Avis Budget Groupが10,000台のトヨタのコネクティッドカーを米国で導入
トヨタ自動車株式会社(本社 : 愛知県豊田市 代表取締役社長:豊田章男)傘下のToyota Connected North America(以下、TCNA)は米国時間3月12日、Avis Budget Group(以下、ABG)との複数年にわたるパートナーシップを発表した。
ABGは、トヨタの北米コネクティッド分野の戦略事業体であるTCNAと連携することで、トヨタ車10,000台を米国で導入し、コネクティッドカー車両を拡大。
トヨタのモビリティサービス・プラットフォーム(以下、MSPF*)をABGが活用することで、レンタカー車両の運用効率を上げるとともに、より便利なレンタカー体験を利用者層に提供する。
このパートナーシップについてTCNAの社長兼CEOであるザック・ヒックス氏(Zack Hicks)は「TCNAは、データサイエンスの力を活用し、お客様やビジネスに新価値をもたらす新しいモビリティサービスの開発・提供を目指しています。
トヨタのMSPFは、ABGのフリート車両にかつてないコネクティビティと可視性の向上をもたらすとともに、利用者がレンタカーを利用する際の利便性を向上させます」と語っている。
具体的にはトヨタ車に搭載したソフトウェアとコネクティッドサービスからなるMSPFを活用し、MSPF上のテレマティクスデータAPI(Application Programming Interface)を介して、車両のオドメーターの表示値、燃料レベルといった情報や、車両を探す際に手助けとなるようなリアルタイムのレンタカー情報を、Avisモバイルアプリを介して受け取ることができるようになる。
またコネクティッドサービスにより、車両管理やデータ処理・保存の機能を向上させ、車両の貸し出し・返却手続き時間を短くすることができるとしている。
ちなみにこのトヨタのMSPFは、すでにカーシェア、テレマティクス保険、フリート車両管理など様々なビジネスや実証プログラムに活用されている。
米国ハワイ州のトヨタのディストリビューターであるServco Pacific社は予てよりMSPFを活用し、同州ホノルルでカーシェア事業を開始。ここでもTCNAが開発・運用するカーシェア事業用のアプリが使用されている。
またサンフランシスコをベースに米国でカーシェア事業を手がけるGetaround社は、MSPFとコネクティッド技術を活用し、スマートキーボックス(SKB*)を使用して車両の所有者と利用者がシームレスかつ安全・安心にトヨタ車を貸し出し・利用できるプログラムを実施している。
なお日本でも、全国ハイヤー・タクシー連合会と協業し、東京エリアで通信型ドライブレコーダーを活用した「レーン別渋滞情報」に関する実証実験を行うほか、人工知能を活用したタクシーの配車支援システムの試験導入をJapanTaxi他と開始している。
トヨタでは「今後も、モビリティの管理・利用・分析など様々な機能を包括的に備えたプラットフォームであるMSPFをより一層強化し、新たなモビリティサービスの創造に貢献してまいります」と結んでいる。