同省は、新たな料金により高速道路がより賢く使われる効果を確認したと表明
国土交通省は4月1日、高速道路を「賢く使う」ため、圏央道等のネットワーク整備の進展に併せ、先に首都圏の高速道路料金を整備重視から、交通流動を最適化することを目指した利用重視の料金体系に移行させた。
今回、その同制度導入1ヶ月の効果を検証した同省は、導入した新料金体系により高速道路がより賢く使われる効果を確認したとしている。
その新たな料金体系が果たした主な効果は以下の通り
(1)都心通過から外側の環状道路へ交通が転換し、首都高速の渋滞が緩和
- 東名⇔東北道間の都心通過は約5割減など都心通過交通が約1割減。この結果、首都高速の交通量は約1%減
- 昨年3月の中央環状品川線の開通により首都高速の渋滞損失時間が約4割減となったが、今回の料金導入により、渋滞損失時間は更に約1割減
(2)首都高速の短距離利用増加で、一般道が円滑化
- 首都高速の短距離利用(24km迄)は、料金引下げに加え、都心通過減少による首都高速の渋滞緩和により、その利用が約1~4%増
- 例えば、港区青山付近において、首都高速(3号渋谷線)の交通量が約2%増となる一方、並行する一般道(国道246号)の交通量が約7%減となり、渋滞緩和に貢献
(3)ネットワーク整備進展と料金水準引下げで、圏央道利用が促進
- 圏央道の交通量が約3割増(東北道連絡後との比較でも約5~8%増)
- 圏央道沿線の物流施設の新規立地も約4.6倍と大幅に増加 (首都圏全体では約2.7倍増)