マクラーレン・レーシングとRU、新F1シミュレーターを発表

RU+マクラーレン、レーシングシミュレーションの未来を牽引

近年、エレクトロニック・スポーツこと「eスポーツ」の発展が著しい。国際eスポーツ連盟(IeSF)によると世界のeスポーツファンは2億人以上を優に数え、年間売り上げは26億ドル(約3700億円)の分水嶺を軽々と上回りつつある。

そんなeスポーツビジネスを牽引するのが、2018年にフランシスコ・フェルナンデス氏が設立したレーシング・ドライビング・シュミレーター開発企業のRacing Unleashed(略称RU/レーシングアンリーシュド)だ。

同社は現在、スイス、ドイツ、スペインでF1シミュレーターを設置したラウンジを運営。世界中のeレーサーが参戦する世界選手権も運営している。

そんなRUとマクラーレン・レーシングは6月4日(スイス、シャム発)、新たなレーシング・シミュレーター(McLaren Racing Motion Simulator)を発表した。

双方の協力関係のもと開発された最先端シミュレーターは、精密なエンジニアリング技術を投入。極端なリアリティ感覚を最優先に取り組み、遂に没入感溢れるレーシング・モーション・シミュレーターを完成させた。

今回、イタリア・マラネッロに拠点を置くRUの製造拠点から送り出されるマクラーレン・レーシング・モーション・シミュレーターは、カーボンファイバー製のシャーシ、マクラーレン・レーシングにインスパイアされたカラーリング。実際のフォーミュラマシンと同じく細部にまで拘ったコックピットを備えている。

このシミュレーターは、プロのモータースポーツ選手が、実際のレーシングコースをリアルさながらに疑似体験できるよう設計されており、レース前のトレーニングや、マシンセッテイングの確認に供されるだけなく、エンターテイメント面でも愉しめるものとなっている。

そんな最先端シミュレーターは、マクラーレン・テクノロジー・センター(MTC)のマクラーレン・シャドウ・スタジオに常設される予定だ。

同シミュレーターの主な機能は以下の通り

– カーボンファイバーシャーシ
– マクラーレン限定カラーリング
– MCL38 ステアリングホイールレプリカ
– 3次元モーションシステム(3DOF)
– アクティブシートベルト
– カスタムフィットコックピット
– アダプティブドライビングアシスタンス

完成したシュミレーターを前に、RUのフロリアン・ヒュルリマンCTOは、「このパートナーシップは、マクラーレン・レーシングのモータースポーツに於ける卓越性と、当社の最先端シミュレーション技術という双方の長所を融合させたものです。

それはリアルなプロレーター達とモータースポーツ愛好家の双方にとって真に革新的な製品として生み出されたものです。

このシミュレーターが、マクラーレン・テクノロジー・センターに設置されたことは本当に光栄なことであり、その背景には今回の製品づくり協力してくれたマクラーレン・レーシングのコミットメントと、このプロジェクトに対する無限の可能性への期待を示して下さっているものと思い、それを心から嬉しく思います」と述べた。

対してマクラーレン・レーシングで共同最高商務責任者を務めるマット・デニントン氏は、「レーシング・アンリーシュド社と協力し、レーシングファンに新たな体験を提供できることを大変嬉しく思います。

当社のレーシングカーをシミュレーション空間向けに再現し、本物のマシンを運転する感覚を非常に正確に再現できるという醍醐味は、非常に刺激的なものです。我々のファンがこのシュミレーターでドライビングを愉しんで貰えるものと期待しています」と語った。