ミナミHD、経産省の実証事業でカンボジアにAI教習を導入

長年、日本国内に於いて自動車教習を行ってきたミナミホールディングス(ミナミHD/本社:福岡県大野城市、代表取締役社長:江上 喜朗)は、カンボジアへの日本式自動車教習所のパッケージ型インフラ輸出に向けた実証プロジェクトの事業者として採択された。

これに伴い同社傘下のAI教習所(本社:福岡県大野城市、代表取締役社長:江上 喜朗)が、その一環として首都プノンペンに新設する自動車教習所へのAI教習システムの導入案件を受注、AI教習所にとって初の海外案件となっている。

上記ミナミホールディングスは、九州最大手の自動車教習所である南福岡自動車学校を母体としたグループの持株会社。

カンボジアにおいても、現地法人のMinami Cambodia Co., Ltd.を通じて2018年より政府公認のドライビングスクールを運営している他、ハイヤー事業やカーリース事業などを通じて免許取得後のキャリアステップを提供したり、日本語学校や送出機関の運営を通じて日本で働く選択肢を提供するなど、現地の人々の自立と幸福実現に資する事業に取り組んでいる。

そんな同社は、カンボジアでの交通事故の発生率の高さが深刻な社会課題となっていることに着目した。

加えて、今後の経済成長に伴い物流量の増加やモータリゼーションの進展が見込まれるなか、安全な運転技術を備えたドライバーの育成体制の整備が喫緊の課題とされていることにもビジネスチャンスを見いだした。

そこでミナミホールディングスは、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」を活用し、同国に日本式の運転教育を導入すると共に、AI教習システムを活用した教習の無人化を推進し、質の高いドライバーを安定的かつ効率的に育成することを目指している。

ちなみに上記、「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」とは、経済産業省の貿易経済協力局貿易振興課が所管する補助金で、グローバルサウス諸国が抱える課題を解決することを通じて当該地域の市場の成長力を活かすべく、日本国内のイノベーション創出でグローバルサウス諸国との経済連携を強化する目的で小規模実証事業の実施に必要な費用の一部補助をするもの。

この取り組みを通じてミナミホールディングスは、日本のモータリゼーションと交通安全を支えてきた日本式自動車教習所のモデルをAIに置き換えた教習システムを、パッケージ型インフラとして輸出した。

結果、日本式自動車教習所の普及を通じて、現地の交通安全は無論のこと。日本国内に向けても、特定技能制度に基づく外国人ドライバーの安定的な供給にも貢献したい意向という。

今後は、カンボジア国内の教習所や試験場への展開に加え、インドネシアやネパールなど、外国人ドライバーの育成を目的として各国で設立が進む日本式教習所にも、AI教習システムの導入を進めていく方針。

更に免許行政のDX(デジタルトランスフォーメーション)という世界的な流れを踏まえ、海外展開の拡大を図ると共に、そこで得られた知見を日本国内の免許行政にも還元していきたいと考えているとしている。

AI教習所およびAI教習システムについては以下の通り

AI教習システムは、自動運転技術とAIを活用し、指導員が同乗せずとも、安全かつ客観的な運転教育を実現する補助的なシステム。

指導員による指導を補完しながら、客観的な評価に基づく繰り返し学習を可能にすることで、教習効果の向上に寄与する。

また、高い評価精度と優れたユーザーインターフェースにより、教習所関係者および教習生の双方から高い支持を得ている。

AI教習所は、「技術の力で、より安全な交通社会を作る」をミッションに掲げ、AI教習システムの開発と提供を行っており、 2025年5月現在、東北地方から九州地方まで15校での導入済みのもの。同社では、今後も国内外への展開を加速させていく方針を据えている。

会社概要
商号:AI教習所株式会社
事業内容:AI教習システムの開発・販売、関連HWのレンタル等
所在地:福岡県大野城市下大利3丁目2-20
代表者:代表取締役 江上 喜朗
資本金:2億5,500万円(資本準備金含む)
設立年月日:2021年5月12日
株主:ミナミホールディングス株式会社、株式会社ティアフォー、
アサヒロジスティクス株式会社、株式会社Fusic
URL:https://ai-driving.school/