6月に世界最速の記録を叩き出した919ハイブリッドEvoを日本初披露。またPR戦略でギネス世界記録を樹立
ポルシェジャパン株式会社(本社:東京都港区 、代表取締役社長:七五三木 敏幸)は5月28日、ポルシェ生誕70年を記念し、東京・原宿神宮前の複合施設に70名の報道陣を招待して自社ブランドの国内マーケティング戦略の発表を含む「ポルシェ70周年記念 記者会見」を開催した。
https://www.youtube.com/watch?v=jWKoea74PTY
ポルシェは、かつてオーストリアのグミュントでポルシェ356第1号車を世界に向けて送り出して以降、今年で70周年の記念すべき区切りを迎えた。これを踏まえて同会見会場には、ポルシェジャパンの七五三木(しめぎ・としゆき)社長が第3世代となった新型カイエンを背景に従えて登壇した。
https://www.youtube.com/watch?v=gS1LbVtIEbo
https://www.youtube.com/watch?v=RCzrSaaWd_0
そして同氏はポルシェ車の誕生日1948年6月8日に合わせ、日本国内に於いても6月にふたつのイベントを開催すると云う。
まず6月16日~17日の2日間には、富士スピードウェイで「Porsche Experience Day 2018(ポルシェエクスペリエンスデイ)」を実施。さらに翌6月18日には箱根ターンパイクで「919トリビュートツアーを開催する。
なおこれらのイベントには先の4月9日、ベルギーのスパ・フランコルシャン(ベルギーグランプリサーキット)で地球上最速のレーシングマシーンとしてトラックレコードを樹立した「919ハイブリッド」のEvoバージョンが、日本国内の一般向けイベントで初公開される見込みだとする。
https://www.youtube.com/watch?v=wZfJVO1VM5k
ちなみにこの919ハイブリッドEvoは、アルデンヌの森にある全長7.004kmのベルギーグランプリサーキットを、ポルシェのワークスドライバーでスイス人のニール・ジャニ選手(34歳)がステアリングを握って1分41秒770で周回した。
このタイムは2017年8月26日、英国人のF1ドライバー、ルイス・ハミルトン選手がメルセデスF1 W07ハイブリッドによって叩き出した記録を0.783秒短縮したもの。
ハミルトン選手は、世界最速を競うF1レース中でも2017年8月26日のF1ベルギーGP予選に於いて、1分42秒553というラップタイムを刻んでポールポジションを獲得しているが、ジャニがトラックレコードを記録した同ラップタイムは、この記録をも上回る。そんなジャニの記録達成は10時23分の午前中、気温は11°C、トラック温度は13°C、最高速度359 km/h、平均速度245.61 km/hをマークした。
また七五三木社長は、ポルシェが1900年のパリ万博で発表した世界初の実走可能なフルハイブリッドカー「ローナーポルシェ」を筆頭に、919 ハイブリッドや918スパイダー、カイエンS E ハイブリッド、パナメーラS E ハイブリッドなど、積極的な電動化戦略を打ち出していること。
https://www.youtube.com/watch?v=Mya0r6XF8Mc&t=40s
加えて現在は「パナメーラ」4モデルと、欧州で発売中のカイエンの1モデルの都合5モデルの電動化を実現。今やこうした電動ユニット搭載車のシェアは30%に達することなどを前提に、2018年のジュネーブ国際モーターショー会場で「ミッションEクロスツーリスモ」を公開。今後は2025年までに全モデルラインアップの50%を電動ユニット搭載車にしていくと語った。
実はこの流れは日本国内環境も同様で、5人乗りサルーン・パナメーラを筆頭に、2018年点で国内のポルシェ購入者の30%がハイブリッドモデルで、すでに2017年の2倍以上に達していると述べた。またヨーロッパでは既に、パナメーラ購入者のハイブリッド比率は60%に到達していると紹介した。
七五三木社長は、この流れを後押しするべく来る2020年の日本マーケットに、ポルシェ初のEVスポーツカー「ミッションE」を導入する計画であることも初めて明かした。
https://www.youtube.com/watch?v=HCdKezPKPIM
同車搭載のEVモーター出力は440kW(600馬力)、0-100kmを3.5秒未満で走り抜け、最大航続距離500km以上を謳う。
また電動車であることを生かし、バッテリを低重心に積んでいるため、その走行フィーリングはパナメーラに似た走りを実現するものではなく、むしろ911に近いピュアスポーツカーを連想させる仕上がりとなっていると云う。
https://www.youtube.com/watch?v=oa5F1cWLnRg&t=119s
一方、ビジネス面でも好調を維持する同社は、2017年実績で全世界販売24万6375台(前年比4%増の数値)のポルシェを出荷。その売上高は、前年比5%増の235億ユーロ(約3兆円)。営業利益は41億ユーロ(同7%増、約5228億円)に達している。
この成績について七五三木社長は「この実績は、全世界の自動車販売数のなかで僅か0.3%に過ぎないものだが、そんなスーパープレミアムセグメントのブランドだからこそ、高い付加価値を維持できる。結果、競合他社に比べ17.6%もの高い営業利益率を叩き出し、2倍の収益率を達成出来ている」と畳み掛けた。
これを背景に2017年の日本市場で、ポルシェジャパンも2009年比215%に達する6923台の出荷台数を記録した。
このような好調な営業成績を背景に、ポルシェジャパンはPR戦略でも世界最高峰を狙い、同日付けの朝日新聞朝刊上に、世界最大面積の新聞折込広告「Largest newspaper insert advertising(片面で3.55㎡)」 を披露。会場ではこれがギネス記録に認定され、同認定証の贈呈も行われた。
広告の中身は、片面で2015-2017年のル・マン24時間耐久レースで優勝した919ハイブリッドの成果と技術力を訴求。もう片面では1948年に発売された初代Porsche356からミッションEまでのポルシェの70年の歩みと未来を伝える内用となっている。
最後に七五三木社長に次いで登壇した同社・執行役員、マーケティング部・部長の山崎香織氏は、「ポルシェはハイブリッド車を単に燃費がよく環境に優しいだけの製品としていないことが市場に受け入れられている。
それは今の時代で最低限として求められる燃費の改善の他、総合性能が極めて高く、それが速いさという、ポルシェオーナーの価値観をくすぐるパッケージとし成功しているからだ。
ポルシェは自社ブランド誕生以来、今後の71年目以降を見据え、お客様の期待を越えた歓びを提供するために、ポルシェブランドの情熱と革新性をもって勇敢に挑戦し続ける」と結んだ。
広告概要は以下の通り
広告主名:ポルシェ ジャパン株式会社
展開サイズ:縦546㎜×横6,510㎜ 両面カラー (片面面積:3.55㎡)
折込日:2018年5月28日(月)付朝日新聞朝刊の一部配達地域に折り込まれた。