ハルビアとトヨタ、水素を活用したサウナのコンセプトモデル

フィンランドでの実証からCNと水素の新たな可能性を探求

フィンランドのヒーター、サウナ、スパ、サウナ内装メーカーHarvia Plc(ハルビア/本社:フィンランド・ムラメ、CEO : マティアス・ヤルネフェルト)とトヨタ自動車(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:佐藤恒治)は6月3日、世界初(本日時点、ハルビア・トヨタ調べ)となる水素燃焼技術を活用した水素サウナのコンセプトモデルを共同で開発した。

この新しいコンセプトは、ハルビアのサウナに関する専門知識と、トヨタの水素燃焼技術を融合し、サウナ文化の持続可能な未来に向けた一歩となるものという。

両社は、2025年にフィンランドのユバスキュラ市で開催される2つのイベントで、この水素サウナのコンセプトを紹介・公開実演する。これは、水素の新しい使い道を模索し、カーボンニュートラルへの貢献を目的とした取り組みの一環としている。

ふたつの出展イベントとは、「ワールド・サウナ・フォーラム」(2025年6月4日~5日)の他、「ラリー・フィンランド」の一部期間(2025年7月31日~8月2日)に於いてもユバスキュラ市内で実演を行う予定としているもの。

水素は、使用時にCO2を排出しないクリーンなエネルギー源として注目されている。サウナストーブで水素を使用し、水蒸気と暖かい空気のみが発生し、従来の加熱方法に代わる魅力的な手段となる。

このコンセプトモデルは、柔らかく心地よい熱を特徴とする伝統的なスモークサウナの本質を再現することを目指している。

水素サウナストーブでは、水素の炎と暖かい空気がサウナストーンの間を通り抜け、石を全方向から均等に加熱し、やさしく包み込むように熱が広がるとした。これにより、水をかけた時に生じる心地よい蒸気「ロウリュ」を生み出す。

ハルビアのイノベーション&テクノロジー部門責任者ティモ・ハルヴィア氏は、「トヨタとのコラボレーションにより、サウナの革新に挑戦し、環境責任に取り組む姿勢を示すことができました。

トヨタの水素燃焼技術に関する深い知見により、安全かつ効率的に水素をクリーンエネルギーとして活用することができました。これにより、伝統を大切にしながら未来を見据えた、新しいサウナ体験を実現します」と述べた。

一方でトヨタ 水素ファクトリーのプレジデント山形 光正氏は、「ユバスキュラ市は、トヨタとTOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(CEO : 春名 雄一郎、以下「TGR-WRT」)が長年にわたり協力してきた重要な地域です。

このプロジェクトは、豊田章男会長の強い意思のもとに築かれてきた地域社会との信頼関係の延長線上にあります。Central Finland Mobility Foundation(事務局長 : 新井 春香、以下「Cefmof」)」の働きかけにより、トヨタとハルビアが連携できることとなりました。

ハルビアの真摯なものづくりと出会えたことは大きな励みであり、水素サウナが水素利用の未来を切り開く可能性を強く信じています」と話している。