ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)は、単なるクルマ造りの現場を超えた企業活動全域に於いて、資源の持続可能性に細心の注意を払っており、世界最高水準の環境および、エネルギーマネージメントを実施出来る独自のノウハウを持つことを背景に、同社の環境プログラムは、さらなる成長を目指している。
具体的にはこの秋、ツッフェンハウゼン、ザクセンハイム、およびヴァイザッハの各拠点が、ドイツに本拠を置く第三者試験認証機関「テュフズード(TÜV Süd)」の専門審査員によって、ISO 14001、ISO 50001、およびEU環境管理監査制度(EMAS)に準じた認証を獲得した。
このテュフズードとは、「Technischer Überwachungs Verein」の頭文字を取ったもので、「TÜV」はテュフと読み、日本語では「技術検査協会」を意味する。
テュフズードは、全世界に800の拠点を構えており、約20,000名ものスタッフが企業のあらゆる技術審査を担っている。その歴史は1866年、蒸気ボイラーの規制団体として生まれた「蒸気ボイラー検査協会」が起源である。
さて今回、認証を取得した拠点のひとつ、ツッフェンハウゼンのトレーニングセンターでは、4つの再生可能エネルギーシステムによって、生態学的バランスを実現しており、ドイツ連邦政府のエネルギー効率ガイドライン(省エネルギー政令EnEV)の規定を大きく下回り、30%少ないエネルギーしか必要としない。
一方、ライプツィヒ工場では、雨水の貯水槽とリサイクリングシステムの使用によって、テストコースの散水用水の消費を大幅に低減した。加えてベルリンの新しいポルシェ センター アドラースホーフでは、25mの太陽光発電パイロンが、今後1年間に約14,000kWhの電力を発生する。
こうした拠点のなかで、ツッフェンハウゼン工場は、いち早く1996年にEU環境管理監査制度(EMAS)に準拠して自発的に格付けを行い、これによりポルシェは、持続可能性プログラムの構築に関する自動車産業のパイオニアとなった。
このような企業の環境適合への取り組みに於いては、継続的に改善を続けていくことが課題となる。これについてポルシェは、最大限の透明性を保持しており、毎年更新される持続可能性報告書で文書化されている。
同活動について、ポルシェの最高経営責任者、Dr.オリバー・ブルーメ氏は「ポルシェの際立った特徴は、技術的実用性の限界に常に挑戦することにありますが、同時に当社は魅力的な業務と確固とした社会的献身のために、環境に責任をもって活動することを表明しています」と述べている。
来る2018年に完成する新しいエンジン工場を含めたこのツッフェンハウゼン工場は、ドイツ持続可能建築物協会(DGNB)からゴールドの事前証明書を取得した世界初の産業地区となり、ポルシェは再び、企業の環境配慮に関して世界の先頭に立つことになった。