2025年9月29日、富士スピードウェイで開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦 富士6時間レースで、プジョー・トタルエナジーズは、2台のPEUGEOT 9X8が揃ってトップ5入り(後に5位でフィニッシュの94号車は10位降格となった)を果たした。
スタートでは、93号車のポール・ディ・レスタ選手が1つ順位を上げて第1コーナーを3番手で通過し、94号車のロイック・デュバルはオープニングラップで5台を抜く快走を見せた。
その後、2時間にわたる果敢な攻防の末、両車ともトップ5圏内に入り、ジャン=エリック・ベルニュ選手とマルテ・ヤコブセン選手に交代。
セーフティカー解除後の再スタートでは、ベルニュ選手が98周目に首位へと浮上し、ヤコブセン選手も激しい混戦の中で3位までポジションを上げた。
レース中盤には、両車とも暫定表彰台圏内を走行。次のピットストップでは、ヤコブセン選手が94号車のステアリングを握ったままピットインしたが、バーチャルセーフティーカー直前のタイミングとなり、順位を6位まで落とす。
一方、ベルニュ選手は1周後にレース中立化中にピットインし、93号車は首位を維持したままミケル・イェンセン選手に交代した。その後、イェンセン選手とヤコブセン選手はライバルの激しい攻撃を受けながらもポジションを死守。
最終スティントでは両車に新品タイヤ4本を投入し、イェンセン選手は2位でコース復帰。最後まで2位を守り抜いてプジョーにとってWECでの過去最高順位をもたらした。
またストフェル・バンドーン選手が94号車を6位で引き継ぎ5位でゴールラインを潜ったが、後にペナルティーによって10位に降格となった。
アラン・ファヴェ氏(プジョーCEO)
「2戦連続の表彰台を獲得し、両車がトップ5入りしたことは、チーム全体にとって大きな誇りです。今回の成果は、チームの粘り強い努力はもちろん、Stellantisジャパンの皆さんがこのイベントに向けて尽力してくれたことの賜物です。
そして何より、ここ数戦でPEUGEOT 9X8が着実に進化していることを実感できたのが嬉しいですね。レースごとに一歩ずつ前進していく姿は、プジョーに関わるすべての人にとって大きな励みになります。」
ジャン=マルク・フィノ氏(ステランティス・モータースポーツ シニアVP)
「オースティンでの3位に続き、富士ではさらに順位を上げて2位に入り、チームとして確実に前進しています。6時間にわたる緊張感のある展開は、我々にとっても、モータースポーツファンにとっても非常にスリリングなレースでした。
レース中のさまざまな出来事が重なり、今回は惜しくも勝利には届きませんでしたが、今後も力強いパフォーマンスを続け、表彰台の頂点を目指していきます。」
オリヴィエ・ジャンソニー氏(プジョー・スポール テクニカルディレクター)
「今回のレースは、フルコースイエローやセーフティカーが何度も入り、展開が大きく左右される波乱の内容でした。93号車はその中でうまく流れを掴みましたが、ライバルがタイミング的に有利だった場面もありました。
最終的な結果を分けたのはタイヤ戦略で、どのチームがタイヤを長く持たせられるかが鍵でした。我々は同じ戦略を採ったポルシェを抑えることができましたが、アルピーヌには届きませんでした。それでも、93号車の2位という結果は、全体を通してとても素晴らしいものだと思います。」
ジャン=エリック・ベルニュ選手(PEUGEOT 9X8 93号車)
「自分のスティントは手応えのある内容でした。P1に上がるまで少し時間はかかりましたが、その後はしっかりとギャップを築いて、ミケルに余裕を持ってマシンを渡すことができました。
ピットのタイミングも良く、全体として安定したレース運びができたと思います。2位という結果は、チームにとって非常に価値あるものです。」
マルテ・ヤコブセン選手(PEUGEOT 9X8 94号車)
「セーフティカーやリスタートが何度も入り、コース上では激しいバトルが続くタフなレースでした。特にリアタイヤのマネジメントが難しく、終盤は厳しい展開でしたが、それでもトップチームと互角に戦える力があることを改めて証明できたと思います。シーズン最終戦のバーレーンが今から楽しみです。」
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なおプジョージャパンでは、富士レースでのPEUGEOT 9X8の表彰台獲得を記念し、12月31日(水)までの期間、プジョーの最新EVモデルとPHEV(プラグインハイブリッド)モデルを対象とした「WEC FUJI 2025 入賞キャンペーン」を実施。全国の正規プジョーディーラーにて対象モデルの購入者にPEUGEOT SPORTグッズが進呈される。