ベントレー、最高峰モデルの新型MULSANNEジュネーブデビュー


英Bentley Motors(ベントレーモーターズ)は、第86回ジュネーブモーターショーの開幕に合わせ、英国独自のラグジュアリー感を追求した新型「Mulsanne」並びに、「Mulsanne Speed」を世界初披露した。

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英国Creweで、熟練工の手によってハンドクラフトされるMulsanneは、Bentleyのトップカテゴリーとして君臨するクルマであると共に、世界一パワフルでラグジュアリーな車両とするべく開発された車両である。

今回、新型Mulsanneを開発するにあたって、フロントエンド(Aピラーより前方)のデザインを完全に刷新した。具体的には、フェンダー、ボンネット、ラジエターシェル、グリル、ライトに加え、前後のバンパーも変更し、一層モダンで統一感のある外観に仕上げている。

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一方、室内では定評ある贅を尽くしたウッドパネルや、レザーやメタル等の装飾に加え、シートやドアトリム、アームレストのデザインも一新。個性的なガラス製スイッチ類を採用した他、インテリアレザーのカラーも、自動車業界随一の24色を取り揃えた。

併せてこの期に、近年の自動車トレンドに添った最先端技術を投入。特にタッチスクリーン式インフォテイメントシステムは、今回の新型Mulsanneのために開発されたものとしている。

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新型Mulsanneは、1930年代の8 Litre、Embiricos、R-Type Continentalを彷彿とさせる佇まいに

ベントレーモーターズのWolfgang Dürheimer会長兼CEOは、この新型Mulsanneについて、「Mulsanneは、最高級で個性的でパワフルというBentleyのDNAそのものです。

自動車におけるラグジュアリー性を定義するとともに、Bentleyならではのラグジュアリーとパフォーマンスの融合を表現しています。

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また今回、新型Mulsanneの開発にあたり、フロントデザインを一新し、一層モダンで統一感のある雰囲気に仕上げています。

この堂々とした新しいフロントエンドには、縦ルーバーのステンレス製大型グリルがそびえ、従来より80mmワイドになったその佇まいは、1930年代の8 Litre、Embiricosや、R-Type Continentalといった名車を彷彿とさせるものとなりました。

またその縦ルーバーからは、Bentleyのマトリックスグリルが垣間見え、フロントの両サイドには、浮かび上がるようなデザインのLEDヘッドライトが2灯ずつ配置されています。

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新デザインのヘッドライトは、最先端のアダプティブ式。走行状況に応じて照射範囲を自動制御し、夜間の視認性を飛躍的に高めます。

ジュネーブモーターショーにて世界初公開した後、日本での発売は2016年秋以降を予定

LEDヘッドライトは、スーパーフォーミングで製作された継ぎ目のないもので、アルミ製フロントフェンダーに少しの段差もなくすっきりと装着しました。

2灯並んだ外側のライトには、クロム仕上げのヘッドライトウォッシャーをしのばせるなど、一歩踏み込んだデザインを採り入れているところにも、ディテールへの徹底的なこだわりが施したところです。

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また、外側ライトの位置を上にずらして、外側ライトのベースラインとメインヘッドライトの位置とを揃え、Mulsanneのフロント部分に新たな水平ラインを表現しました。

新しくなったワンピース構造のバンパー、そしてラジエターシェルとボンネットは接合面をフラットかつシームレスにまとめ、見た目のワイドさと存在感を強調。

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その印象は、そのままロアグリルへとつながり、両側には「B」の文字が入ったマトリックスエレメントを配置。左右のコーナーに向かって53mmずつ奥行きを出し、仕上げはブライトクロムとするなど、今回も一際、贅を尽くした仕上がりとしています。

なお新しいMulsanneの各モデルは、2016年3月1日~13日までジュネーブモーターショーにて世界初公開し、日本での発売は2016年秋以降を予定しています」と述べた。

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選択の幅を拡げたシート素材、レザーカラーは24種・シングルトーンまたはデュオトーンからチョイス可能

今回刷新されたMulsanneのボディ側面には、ブライトウェアの装飾が配置され、フェンダーの下側には「B」をかたどった新デザインのウィングベントが設けられている。

リアデザインもテールライトとバンパーが刷新されている。またバンパー下側のコーナー部分は26mmワイドになり、フィーチャーラインが光を反射して印象的な効果を生むことで、毅然とした表情を作り上げたと云う。

新しくなったテールライトは「B」をかたどったデザインでライトガイドを装備し、暗闇ですぐにベントレーと分かる印象的な光を放つ仕組みだ。

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室内では、製作に150時間以上を費やしたとされる柔らかな手触りの上質なレザーシート、アームレスト、ドアトリム。

シート素材には、新たにフルートデザインとキルトデザインの2種類が用意されている。さらに、レザーカラーも24種類を取り揃え、シングルトーンまたはデュオトーンいずれかの選択を可能とした。

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ひとつひとつ手作業で選び出されたウッドパネルの種類は13種類。Bentleyの職人が一枚一枚加工した40枚のウッドパネルは、磨き上げられたステンレス、個性的なガラス製スイッチ類、伝統的なローレット加工の操作ボタン、ディープパイルカーペットなどと組み合わされる。

最新鋭の載インフォテイメントシステムを搭載。最新のオーディオビジュアルエンターテイメントが愉しめる

また新型Mulsanneは、各種の車載インフォテイメントシステムを通し、最新のオーディオビジュアルエンターテイメントが愉しめる。

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そうした新インフォテイメントシステムの核となるのは、新しくなったタッチスクリーン式インフォテイメントプラットフォームで、スクリーンを押した感触がプラスされる他、クラシックなアナログメーターや、最先端のリアシートエンターテイメントも装備される。

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メインディスプレイは、8インチタッチスクリーンとなっており、そこから車載メディア用ストレージとなる60GBのソリッドステートハードドライブに接続されている。

さらにOEMカーオーディオとして、世界最大の出力を誇るNaim for Bentleyプレミアムオーディオの搭載も可能としている。オーダーメイドされるこの車載オーディオシステムは、18スピーカー、19チャンネル、2,200ワットのアンプとスーパーツイーターを採用し、可聴周波数の上限まで忠実に再現する。

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新型Mulsanneの搭載エンジンは、6.75リッターV8、0-100km/h5.3秒を達成

新型Mulsanneは、最大出力512PS(377kW)、最大トルク1,020 Nmという強力な6.75リッターV8エンジンが搭載される。

このパワーユニットからの出力は、ZF製8速トランスミッションへと伝達され、静止状態から100km/hまでは5.3秒で駆け抜ける。最高速度は296km/hである。

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そのV8エンジンには、気筒休止システムやカム位相可変システムといった最新テクノロジーが盛り込まれており、燃費の向上(複合サイクルで100km走行あたり14.6リットル)とCO2排出量の低減(342g/km)も達成している。

このパワーとトルクをしっかりと受け止めるため、シャシーも全面刷新されている。それに伴い、アクティブエンジンマウントとサスペンションブッシュも見直された。

装着タイヤには、最新の騒音吸収技術を採用して静粛性をさらに追及。高性能な発泡材構造により、室内の騒音を最大で4dBA低減し、他車では味わえない洗練された乗り心地を実現したと云う。

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足まわりはダンパーとステアリング設定をペアで変化、ドライビングスタイルに合わせた設定を可能に

また足まわりでは、ドライブ・ダイナミクス・コントロールを採用している。これはサスペンションとステアリングの設定を選択できるシステムで、Bentley、Sport、Comfortの3つの標準モードがあり、ギアシフトセレクターの隣にあるロータリースイッチで操作できるもの。

4つ目のモードとして用意されているCustomを選べば、ドライバーがマルチメディアシステムからMulsanneのドライビングスタイルを好みの設定に調整することが可能となる。

エアサスペンションシステムは、連続可変式ダンピングコントロール(CDC)を備え、低速では洗練された快適な乗り心地を提供し、高速ではMulsanneの車高を自動的に下げてリフトを抑え、空力的な安定性を向上させる。

アロイホイールは20インチ、タイヤは265/45 ZR 20を標準装備とし、ダイナミックなハンドリングを目指した。265/40 ZR 21のホイールも3種類用意されている。

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Mulsanne Speedは、さらに卓越したラグジュアリー性と納得の走行性能を実現

一方、新型Mulsanne Speedは、よりドライバー重視として車両である。このMulsanne Speedに搭載されるエンジンは、6.75リッターV8ツインターボ、最大出力は537PS(395kW)、最大トルク1,100Nm、モード選択可能なスポーツサスペンションを装備しており、キャリブレーションを見直したZF製8速ギアボックスを組み合わせて静止状態から100km/hまでは4.9秒、最高速度は305km/hを記録する。

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増大したエンジン出力に合わせ、瞬時にパワーを伝達できるようにシフトストラテジーも最適化した。
Sモードでは、ドライバーのコントロール領域が広がると共に、ターボチャージャーが常時回転させるため、エンジン回転数が2,000rpm以上に保たれる。

併せてMulsanne Speedの場合は、より俊敏さを高めたSportサスペンションモードを設定している。
例えばサスペンションポジションを、BentleyモードやComfortモードにした場合、乗り心地を重視した滑らかなシャシー設定になる。

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さらにこれをSportモードに変更すると、エアサスペンションが硬めの設定に変えられ、車体の制御性が向上すると共に、操舵に正確なフィードバックを得られるよう、ステアリングダイナミクスが調整される。

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Mulsanne Speedには、アスリートのような野性味と俊敏さを印象付けるデザイン処理を施す

Mulsanne Speedには、堂々とした印象のスタイリングに迫力あるエクステリア処理を施し、高性能フラッグシップらしい佇まいを作り上げている。

全体のブライトウェアはダークティント仕上げとし、手作業で仕上げたSpeed専用の21インチアロイホイール、ダークティント仕上げのヘッドライトとテールライト、らせん状の溝が刻まれたスポーツエキゾースト、フェンダーに装着されるSpeedバッジなど、最高に贅沢なドライビングを叶えることができる同車の実力を明示したものとした。

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同様にインテリアでは、同モデル特有のアスリートのようなスポーツ性能を強調させるデザイン処理を施した。

具体的には、Mullinerドライビング・スペシフィケーションが標準装備されることから、ダイヤモンドキルトシート、ローレット加工のギアレバー、ドリルド・アロイ・スポーツペダルを追加可能。さらにオプションでカーボンファイバー製のウェストレールインサートを選ぶこともできる。

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Creweでハンドクラフトされるカーラグジュアリーの最高峰

Creweにて400時間かけて一から手作りされるMulsanneの製作過程は、ホワイトボディのワークショップから始まる。まずは、熟練溶接士が確かな腕と目で5,800点に及ぶ箇所を溶接を施す。

ルーフがDピラーを越えてリアボディへと流れるラインは、専門チームにより、接合面がほとんど目立たないように手作業でロウ付けされる。

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人の手を掛け丁寧に作業することで、塗装を施した後は接合部がまったく見えなくなり、まるで金属の塊から削り出したかのような印象に仕上がる。

Mulsanneのボディの特長である彫刻のような雰囲気は、見た目の均一さを生み出すために塗装の厚みを調整することで生まれる。そのため一台一台、手作業でスプレー塗装が行われる。

「Bentleyの鏡面仕上げ」と呼ばれる光沢は、塗装後、入念にサンドペーパーをかけ、さらに12時間かけてラムウールで研磨することでようやく完成する。

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Mulsanneの製作時間は400時間。豪華なレザーインテリアには約150時間を要する

Bentleyのフラッグシップのドアを開けて目に飛び込んでくるのは、良質なクルミ材やサクラ材、オーク材などの基材がダッシュボードまでをぐるりと取り囲み、13種類から選択できるウッドパネルである。

このウッドパネルの材料となる樹木の瘤(こぶ)の部分は、蒸気を当てて処理された後、0.6mmの薄さにスライスされる。

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Bentleyのウッドパネル加工職人は、どこであろうと必ず現地に赴き、スライスされたパネルの品質を確認。そうして加工されたパネルはCreweに送られ、ウッドパネルに命を吹き込むクラフツマン自身の手によって最終的に選別されるのである。

実際に車両に使用されるのは、最も装飾性の高い部分、つまり天然の杢目が最も美しく表れている部分だけ。素材を善し悪しを徹底的に選び抜き、左右対称のミラーマッチ仕上げにし、丈夫な基材に取り付けていく。

Mulsanneの製作時間は400時間。豪華なレザーインテリアには約150時間を要する。各種オプションを装着する場合は、さらに時間が掛かっていく。

シートもドアもその他のレザー用品も、実に37時間以上を掛けてステッチを施し、形を整えて仕上げるまで、すべて手作業で行われ、英国製高級家具にも引けをとらない品質を保って、選ばれたオーナーに届けられる。

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「Mulsanne」並びに「Mulsanne Speed」の日本の導入は2016年秋以降を予定。なお現段階では、「Mulsanne Extended Wheelbase」の日本導入の目処は立っていない。bentley-the-new-mulsanne-geneva-debut-of-the-best-model20160305-8
BentleyMulsanne(ベントレーミュルザンヌ情報)http://www.bentleymotors.com