英国MIRA Ltd.の事業を買収
株式会社堀場製作所(本社:京都市南区、代表取締役会長兼社長:堀場厚、以下、堀場製作所)は、英国の子会社を通じ、英国に拠点を置く自動車などの車両開発エンジニアリングや試験設備の提供を行うMIRA Ltd.(以下、MIRA 社)の事業を7月14日付で買収した。
堀場製作所は、これによりMIRA社が保有する東京ドーム60個分の広さを誇る敷地に所有するテストコースを使った試験事業や、様々な車両開発に関する設計・エンジニアリング技術と試験施設運営の事業を取得。
これらMIRA社の技術と、当社の自動車計測システム機器事業で展開する自動車開発や規制に関する分析・計測技術を統合し、事業領域の拡大と新たな製品・サービスの拡充を進めます。自動運転や、電気自動車・超低燃費自動車など次世代モビリティ開発の最先端分野で事業を拡大していく構え。
■背景と狙い
堀場製作所の自動車計測システム機器事業(2014年度売上高:550億円)は、世界的に高いシェアを有する排ガス計測(以下、EMS)ビジネスに加え、2005年にエンジン計測装置などの自動車計測(以下、MCT)ビジネスを取得し、エンジンから駆動系の研究開発において自動車メーカーや部品メーカー、国家認証機関などに分析・計測システムの提供を行っている。
エンジンは自動車等の駆動源として今後も主要な役割を果たし、この分野は成長を続けると見込んでいる一方で、さらに長期的な視点では自動車産業の投資はよりエネルギーや安全領域、そしてITを活用した自動走行車両の領域へ変遷していくと考えられる。
同社は、これらの市場変化へ対応し、自動運転技術、安全性能技術などの車両開発分野に事業を展開するため、MIRA社の各事業を取得し、次世代モビリティ開発での提案力を強化していく。
■MIRA社の概要
MIRA社は1946年に英国政府の研究機関として設立され、自動車や航空宇宙、鉄道などの産業分野において、次世代の輸送技術を含む各種試験、設計・開発の委託研究を行ってきた。
英国中部バーミンガム近郊ナニートンにある297haの敷地には、高速テストコースや各種交通環境を模擬した特殊な試験コース、及び各種試験設備を保有し、車両開発エンジニアリングビジネス、試験エンジニアリングビジネス、研究開発棟のリースビジネスを提供している。
英国内に留まらず、近年は日米欧・アジアの自動車メーカーからの需要も拡大しており、事業拡大に新たな一歩を踏み出す必要が出てきている。
英国には、F1(フォーミュラ1)などのモータースポーツで多くの車両供給企業が開発拠点を持っている。MIRA社が拠点を構える英国中部ミッドランド地域は、自動車関連企業が多く集まる自動車開発における最先端技術の集積エリアである。
●車両開発エンジニアリングビジネス
車両走行性能・ブレーキ性能・対電磁波性能・衝突安全性能・機能安全性性能・ハイブリッドシステムの設計等の技術開発サービス、自動走行や遠隔操作技術等を利用した自動運転車両の技術開発サービスを提供。
●試験エンジニアリングビジネス
大規模な実験設備および自動車試験コースを利用し、衝突安全性試験や排ガス認証試験などの車両型式認証試験に関する車両の検査や型式認証など欧州認証機関から委託されたサービスを提供。
●研究開発棟のリースビジネス
自動車メーカーを敷地内に誘致するMIRA Technology Parkの運営。英国政府によるEnterprise Zones(※)にも指定。同様に英国政府が推進する自動運転プロジェクトからも融資を受け、プロジェクトをリードしている。
社名:MIRA Ltd.
創立:1946年
所在地:Watling Street,Nuneaton,Warwickshire,CV10 0TU,United Kingdom
代表者:Executive Director/Dr.George Gillespie OBE
事業拠点:本社含む 6ヵ国13社(英国、米国、中国、インド、ブラジル、モーリシャス)
従業員数:518名(2014年末時点)
業績(2014年度):
売上高46.1百万ポンド(約86億円)
《円換算は、1ポンド=186.93円(7月10日付レート)で計算》
■堀場製作所の自動車計測システム機器事業とMIRA社事業のシナジー
MIRA社においては、当社の排ガス測定装置も活用し顧客メーカーと共同開発などを進めてきたが、今後は電気自動車のシステム設計技術をはじめ将来の車両開発技術に欠かせない要素を保有する車両開発エンジニアリングビジネスの強化に大きく舵を切ろうとしている。
そうしたなか堀場製作所が保有するEMSやMCTビジネスにおける最先端の計測技術を、MIRA社の研究開発の現場に投入することで、車両開発において自動車関連企業のパートナーとして事業拡大を加速させることができると見込んでいる。
1.事業ポートフォリオを補完し、車両開発分野の包括サービスを提供
当社の計測技術とMIRA社の設計・開発、試験シミュレーション技術は、両社の事業ポートフォリオを補完し、車両開発における技術的な包括サービスを実現。また、次世代の車両開発技術のノウハウの蓄積が可能。
2.車両開発エンジニアリングビジネス/試験エンジニアリングビジネスのグローバル展開
MIRA社が展開する英国及びアジア・南米など一部地域に限られた事業展開を、当社のネットワークを活用し、グローバル市場で新規市場を開拓。
3.電気自動車設計や自動運転技術など次世代モビリティの開発に貢献
MIRA社は、電気自動車の設計や自動運転、IT関連技術に関して、当社製品ラインアップを補完できるノウハウを保有しており、製品の差別化と共に、これらの最新技術を採用した試験システムを用いることで、未来の自動車社会を支える技術の設計・開発サービスを強化していくことが可能。
EMSビジネスでの圧倒的なグローバルシェアと顧客アクセスを生かし、2005年のMCTビジネスの買収以来、HORIBAの自動車計測システム機器事業の売上高は2倍の規模に成長してきた。この10年の経験をMIRA社事業との融合に生かし、車両開発全般に係るエンジニアリングや試験分野においてさらなる成長を目指す。
■買収のプロセス
堀場製作所が2015年6月5日に英国内に設立済みのHRA International Ltd.が、MIRA Ltd.より2015年7月14日に資産を譲り受け、同時にHORIBA MIRA Ltd.と社名を変更して事業を開始。
社名:HORIBA MIRA Ltd.
所在地:Watling Street,Nuneaton,Warwickshire,CV10 0TU,United Kingdom
代表者:Executive Director/Dr.George Gillespie OBE
○用語解説
※Enterprise Zones…英国政府が進める経済特区プロジェクトの一つ。特区内に拠点を持つ企業は税率低減などのメリットを受けることができる。MIRA社施設を含め英国内に24か所指定されている。
○関連情報
・MIRA Ltd.ホームページ
http://www.horiba-mira.com/
その他の記事(新車関連)
・日産、ノートカスタムのライダー、アクシス、LV刷新
・フォード、新SUV「リンカーン ナビゲーター」発売
・日産、「ノート」をマイナーチェンジ
・オーテックジャパン、エクストレイルモード・プレミア
・トヨタ、新型軽乗用車ピクシス メガを発売
・レンジローバー・イヴォークアーバナイト100台限定発売
・光岡自動車、ミディアムセダンRyugiをマイナーチェンジ
・富士重工業、SUBARU BRZ tSを300台限定発売
・VW、ビートル生誕77周年記念のThe Beetle追加
・富士重工業、スバルWRX S4/STIを改良し発売
・トヨタ、ポルテおよびスペイドを一部改良
・プジョー308 GT Line / 308 SW GT Line発売
・プジョーRCZ GT Lineを発売
・ダイハツ、ウェイクにモンベル・波伝説仕様車追加
・トヨタ、ヴィッツを一部改良Toyota Safety Sense C搭載
・ホンダ、インドネシアモーターショーに新BR-V出展
・トヨタ、プリウスPHVを一部改良して発売
・モーガン、英国で電動3輪車「EV3コンセプト」を公表
・BMW、ニュー6シリーズを発表
・ルノー・ジャポン、ルノー キャプチャーカンヌ40台限定
・FCAジャパン、AlfaRomeoGiulia(ジュリア)を公開
・フォルクスワーゲン新Passat/Passat Variantの受注開始
・スズキ、エブリイ・スペーシアに車いす移動車を追加
・Alfa Romeo Giulia(アルファ ロメオ ジュリア)走行映像公開
・新型MINI Clubman(ミニ・クラブマン)登場
・FCAジャパン、Fiat 500/500C Gialla(ジャッラ)発売
・FCAジャパン、Fiat Panda 4×4 Comfort発売
・FCAジャパン、Alfa Romeo Giulietta105周年限定車発売
・ポルシェボクスターと911カレラのブラックエディション
・BMW4グランクーペStyle Edge xDrive135台限定
・アウディA5 Sportback / A5 coupe S line competition plus
・Mercedes-AMG A 45 4MATIC Yellow Color Line発表
・インフィニティ新Q30今秋フランクフルト2015で初公開
・ホンダ、GRACE(グレイス)にガソリン車を追加し発売
・スバル、インプレッサ SPORT HYBRID発売
・ダイハツ、3つ目の意匠となる「コペン セロ」を発売
・三菱、新型アウトランダーPHEV/アウトランダー発売
・MBJ、CLA シューティングブレーク発表
・MBJ、CLA Shooting Brake OrangeArt Edition
・MB、新クロスオーバーGLC世界初公開
・フォード、エクスプローラーLIMITED EcoBoost限定200台
・トヨタ、ランドクルーザープラドを一部改良して発売
・アウディ、AUDI R8 E-TRONいよいよ受注開始へ
・ホンダ、MotoGPマシンの公道走行車「RC213V-S」発売
・VW、UP!にアイドリングストップ機能、燃費12%向上
・BMW、新7シリーズを欧州マーケットで公開
・ケータハム、欧州市場へワイドボディ、セブン275R
・VW、6年ぶりにM/Tモデルを導入・受注開始
・FCAジャパン、コンパクトSUV「Fiat500X」今秋販売
・BMW、次世代BMW X1を欧州において公開
・BMW、640iクーペM Performance Edition全国10台限定
その他の記事(モータースポーツ)
・フォルクスワーゲン世界ラリー選手権(WRC)6勝目
・アウトランダー、ファルケンでバハ・ポルタレグレ挑戦
・TOYOTA GAZOO Racing、WRC推進体制を発表
・プジョー 208 GTi、全日本ラリー選手権4戦クラス5位
・充電池エネループで鈴鹿サーキットを疾走する競技会
・米国TUSC第6戦、ファルケンタイヤ装着車がクラス優勝
・欧州の宝石、エンスタール・クラシックとポルシェの蜜月
・シトロエンDS、フォーミュラEに参戦発表
・WTCC第6戦・スロバキアでもシトロエン勢の強さ際立つ
・SUPER GT500第3戦タイ、S Road MOLA GT-R3年ぶりの栄冠
・トヨタ、ル・マン24時間レース健闘したが雪辱果たせず
・ポルシェ、ル・マン24時間レース後のチームコメント
・ル・マン24時間、ポルシェ1998年以来17年振りの優勝
・フォード、来年度のル・マン24時間耐久レースに参戦宣言
・ポルシェ、過酷なレース活動は未来のクルマを育むゆりかご
その他の記事(イベント)
・鈴鹿8耐前夜祭で3メーカーのスーパーマシンが競演
・マツダ、「船積み見学会」を開催7/21
・日産、本社ギャラリーで夏休みファミリーイベント開催
・東名高速・足柄で行列のできる法律相談所イベント
・第20回NAPAC走行会in富士、参加者100名募集中
・マツダ、Be a driver. Experience at Roppongiを開催
・名神高速道路、全線開通50周年キャンペーンを開催
・東名高速 ・足柄「エヴァンゲリオン」とコラボ
・ポルシェ、軽井沢でMacanの試乗会7/22まで
・BMW、音楽イベントSadao Watanabe Orchestra協賛
・三菱「スターキャンプ2015 in朝霧高原」を開催
・トヨタ博物館、企画展「はたらく自動車」を開催
・BMW MOTORRAD DAYS JAPAN 2015開催、8月29・30日
・東急電鉄、二子玉川駅でセグウェイに乗るツアー開始
・ホンダジェット遂に日本の空へ。国内報道陣に初披露
・トヨタ「第39回トヨタ ロビーコンサート」7/30開催
その他の記事(技術)
・ZF、都市型スマートEVの試作車を公開
・国交省、ディーゼル重量車・二輪車排出ガス規制強化へ
・ウィーン工科大、二輪エアバッグにポルシェ博士賞授与
・豊田自動織機、トヨタのディーゼル開発・生産の集約加速
・ジャガー・ランドローバー、クルマをスマホで遠隔操作
・ボッシュ・ダイムラー・car2goで自動駐車実用化へ
・ジャガー・ランドローバー、開発中の安全技術を語る
・国土交通省、電柱などの側面衝突の乗員保護基準を新設
・テスラとガエレクトリックPowerPackをアイルランド導入
・ダイムラー、大型トラックの公道自動運転実験を開始
・VW、新6リッターエンジンのW12 TSIウイーン公開
・トヨタ、燃料電池進化の糸口掴む。性能向上の取組み加速
・アウディ、水と電気だけで作るディーゼル燃料の本格運用
・理研、太陽光エネルギーを水素へ変換するシステム実現へ
・スズキの欧州販売車VITARA、ユーロNCAP評価で5つ星獲得
・アウディ、電動ターボ搭載TTクラブスポーツコンセプト
その他の記事(企業・経済)
・ホンダ、シビック・ツアラー燃費ギネス記録を更新
・タイムズカープラス会員数50万人突破
・イタリア・アレーゼのアルファロメオ歴史博物館探訪
・トヨタ新株「AA型種類株式」7月3日より受付開始
・ボルボ、チャイルドシートの新ラウンジコンセプト公開
・ルノー・日産アライアンス、EV販売累計25万台報告
・国内車メーカー3社、水素ステーションの整備促進へ
・スズキ、代表取締役の異動と役員新体制を発表
・マツダ、グッドウッドフェスティバルオブスピード参加
・タカタ株式会社、6月25日に定時株主総会を開催
・トヨタ、北米新本社屋の完成予想図を公開
・日産、第116回 定時株主総会。ゴーン氏報酬初の10億円超
・ホンダ、株主総会開催。伊東孝紳社長、リコールに陳謝
・いすゞとGM、米国向け商用車に関する協業に合意
・トヨタ、定時株主総会で新型種類株式の発行を可決
・スズキ、マレーシアのプロトン社と協業
・カローラ、長谷川氏の想い受け継ぎ国内累積1000万台
・独ダイムラー、産業・家庭用蓄電池ビジネスに参入
・スズキ2気筒0.8Lディーゼルエンジンを開発しインド投入
・住友ゴム工業、Goodyear社とのアライアンス契約合弁解消
その他の記事(話題)
・チャイルドシート使用率、5歳使用率が昨年より低下
・女性ウケNo1の車体色はブラック、嫌な色は…
・世界の乗用車売上8,500万台から2030年は1億3,300万台に
・AmazonにNGP日本自動車リサイクル事業協同組合出店
・ホンダ社長会見、八郷隆弘新社長スピーチ骨子
・ネスレ、移動販売車を無料提供する新ビジネスモデル開始
・ベンツ日本、輸入車でもプレミアムブランドでもNo.1獲得
・ファルケン、欧州向けSUV用フラッグシップタイヤ日本発売
・MBJ、自動車誕生130周年記念キャンペーンを実施
・プジョー、308/308SW体験出2つの試乗キャンペーン
・ JAFホームページで車両冠水の検証テスト動画を公開
・MBJ、羽田空港に情報発信拠点をオープン
・パイオニア、LTE通信ミラー型テレマティクス端末を発売
・JAFのWebサイトに対話型ナビゲーター登場
・日本エレクトライク、三輪EVの型式認証を取得
・JAF長野が検証、チャイルドシートの取付9割が不適切
・ポルシェ、クラシック911用ダッシュボードを再現し販売
・ホンダシビックツアラー1.6i-DTEC燃費のギネス記録挑戦
・DeNA、スマホ向け無料カーナビアプリ「ナビロー」提供
・運転テクニックアンケ、女性「合流」・若者「駐車」が苦手