独・ボッシュ、ドライバーレスな完全自動運転車(SAEレベル5相当)の実現に向けてダイムラー社と提携


ドライバーが車の元へ行くのではなく、車がドライバーの元へ来る、という新たな考え方

独・ボッシュこと、ロバート・ボッシュGmbH(本社:シュトゥットガルト・ゲーリンゲン、代表取締役社長:Dr.rer.nat.Volkmar Denner <フォルクマル・デナー>、以下、ボッシュ)と、ダイムラーAG(本社:ドイツ・ヴュルテンベルク州・シュトゥットガルト、取締役会会長:ディーター・ツェッチェ、以下、ダイムラー)は、完全自動運転車(SAEでのレベル4相当)およびドライバーレスの車(SAEでのレベル5相当)の開発において開発業務提携契約を締結した。

より具体的には、ドライバーの操作が不要な完全自動運転車 – 2020年代初めまでの市場導入を目指してボッシュとダイムラー社が開発業務提携。

市街地での走行が可能な「自動運転タクシー」のためのシステムの開発と量産準備を整えることを目指す。なおこの提携は、自動運転システムのためのソフトウェアとアルゴリズムの共同開発を目指したもの。

同プロジェクトは、プレミアムカーの分野に於いて世界を率いる自動車メーカーの1つであるダイムラー社の車に関する包括的な専門知識と、世界最大の自動車機器サプライヤーであるボッシュがもつシステム/ハードウェアに関する豊富な専門知識の結合を目指す。

両社では、ここから生まれる相乗効果により、この技術の量産準備を速やかに整えたいと考えていると云う。

都市部を走行するドライバーレスな完全自動運転車が普及することで、ボッシュとダイムラー社は市街地の交通状況の改善、交通面での安全性の向上に貢献するだけでなく、未来のモビリティにとって重要な要素を提供したいと考えていると云う。

つまり、この技術が実現すれば、カーシェアリングの魅力はさらに増すことになる。また車内で過ごす時間を有効活用できるようになるだけでなく、運転免許を保持していない人が移動する新たな手段を切り開くことに繫がる。

ちなみに同プロジェクトは、どのような車が都市部での完全自動運転を実現できるかという考察を元に、自動運転を可能とするシステムの量産化を整えることがねらい。

背景には、ドライバーが車のもとへ行くのではなく、車がドライバーのもとへ来る、という考えがあり、市街地のあらかじめ決められた範囲内では、スマートフォンを使ってカーシェアリングや、自動運転タクシーを予約し、目的地に向かうことが可能にしたいと述べている。