forza Motorsport(フォルツァ モータースポーツ)”と“Forza Horizon(フォルツァ ホライゾン)”の中で、この提携を契機にポルシェ製のスポーツカーが、eスポーツの中で活躍することになると云う。

ゲーマーたちが仮想競技で戦いを繰り広げるeスポーツは、若年層を中核人口に著しい成長を見せている分野であり、ポルシェにとって、今提携の目的は、そうしたオンラインゲーム市場に於いてポルシェ ワールドを広く展開していくことにある。

ポルシェAGでは、その出発点が、世界最大のオンラインレースコミュニティー「eスポーツ」の“Forza Racing Championship”(ForzaRC)になるとしている。

具体的には2016年以降、20台を超えるポルシェ車を収録する最新のXboxレーシングゲーム“Forza Motorsport 6”をベースに、この2017年のForzaRCシーズンには、全てのポルシェファンのためのオンライン・モータースポーツの選手権シリーズが行われる。

2017年4月12日には、http://www.forzarc.gfinity.net/ で登録受付を開始し、5月1日以降オンライン上で予選が開催される見込みだ。

こうした取り組みについてポルシェAGのセールスおよびマーケティング担当取締役のデトレフ・フォン・プラテン氏は、「弊社はマイクロソフトをパートナーとして迎えることによって、ポルシェのドライビングを仮想空間上で楽しむ機会を提供します。

レーシングゲームと、eスポーツは現実と仮想の世界を結びつけ、弊社を若年層のターゲットグループにさらに近づけてくれます。

つまり、このようなレーシングゲームを体験し、eスポーツを観戦してきた彼らが、オフラインの現実世界に於いて最初のスポーツカーを購入するかなり前の段階で、我々のブランド『ポルシェ』への情熱が育まれることになるのです」と述べている。

提携開始にあたって、4月12日からレーシングゲーム“Forza Horizon 3”の新しいポルシェ専用パッケージをダウンロードすることが可能になった。

パッケージには、伝説の550Aスパイダー、1960年型718 RS 60スパイダー、1973年型911カレラRS 2.7、911 GT2(タイプ993)、ケイマンGT4、911 GT3 RS、およびニューパナメーラ ターボの計7台のポルシェの最新モデルとヒストリックカーが含まれている。