北米のPHEV向けで自社最大規模のeヒーター契約を結ぶ
ボルグワーナー(本社:米ミシガン州アーバンヒルズ、社長兼CEO:ジョセフ・ファドゥール/Joseph Fadool)は5月12日、世界的な大手OEMと、PHEV向け400 ボルト高電圧クーラントヒーター(HVCH)の供給契約を締結した。
今回のHVCH供給契約は、中型ピックアップトラック、SUV、ミニバンに亘るもの。量産は2027年に開始される予定。予想される生産台数に基づく場合、同契約は北米で自社最大規模の受注となる。
ボルグワーナーの400V HVCH は、柔軟でコンパクトな設計が特徴で、自動車のプラットフォームに変更を加えることなく、OEM側の個別搭載要件に対応できる。
更に最大10kWの出力を持つ独自のろう付けアルミフィン技術により、高い熱出力密度を実現した。
400V高電圧クーラントヒーター技術を複数のPHEVへ
厚膜ヒーターとろう付けフィンの組み合わせにより、最適な熱伝達、クーラントのフロー分布の改善、脱気および気泡の蓄積防止を実現した。
ボルグワーナーのHVCH は、外気温に影響されることなく、キャビンやバッテリーを温める信頼性の高い熱源を提供。これにより急速充電の最適な条件を整え、バッテリーの寿命延長、耐久性、性能、航続距離の向上に寄与するという。
ボルグワーナーで副社長兼ターボ・サーマルテクノロジーズの事業本部長を努めるフォルカー・ウェング博士は、「ボルグワーナーは、グローバルなOEMとの間で様々なプロジェクトを共同で進めており、今回の電池および車室内暖房向けの高効率ソリューションの提供を通じ、協力関係を更に深めていくことを楽しみにしています。
当社のHVCH 技術は、環境温度に依存しない信頼性の高い熱源を提供しつつ、他のヒーターと比較して車両レイアウトを変更することなく、ロバスト性の向上とコスト改善を両立させることが可能です」と述べた。