ステラック、車載ソフトウエア開発でシーメンスと連携

次世代SDVの開発に向け、車載ソフトウェア開発支援に注力

ソフトウェア領域へのエンジニアリングサービスを提供するSTELAQ(ステラック/本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:三宅 香代子)は5月16日、自動車業界に於けるソフトウェア開発の分野で、シーメンス・デジタルインダストリーズソフトウェア(シーメンス社)とのサービスパートナーシップ契約を締結した。

この提携により、STELAQはシーメンス社のAUTOSARに準拠した基本ソフトウェア(BSW)および開発支援ツールを活用して、SDV(Software-Defined Vehicle)の実現に向けた車載ソフトウェア開発に関するトレーニングサービスとエンジニアリングサービスを提供する。

パートナーシップ契約締結に至る経緯は以下の通り

2025年1月にSOLIZE株式会社から分社化したSTELAQは、高い品質が要求される分野でのソフトウェア開発、第三者検証、国際規格適合コンサルティングサービスを展開してきた。

直近ではソフトウェア教育サービスを開始し、職業訓練校の運営や企業向けのエンジニア研修を通じてIT分野の人材の育成に取り組んでいる。

シーメンス社のCapital™ Embedded AR Classic (旧Capital™ VSTAR ソフトウェア)は、25年以上の車載組み込みソフトウェアと長年のAUTOSARの量産実績に基づいたAUTOSAR準拠のベーシックソフトウェア(BSW)で、将来的なSDV時代でのコアとなる車載向けの基本ソフトウェア。

このコアテクノロジーをベースに将来のSDVを見据えたエンドツーエンドのソフトウェア設計手法で自動車業界の競争力を強化しする。

STELAQでは、既に多くのエンジニアが自動車メーカー、サプライヤーと共に車載ソフトウェア開発に従事しており、AUTOSAR準拠のベーシックソフトウェアを用いた開発プロジェクトにも参画している。

近年、顧客企業からは、より高度なスキルを持つ人材へのニーズが高まっており、それに対する支援を望むシーメンス社の意向とも合致したことから、今回のパートナーシップ契約の締結に至ったという。

車載ソフトウェア開発の今後の需要については以下の通り

近年の車載ソフトウェア開発は、電気自動車(EV)への対応や自動運転技術/先進運転支援システム(AD/ADAS)の進化に伴い、より複雑で大規模なものになりつつあり、深刻なソフトウェアエンジニア不足となっている。

STELAQは、車載ソフトウェア開発の最前線で活躍するエンジニア教育にも力を入れており、Capital™ Embedded AR Classicを用いた実践的なトレーニングプログラムを提供している。

これにより、エンジニアは開発に必要な高度なスキルを習得し、SDVの実現に向けたプロジェクトに貢献できるようになる。

複雑になる車載ソフトウェアの開発環境では、ALM(Application Lifecycle Management、アプリケーション・ライフサイクル管理)を利用することで、要件管理からコーディング、テスト、リリースまでの課題や変化点を含めた履歴を情報管理する手法が広がってきている。

シーメンス社では、ALMソフトウェアにPolarion™を提供しており、既にハードウェアの管理で利用されているPLM(製品ライフサイクル管理)ソフトウェアのTeamcenter™と共に、ハードとソフトが絡み合い複雑化する製品の設計情報を連携させて、効率的に管理・運用できるソリューションを提供している。

これらを前提に今後はシーメンス社との提携により、企業向けのトレーニングサービスに加えて、ALMを用いた開発ソリューションなど、自動車メーカーおよびサプライヤーが直面する課題に対応するためのサポートを強化していくという。

株式会社STELAQについては以下の通り

株式会社STELAQはソフトウェア開発、第三者検証、国際規格適合コンサルティング、ソフトウェア教育の4つのサービスを展開。

自動車や医療をはじめ、金融、保険、官公庁など、高度で重要なシステムが必要な領域に於いても、安心して業務ができる環境を創り出し、顧客企業の事業成長を後押しする。

そんな同社はSOLIZE株式会社(東京証券取引所スタンダード市場上場)の社内ベンチャーとして2022年の事業立ち上げ以降、東京、神奈川、愛知、大阪を中心にサービスを提供。2025年1月からはSOLIZE株式会社のグループ会社として分社化し、事業を運営している。URL:https://stelaq.co.jp/