日本NI、無線開発用ソフトウェア改良でWi-Fiと5Gの研究促進加速化に貢献


日本ナショナルインスツルメンツ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:コラーナ マンディップ シング、以下 日本NI)は2月5日、ソフトウェア無線開発用ソフトウェア「LabVIEW Communications 802.11 Application Framework」(以下、802.11 Application Framework)が新たにMAC(Medium Access Control)レイヤに対応させた。

これにより802.11 Application Frameworkは、従来からのPHY(物理)レイヤだけでなく、多元接続に対応するMACレイヤも利用できるようになった。

同社によると、その結果、ワイヤレス分野の研究者は5G(第5世代移動通信システム)の構想を具現化するために解決すべきネットワークレベルの複雑な問題に取り組むことが可能になったと云う。

実際5Gの実現によって、これまでになかったサービスが利用できるようになるだけでなく、自律走行車両、スマートファクトリー、eHospitalといった多様な用途が現実のものとなりつつある。

またそこで運用されるアプリケーションの多くは、携帯電話システムのリンクを介して提供される。その一方で、Wi-Fiをベースとするプライベートネットワークでも、数多くのアプリケーションが提供される。

従って5Gは、ライセンスバンドに向けたワイヤレスプロトコルとアンライセンスバンドに向けたワイヤレスプロトコルを組み合わせたものになるだろう。

上記を踏まえ、Wi-Fiと5Gを組み合わせた携帯電話サービスを最適に提供するためワイヤレス分野の研究者は、いくつもの課題を解決しなければならない。そうした課題の1つが、5Gネットワーク向けのスライシング技術にある。

これは、異なる無線アクセス技術が混在する中、状況に応じた適応的な無線通信サービスを提供するのに必要となるからだ。

同社では、この課題解決に向けて、802.11 Application Frameworkと、NI製のハードウェア(ソフトウェア無線)が役立つとしている。具体的には、Wi-Fiと5GのMAC/PHYに関する広範な研究下でプロトタイプを使用したネットワークレベル、リアルタイム、OTA(Over-the-Air)の実験を迅速に行うことができると謳っている。

改良された802.11 Application Frameworkは、最高80 MHzのリアルタイム帯域幅と完全な双方向通信をサポート。加えて、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)、RTS(Request to Send)、CTS(Clear to Send)、NAV(Network Allocation Vector)、再送を含むMACレイヤの機能に対応した。

MACレイヤはFPGAに実装されるので、802.11 Application FrameworkはIEEE 802.11の厳しいタイミング要件を満たすことができる。その結果、完全なリアルタイムソリューションが実現するとしている。

そして、802.11 Application Frameworkは、導入後即座に検証を開始できるよう、完全に動作する状態のソースコードとして提供され、802.11 Application Frameworkにこれらの機能が追加されたことで、Wi-Fiに関する多様な実験を実施し、カスタムの信号処理用アルゴリズムとMACレイヤのプロトコルを、ほかのアプローチの数倍の早さでシームレスに統合することが可能になると云う。

NIでは、こうしたRF/通信分野の研究者を対象にリードユーザプログラムを実施しており、参加校の中にテキサスA&M大学も含まれる。

今回の製品買改良について同校でワイヤレス分野に携わるテキサスA&M大学 コンピュータ工学部 学部長・IEEEフェローのP.R. Kumar氏は、「MACレイヤのプロトコルの効率は、ワイヤレスネットワークの性能に大きな影響を与えます。

私たちは、次世代のワイヤレスネットワークシステムに対する性能の要求を満たしながら、実装の高密度化に対応するために、MACレイヤのプロトコルの開発に取り組んできました。

しかし、この種のプロトコルは、信頼性を確保するためにハードウェアに実装しなければなりません。

NIの802.11 Application Frameworkは、MACレイヤのプロトコルの性能を現実の条件下で実験的に検証するために必要なツールを提供してくれました」とその成果を歓迎している。

LabVIEW Communications 802.11 Application Framework詳細:
http://www.ni.com/white-paper/52503/en/