パーク24株式会社(本社:東京都千代田区、社長:西川光一)は、ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」※の会員を対象に実施した、「電気自動車」に関するアンケート結果を発表した。
それによると、電気自動車 1回充電あたりの航続距離に対する理解度が向上していること。クルマの燃料に於いて1番人気は「ガソリン」、次いで「電気」であること。EVの普及には「航続距離」や「充電ステーション」よりも「価格」が重要であることなどが判った。
パーク24は、毎月9日に、クルマの運転や交通に関するアンケートの調査結果を発表している。
当月の「電気自動車」についてのアンケート結果詳細は以下の通り。※入会金・年会費無料の会員制ポイントプログラム。タイムズ駐車場やタイムズカープラスの利用等でポイントがたまる他、会員限定サービス等を提供。会員数約573万人(2016年4月末現在)
(1)電気自動車 1回充電あたりの航続距離に対する理解度が向上
電気自動車の1回充電あたりの走行距離について、「101km~200km」と認識している人が28%で最も多く、次いで23%が「51km~100km」と回答した。
現在販売されている電気自動車のカタログ等では1回充電あたりの航続距離は「180km~220km(JC08モード※)」が中心となっている。
カタログに掲載された距離を回答した人は17%で、0.7%だった前回(2014年12月)よりも大幅にアップした。
また、前回は、9割以上が「50km以下」と回答していたが、今回「50km以下」は2割まで減少しており、電気自動車の理解度が高まっていることが判った。
※JC08モード:国土交通省審査値。実際の走行と同様に、細かい速度変化で運転し、エンジンが暖まった状態だけでなく冷えた状態からもスタートする燃費の測定方法。
(2)クルマの燃料、1番人気は「ガソリン」。次いで「電気」
燃料でクルマを選ぶ場合、6割が「ガソリン」と回答している。
次いで「電気」となったが、前回の17%から13%に低下した。航続距離の理解度が高まったものの、購入意向にはつながっていない。
また、「ディーゼル」や「プラグインハイブリッド」は前回とほとんど変化がなかったが、「水素」は13%から6%へ半減した。
年代別でみると、40代以上は「電気」「プラグインハイブリッド」が「ディーゼル」を上回っていますが、30代以下は「ディーゼル」が「電気」「プラグインハイブリッド」を上回る逆の結果となった。
特に、20代以下の若者は、「ガソリン」と「ディーゼル」を合わせると85%に上り、「電気」の割合に至っては、40代以上の半分以下となっている。環境に配慮した自動車への関心は、年齢を重ねるほど高くなっていることが判る。
(3)EVの普及には「航続距離」や「充電ステーション」よりも「価格」が重要
電気自動車がどのようになったら購入するかを聞いたところ4割が「価格が手ごろになったら」と回答し、次いで「充電ステーションが増えたら」が23%、「航続距離に不安がなくなったら」が20%となった。
現在、電気自動車の新車販売価格は200万円を超えているが(※1)、クルマ購入時の予算は200万円未満という人が多く(※2)、電気自動車の普及には、「充電ステーションの数」や「航続距離」以上に購入予算に近い「価格」の設定が重要であることが判った。
なお「その他」の回答では、「充電時間の短縮」が多数を占めたほか、少数意見として、「マニュアル車が出たら」「エンジン音が好きなので電気自動車の購入は考えていない」など、自動車好きならではの意見も見られた。
※1 各社ホームページ参照
※2 出典:2016年3月9日同社配信リリース
今回アンケートを実施した2015年12月のガソリン価格は112.8円/L※で、前回のアンケート実施時期である2014年12月の140.6円/L※より28円ほど値下がりしている。
「どの燃料のクルマが欲しいですか」という質問では、「ガソリン」が前年より10%も増加した。これは、ガソリン価格の低下により、選ぶ燃料に変化が出た可能性がある。
また、「電気自動車がどのようになったら購入しますか」の回答からは、電気自動車の購入を促すには「価格が手ごろになる」ことが重要だと判った。
車体価格に加え、日々の燃料代など維持費を含めたトータルコストで、ガソリン車よりも優位になることが、電気自動車購入のカギとなるのかもしれない。※ガソリン価格 出典:e燃費
■調査概要
調査対象 : タイムズクラブ会員
(2014年12月7日以降に入会し、直近でタイムズ駐車場・タイムズカープラス・タイムズカーレンタルを利用したユーザー)
調査方法 : 非公開型インターネットアンケート
調査期間 : 2015年12月7日~12月13日
有効回答者数 : 8,021名