暖冬といわれながらも急な降雪もあり得る今年の冬。輸入タイヤ専門店のワールドループつくば(茨城県牛久市)では、オールシーズンタイヤに履き替えるドライバーがジワジワ増えているという。
茨城県では、例年12月から1月が雪に備えての冬用タイヤ交換時期となっているが、今シーズン新登場のシーズンごとのタイヤ交換が不要でしかも急な雪にもあわてずに済む、オールシーズンタイヤに履き替えるカーユーザーが見られるようになった。
【背景】
NEXCO東日本では毎年12月中旬に、管内の休憩施設において実施した冬用タイヤの装着率調査の結果を発表しているが、調査時点での大型車の装着率は8割以上あるのに対して、小型車は5割程度の装着率にとどまっている傾向が続いている。
そして、例年その冬初めての積雪を伴う降雪日に、積雪路面におけるスリップ事故が多発するが、その多くが夏用タイヤ車の事故となっている。
これらのスリップ事故の発生や、突然の降雪によって車両が動けなくなることは、道路の円滑な交通に多大な影響を与えることになる。
そうは言っても小型車の多くは個人使用であり、タイヤの変え時が分からない、めんどう、時間が取れないなどの理由で、交換できずにいるうちに、降雪日を迎えることになる。
【オールシーズンタイヤとは】
オールシーズンタイヤは、もともと欧米の寒暖や環境の変化が大きい地域に対応できるよう開発されたタイヤ。
多くの製品は、オールウェザーシリカコンバウンド、独自のワッフルブレードや新トレッドデザインなどにより、雪道でも固くならず、中央部のワッフル状のタイヤ面が雪をしっかりつかみ、水がタイヤの両サイドに流れやすい構造となっていることから、雪道に強く雨天時でもスリップしにくい仕様になっている。
夏タイヤおよび冬タイヤの各性能との比較差はあるが、タイヤ交換や保管にかかる費用や労力とのトレードオフとなるだろう。現時点では、同店に於いて軽雪地帯に於ける日常車での需要が多いようだ。