大人のスポーティセダンとしての個性を打ち出すと共に、グレード体系をスポーツとスタンダードのシンプルな形に見直す
トヨタ自動車株式会社(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田章男、以下 トヨタ)は、マークXをマイナーチェンジし、全国のトヨペット店(東京地区は東京トヨタでも販売)を通じて、11月22日に発売した。
https://www.youtube.com/watch?v=Rris_9pieY8&t=4s
この「マークX」に至る現在のブランドラインは、そもそも1960年代に於ける売れ筋のミドルセダン「コロナ(現在のプレミオ)」の上位モデルとして、1968年を皮切りに歴代マークⅡが育んできたもの。
当時ミドルセダンでは1.8Lエンジンが主流だった中、1.9Lエンジンを搭載。登場時期に於いては、コロナマークⅡとしてラグジュアリーラインの「GSL」、スポーツラインの「GSS」などの車種グレードを打ち出し、この戦略が、この頃の庶民の上昇志向に見事に合致した。
同じ時期に似たコンセプトラインを打ち出してきた日産自動車の競合、スカイライン並びにローレルと共に、このアッパーミドル車両のマーケットが日本国内で大きく成長。
そして時代が80年代になって、同マーケットのさらなる高級志向の波に乗り、ホワイトボディのマークⅡで物理的な販売実績に於いてピークを迎える。
その後、世の中が21世紀となり上位モデルのクラウンが、「ゼロクラウン」として新たな消費変化を見据えて再出発を果たし、独自の進化を模索する流れの中、マークⅡのブランドラインは2004年に高級FRセダン「マークX」として再出発を果たす。
車両設計としては、操舵性等の乗り味を含め欧州のミドルセダンに並ぶべくハードウェア上の洗練性を、より高めてきたのだが、現段階ではかつての80年代に匹敵する程の成功には至っていない。
そこで今回のマイナーチェンジでは、遊び心を持たせた大人のスポーティセダンとして、フロントを中心にデザインを先鋭化させている。また基本性能を熟成させるとともに、安全装備の充実にも腐心したようだ。
加えて今回より、新スポーツグレード「250RDS(*)」、「350RDS」を設定している。なお、月販目標台数は1,000台、店頭発表会は12月3日(土)、4日(日)を予定している。* RDSは、Rakish Dynamic Sportsの略。Rakishは、軽快な、粋なという意である。
ボディ接合剛性の強化にあわせ、サスペンションを最適化するなど、基本性能を熟成
車両概要は、大人のスポーティセダンとして、より洗練されたデザインとグレードを配して車両ラインナップの整理を行っている。
まずエクステリアでは、ロアグリルをサイドから包み込むように張り出した縁取りを施した。
このワイドに低く構えたバンパー&ロアグリルは、見る角度によって表情を変えるものとしており、アッパーグリル上のシャープヘッドランプデザインをよりシャープに強調。
ブラック基調のリヤコンビネーションランプとの併用によって、大人が乗るクルマとしてスポーティさを演出した。
足まわりには、反射層にアルミニウムを利用するスパッタリング塗装を施した18インチアルミホイール、切削光輝+ダークグレーメタリック塗装を施した16インチアルミホイールなどを装備し、洗練された足元の個性を表現している。
外板色は、新色トゥルーブルーマイカメタリック、プレシャスブラックパール(オプション)を含む全6色を設定すると共に、洗車などによる小さなすり傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を全外板色に採用した。
ヘッドランプは、Bi-Beam LEDヘッドランプとLEDクリアランスランプ/デイライトを組み合わせた角型6眼タイプとし、精悍さと先進性を演出。さらに、デイライトが昼間における存在感も強調
スポーティさを兼ね備えたリヤスポイラー(ラゲージ&バンパーロア)を装備した。
ラインナップのスポーツグレードとしては「250S」、「250S Four」とさらに上質感を付与した「250RDS」、「350RDS」を設定している。
なお車体骨格では、スポーティセダンとして基本性能を熟成する方向を磨き上げている。
例えば溶接のスポット打点を追加し、構造用接着剤を採用するなど、ボディ接合剛性を強化。
さらに、フロント・リヤサスペンションの熟成を図るチューニングを施し、操舵時の車両応答性やグリップ感、乗り心地のさらなる質感向上を目指した。
操縦安定性に対する配慮では、ショックの少ない快適な乗り心地を高次元で両立するFADショックアブソーバーや、電子制御によってショックアブソーバーの減衰力をコントロール。フラットな乗り心地と、気持ちの良いハンドリング性を目指すAVSを採用した。
全車に、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を標準装備し、予防安全装備を充実
インテリアは、素材、カラーなど、仕様の異なるインテリアデザインを採用し、それぞれのグレードにあわせた室内空間を提供した。
具体的には、ディンプル付本革巻き4本スポークステアリングホイールなどを採用したほか、室内スイッチなどの照明をクリアブルーに統一し、質感を向上すると共に、ここでも洗練されたイメージを演出している。
スポーツグレードには、パドルシフトやアルミペダル(アクセル&ブレーキ)+アルミフットレストを採用。
贅沢な大人のスポーツグレード「250RDS」、「350RDS」には、落ち着いたコントラストの専用内装色ブラック×レッドおよびブラック×ホワイトを設定。
アルカンターラ®のシート表皮、アクアウィッシュ®のインサイドドアグリップ表皮、緻密な加工で流れる光の波を表現したブロックデコのインテリアパネルを採用するなど、贅沢な大人のスポーティセダンを演出した。
安全装備では、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車に標準装備。
これはミリ波レーダーと単眼カメラの異なる2つのセンサーにより、高い認識性能と信頼性を両立したもので、歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、ブレーキ制御機能付レーダークルーズコントロールをはじめ、4つの先進安全機能を組み合わせ、衝突回避や衝突時の被害軽減をサポートしている。
メーカー希望小売価格(北海道、沖縄のみ価格が異なる。単位 : 円)
マークX 車両情報 http://toyota.jp/markx/