「エッジAI技術」で鉄道インフラの未来を共創
Tokyo Artisan Intelligence(東京アーティザンインテリジェンス)(TAI/本社:神奈川県横浜市、代表取締役:中原啓貴CEO,CTO/岡安一将COO)は先の3月27日、JR東日本コンサルタンツ(JRC/本社:東京都品川区、代表取締役社長:大西精治)と資本業務提携したことを(5月9日)明らかにした。
TAIは現場に最適化されたエッジAIの実装力を武器に、様々な産業での課題解決に取り組んできた。一方で、JRCはJR東日本グループと連携し、鉄道インフラ分野で実績を上げてきた。
TAIはJRCとの資本業務提携による協業を通じ、鉄道をはじめとする社会インフラ分野での実証・展開を更に加速し、現場課題に根ざしたエッジAIソリューションの創出と提供を目指す。
両社は共に双方の技術と知見を融合させていくことより、安全で効率的なインフラ運用、生産性の向上、そして持続可能な社会の実現に貢献していきたい考えだ。
<業務提携の内容ついては以下の通り>
今後の業務提携で、鉄道施設の保守・点検をはじめとするメンテナンス分野で、AIを活用した業務の高度化や効率化に取り組み、鉄道業界のDX推進を目指す。
その第一弾として、JRCが開発した駅モニタリングソフトウェア「駅モニ®」をTAIのエッジAIコンピュータに搭載した共同開発商品である「駅モニエッジ」を展開していく予定という。
将来的には、鉄道分野で得た知見や技術を活かし、他産業への展開も視野に入れた協業の可能性を検討していくたい構え。
<駅モニについて>
JRCは、2019年から本格的にAIソフトウェア関連の開発に着手し、主に画像解析AIを使用した駅モニ®、Gunsyu®をはじめとする鉄道AI分野のシステムを開発しており、ここ数年受注実績も増加している。
駅モニ®とは、JRCが開発した既存カメラとAIを連携させたアラートシステムで、複数のモニター監視業務における監視員の負担軽減やアシストを可能にする。
写真は左からJR東日本コンサルタンツ株式会社 代表取締役社長 大西精治氏、右は、Tokyo Artisan Intelligence 株式会社 代表取締役/CEO,CTO 中原 啓貴氏
今回の資本業務提携に関してJR東日本コンサルタンツで代表取締役社長を努める大西精治氏は、「このたび、TAI社と資本業務提携ができたことをとても嬉しく思います。縁あって出会ってから約半年の間、お互いの得意なことや課題、AIの活用について多くの話し合いを重ね、理解を深めてきました。
TAI社のエッジAI技術はもとより、積極的に挑戦する姿勢や新しい考え方は、私たちJR東日本コンサルタンツの企業風土にも良い刺激を与え、一緒に成長する原動力になると考えています。
今の社会には鉄道だけでなく様々な分野に多くの課題があります。
この提携を通じて、両社の専門知識とAI技術を組み合わせることで、これらの課題に対する効果的で長く使える解決策を提案していきたいと考えています。今後もTAI社と共に歩み、お互いの得意とする技術を融合し、社会に役立つものを発信してまいります」と述べた。
対してTokyo Artisan Intelligenceで代表取締役/CEO,CTOを努める中原 啓貴氏 (東北大学教授 兼任)は、「このたび、長年にわたり日本の鉄道インフラを支えてこられたJR東日本コンサルタンツ様との資本業務提携を発表できますこと、大変光栄に存じます。
Tokyo Artisan Intelligenceが強みとする最先端のエッジAI技術と、JRCの皆様が培われた深い現場知見、そして高度なAIソフトウェア開発ノウハウが融合することで、鉄道分野における安全性と効率性を飛躍的に向上させる革新的なソリューションが生まれると確信しております。
今後、両社の技術力を結集し、鉄道分野のみならず、様々な社会インフラの課題解決に貢献できるよう、全力を尽くしてまいります」と語った。
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社名:JR東日本コンサルタンツ株式会社
本社所在地:東京都品川区西品川一丁目1番1号
代表取締役社長 :大西精治
設立: 1989年
事業内容:土木設計、ICT関連業務ほか
HP: https://www.jrc.jregroup.ne.jp/
JR東日本コンサルタンツ(JRC)は、鉄道を基軸とした総合技術コンサルタンツとして「技術」と「情報」で持続可能な社会の創造に貢献する。またデジタルトランスフォーメーションの推進や新たな領域への挑戦など、豊かな社会インフラ構築を目指し品質の向上と安全の確保に努めている。
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社名:Tokyo Artisan Intelligence株式会社
本社所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目3−12 新横浜スクエアビル14階
代表取締役:中原啓貴(CEO,CTO)、岡安一将(COO)
設立: 2020年3月
事業内容:深層学習アルゴリズムの研究開発
エッジ AI プロダクトの開発および販売 AIエキスパート・エンジニアの育成
HP: https://tokyo-ai.tech/
Tokyo Artisan Intelligenceは、2020年3月に活動をスタートした企業。有能な人材を育成しつつ、AI技術の社会実装を進め、人類の発展に貢献することを目指す東北大学発のベンチャー企業。
同社が提供する「エッジ AI」とは、AIアルゴリズムをクラウドではなく端末側(=エッジ)で実行する技術を指す。
同社は東北大学中原研究室で研究開発した「ニューラルネットワーク圧縮技術」と「ハードウェア実装技術」 により、リアルタイムかつ低消費電力の「エッジ向けAI」 としてデータセット構築から学習、およびハードウェア実装からサポートまで、顧客ニーズに合わせたソリューションを幅広い産業に提供している。