キリストの誕生日が訪れるのを待つためのアドベントカレンダー上でクリスマスを前にした最後の日曜日。フォルクスワーゲン本社工場のKraftWerk(発電所)にそびえる4本の巨大な煙突が、真っ赤なロウソクになってAutostadt(アウトシュタット)の冬景色を照らしている。
このアウトシュタットは、独ウォルフスブルクのフォルクスワーゲン AG(本社:ドイツ・ニーダーザクセン州ヴォルフスブルク、CEO:マルティン・ヴィンターコーン、以降VW)本社工場の一角に設けられた同社グループの自動車テーマパークである。
フォルクスワーゲンの企業価値と、モビリティーに関するすべてを1つのテーマパークに集約した施設で、「人と自動車と、それを動かすもの」をテーマに、教育センターを併設して2000年に公式オープンした。
以降、累積で3000万人のビジターが訪れており、毎年200万人が訪れるドイツ国内で、最も人気がある観光名所でもある。
なおアウトシュタットは、シュコダやセアトなどを含むVWグループの各メーカーがパビリオンを展開し、世界で最も訪問客が多い自動車博物館のZeithaus(ツァイトハウス)もあり、かつ高さ48mの円柱状のガラス張り機械式駐車場アオトトゥルメ(車の塔)で有名な世界最大の納車セレモニーセンターも置かれている。
ドイツ国内で新車を購入した場合、アウトシュタットでの納車セレモニーが選択でき、セレモニー参加のための独新幹線ICEの乗車チケットと、併設ホテルの宿泊券が進呈される。
また毎年開かれているMovimentos Festivalを含む多彩な文化イベントを主催するアウトシュタットは、国際交流のミーティング会場としても有名である。
そんなアウトシュタットの公園内では、12月を迎えてクリスマスツリーに取り付けられた数千の小さな明かりが点滅。氷上に並べられた冬らしいフィギュアや、スナックやお菓子を配るシャレットによって平和な冬のムードが演出されている。
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