本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘、以下、ホンダ)と、鳥取県、鳥取ガス、積水ハウスの4者(※)は1月26日、地球温暖化防止と持続可能な低炭素社会の構築を目標とする鳥取県の「水素エネルギー実証(環境教育)拠点整備プロジェクト」を推進する協定を締結する調印式を行った。
その内容は、将来の水素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーで水を電気分解し水素を製造・供給する設備「スマート水素ステーション」(以下、SHS)を日本海側で初めて整備するほか、水素エネルギー利活用の省エネ・創エネによる快適でスマートな暮らしを提案・啓発することにより、スマートハウス化とFCV普及を促進しライフスタイルの転換を目指すもの。
(※)鳥取県(知事:平井 伸治)、鳥取ガス株式会社(本社:鳥取県鳥取市 社長:児嶋 太一 以下、鳥取ガス)、積水ハウス株式会社(本社:大阪市北区 社長:阿部 俊則 以下、積水ハウス)
こうした再生可能エネルギーを活用した水素ステーションと、住宅、燃料電池自動車(以下、FCV)を一体整備する水素エネルギーの活用は全国初の事となる。
本協定に基づき、将来の水素社会の仕組みを理解して頂くための水素エネルギー実証(環境教育)拠点を整備し、鳥取県と鳥取ガスが実証を推進・運営する。
具体的には、鳥取ガスグループの敷地(鳥取市五反田町)内にSHSと太陽光パネルを設置し、太陽光で発電した電力から水素を作り、FCVに供給。
敷地内の積水ハウスの展示場をスマートハウス化して、燃料電池やFCVから住宅へ電力供給を行うなど、環境に優しく、快適でスマートな暮らしを支える仕組みを展開していく。
また敷地内に、水の電気分解により水素を作るなどの実演を行い子どもから大人まで学べる環境教育拠点を設け、水素エネルギー活用の理解促進に努めていく。
(1)水素エネルギー実証(環境教育)拠点」の概要
「水素エネルギー実証(環境教育)拠点」では、環境に優しく、快適でスマートな暮らしを支える仕組みを提案する。
・「スマート水素ステーション」と太陽光パネルを設置。
・太陽光で発電した電力を使って水素を作り、FCVに供給。
・いなばの四季展示場の敷地内(床面積:258.34m2)の積水ハウス展示場をスマートハウス化して、燃料電池やFCVから住宅へ電力供給。
・水素エネルギー活用の理解促進のための環境教育拠点を設置。
(2)鳥取県の目指す「水素の暮らし」
「水素の暮らし」で環境に優しく、快適でスマートな“未来の暮らし”が実現する。再生可能エネルギーやガスを有効活用でき、FCVを非常用電源に活用することも可能で防災力の向上にもつながる。
(3)各者の役割
■鳥取県 SHS設置費用一部負担、スマートハウス・学習エリアの整備費用負担、4者間の調整など。
■鳥取ガス SHSの整備と運営など。
■積水ハウス スマートハウスの設計整備など。
■Honda SHSの技術的ノウハウ提供、FCV「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」の納入など。