タクシー事業者とバス・鉄道事業者のパートナーシップ連携
国土交通省によると6月13日、伊予鉄グループ(本社:松山市、代表取締役社長:清水 一郎)の伊予鉄バス、伊予鉄道、伊予鉄タクシーの3社協力により、愛媛県松山市等に於いて、日本版ライドシェアのトライアル運行が開始されることが明らかになった。
もとより国交省では、バス・鉄道事業者による日本版ライドシェアへの参画の検討を行ってきたが、この呼び掛けに応え、先の通り伊予鉄バス、伊予鉄道、伊予鉄タクシーがパートナーシップを組み、バス・鉄道事業者が参画した日本版ライドシェアのトライアル運行が開始されるという。
取組の背景は、地域交通の「担い手」「移動の足」不足解消のため、交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会に於いて令和6年(2024年)3月に、タクシー事業者の管理の下で自家用車・一般ドライバーを活用した運送サービスの提供を可能とする日本版ライドシェア(自家用車活用事業)のトライアル試行の下敷きを創設。
近年は輸送事業者のみならず、サービス教授側の利用者も含め、日本版ライドシェアへの関心の高まりもあり、国交省に於いても新たな交通事業への参画の在り方について検討・精査・課題等を洗い出すためものあり、トライアル運行を後押しする。
なお日本版ライドシェアとは、タクシーの供給不足へ対応するために創設された制度。
「一般ドライバー」が「自家用車」を用いて行う、有償の旅客運送サービス。タクシー会社の管理の下で運用されるため、安全性が担保される。
トライアル運行の実施概要は以下の通り
1.運行エリア:愛媛県 松山市、東温市、砥部町、松前町
2.運行開始日:令和7年6月13日(金)
3.運行時間帯:金曜日16時~翌5時
4.利用方法:
__電話で配車依頼
__運賃は事前確定運賃
5.事業者:
__伊予鉄道と伊予鉄バス:ドライバー及び運行車両の提供
__伊予鉄タクシー:配車予約・運行管理
6.事業の特徴:
__鉄道・バスの従業員(ドライバー)と車両を共用
__これによりタクシーの供給不足への対応を強化
__全国初の鉄道事業者による日本版ライドシェア運行
<補足>
実運用では国交省が指定する「タクシーが不足する地域・時期・時間帯」に限定。
鉄道会社・バス会社が行う形態は以下の2パターン
(1)バス・鉄道事業者がタクシー事業の許可を受ける
(2)同上の事業者がタクシー事業者とパートナーシップを組む
伊予鉄グループでは、「全国で初めて、日本版ライドシェアの運行に鉄道事業者が参画します。 伊予鉄グループの長年に亘る交通事業の経験と安全・安心の実績を活かし、施設・車 両・ドライバーを連携させる新たな仕組みで、タクシーの供給不足に対応いたします」と話している。