メルセデス・ベンツ、新型Eクラス刷新で完全自動運転にさらに一歩近づく


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軸距を延長させSクラスに迫る快適性を確保。上質なインテリアと最新環境規制をクリアするディーゼルエンジンも搭載

メルセデス・ベンツ日本株式会社(本社: 東京都港区、社長:上野金太郎)は7月27日、東京・赤坂の迎賓館にて新型「Eクラス」を発表し、同日より全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じ注文受付を開始した。

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なお、発売は「E 200 アバンギャルド」および「E 200 アバンギャルド スポーツ」が上記同日より開始。

さらに「E 200 4MATIC アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド」、「E 220 d アバンギャルド スポーツ」、「E 250 アバンギャルド スポーツ」、「E 400 4MATIC エクスクルーシブ」は来る10月以降に順次発売される見込み。

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メルセデス・ベンツEクラスは、世界で累計1,200万台以上の販売台数を売り上げるメルセデス・ベンツの中核を成すモデル。

今日を遡ること1947年に発表されたW136/191型以来、常に時代に先駆けて革新的な技術を採り入れ、常に世界のプレミアムセダンの指標とされてきた。

2013年からは車両の自動制御機能の搭載に着手。レーダーセンサーや、ステレオマルチパーパスカメラを介して自車の周囲のほぼ360°を常に監視し、事故の危険性が迫っている場合にはドライバーに警告したり、必要に応じて自動でブレーキをかけることで事故を未然に予防する安全運転支援システム「レーダーセーフティ」をメルセデス・ベンツとして初装備し、着実に部分自動運転化技術を積み上げてきた。

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今回発表の新型Eクラスは、快適性や安全性を大幅に高めるため、Sクラス譲りの上質なインテリアを備え、一見すると極々コンサバティブな仕様変更でありながら、実際には歴代10世代目にあたるプレミアムセダンに相応しい車両へと着実な進歩を見せている。

その優位性は3つの機能領域を備えているが、この内、ひとつめのメルセデス・ベンツの自動運転開発の次のステップとなる新技術「ドライブパイロット」は、特に混雑時や高速道路に於ける渋滞の際にドライバーに掛かる負担を大きく軽減する。

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これは先行車との車間距離のみならず、周囲の交通状況(車両、ガードレール等車線と平行に位置する物体)を常に監視することで、従来よりもステアリングアシストが作動する状況が大幅に拡大させたもの。

それは例えば、車線が不明瞭または表示されていない場合にも実力を発揮でき、自動で先行車の追従を継続していくことができる。

これを踏まえて新型Eクラスは、世界初のタッチコントロール機能もステアリング部に備えている。

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これはスマートフォンなどと同様に、タッチセンス機能を内蔵したもので、縦方向および横方向のスワイプに正確に反応する。メニュー項目の選択はスワイプ、確定はそのままボタンを押し込むだけ。

これにより、ドライバーはインフォテイメントの各機能の操作やシフトレバーなどアクセルとブレーキ以外のほとんどの操作をステアリングから手を離すことなく簡単かつ機能的に操作することができるようになった。

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ここにエアコンディショナーや、一部の安全運転支援システムを簡単に起動・停止できるショートカットボタンを採用している。

併せて同ドライブパイロットに関わる新技術として、「アクティブレーンチェンジングアシスト」も初搭載した。

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これはドライバーがウインカーを2秒以上点滅させると、移動先として想定される車線上に、他車が存在しないことを確認。その後、直ちに自動で車線変更を行う。

また、走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」を世界初搭載している。

新型Eクラスのふたつめの注目点は、先代に比べホイールベースを65mm拡張した伸びやかなボディフォルムにある。これによりリアエンド部は、リアホイールアーチ上方の幅が広いショルダーに覆われ、パワフルで力強いアピアランスが与えられた。

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インテリアでは、高精細12.3インチワイドディスプレイ2つを一枚のガラスカバーで一体化したコックピットディスプレイとしている。

インストゥルメントクラスターとなるこのコックピットディスプレイは、ドライバーの視野に直接入るべきさまざまな情報を表示するエリアと、センターコンソール上方に位置するセンターディスプレイに分かれている。

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なお、コックピットディスプレイのデザインは、デジタル表示であるため、その表現は一様な没個性的なものとはならず、「クラシック」、「スポーツ」、「プログレッシブ」の3種類の中から選択可能だ。その他のグラフィックス表現についても、高精細なアニメーションを表示できる新デザインを採用している。

インテリアはオープンポアウッド、アルミ(ブライトアルミニウム)、ハイグロスウッド(ウォールナットブラウンウッド)を採用。

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室内照明には、長寿命・節電型のLEDのみを使用し、改良型アンビエントライトは選べるカラーが64色と、カスタマイズの可能性を大きく広げた。

新型Eクラスでは、シート設計の刷新も大きな特長の1つで、エルゴノミクスに配慮した彫刻的な形の中に、メルセデス・ベンツならではの優れた長距離走行での快適性と、洗練されたスポーティなデザインを融合させている。

リアシートは、多目的性を大きく高める40:20:40の3分割バックレストを備え、センターアームレストには、収納ボックス1ヶ所やポップアウト・ドリンクホルダー2個などを内蔵した。

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最後の第3の注目点は、新型Eクラスのエンジンラインアップにある。

今回は、2.0リッター直列4気筒BlueDIRECTターボエンジン(E 200 アバンギャルド、E 200 アバンギャルド スポーツ、E 200 4MATIC アバンギャルド、E 250 アバンギャルド スポーツ)と、3.5リッターV型6気筒ツインターボBlueDIRECTエンジン(E 400 4MATIC エクスクルーシブ)の2ラインのガソリンエンジン。

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そして新開発2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジン(E 220 d アバンギャルド、E 220 d アバンギャルド スポーツ)のディーゼルユニットが用意されている。

特にE 200アバンギャルド、E 200 4MATIC アバンギャルドおよびE 200 アバンギャルド スポーツに搭載される2.0リッター直列4気筒BlueDIRECTターボエンジンは、第3世代の直噴システムであるBlueDIRECTテクノロジーを採用。

ピエゾインジェクター(最大圧力200bar)、スプレーガイド式燃焼システム、マルチスパークイグニッションによって、常に最適な燃焼状況を作り出し、最高出力135kW(184PS)、最大トルク300N・m(30.6kg・m)を発生する。

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対してE 250 アバンギャルド スポーツの搭載エンジンは、最高出力155kW(211PS)、最大トルク350N・m(35.7kg・m)を発生。E 400 4MATIC エクスクルーシブは、BlueDIRECTテクノロジーを採用した最高出力245kW(333PS)、最大トルク480N・m(48.9kg・m)とした。

さらにE 220 d アバンギャルド及び、E 220 d アバンギャルド スポーツに搭載される新開発2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジンは、将来導入されるRDE(実路走行試験)規制に対応したディーゼルエンジンとなった。

同パワーユニットは、先代よりシリンダーピッチが狭くなった(94mm→90mm)ことから、前後方向に短くなり、大幅な小型化を実現。排気量は2.0リッターと先代の2.2リッターより小さいながらも、最高出力143kW(195PS)、最大トルク400N・m(40.8kg・m)を発生する。

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また、排出ガス浄化システムについては、従来は酸化触媒を通過した後に粒子状物質除去フィルター(DPF)、さらに排気システムの途中に設置されたSCR触媒コンバーターを通過させていたシステムであったものを、DPFとSCR触媒コンバーターを統合したsDPF(DPF with SCR Coating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)を直接エンジン本体に取り付けることで、排出ガス浄化経路を短縮することを可能とした。

なおこのエンジンは、シングルステージターボチャージャーと可変タービンジオメトリを採用し、シリンダーヘッドとクランクケースはアルミニウム製。

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また、メルセデス・ベンツが開発した表面コーティングNANOSLIDE®を導入することで、シリンダー表面とスチール製ピストンの間の摩擦を低減させ、最高出力195PS、最大トルク400Nmの力強い動力性能を実現している。

上記ユニットに組み合わせるトランスミッションは、全モデルで9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC」を採用。

現在市販されているトルクコンバータ式トランスミッションの中で最も変速段数が多いこのトランスミッションは、1つのギアが受け持つ速度域が狭くなるため変速ショックとエンジン回転数の上昇が抑えられ、静粛性と燃費の両方を高いレベルで実現している。

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具体的なドライビングモードの選択は、センターコンソール下部の「DYNAMIC(ダイナミック)SELECT(セレクト)」スイッチにより行う。

“Comfort“、“ECO“、“Sport“、“Sport+“の4つから選んだモードに応じて、エンジン、トランスミッションのシフトポイント、ステアリング特性、アクセルレスポンス、サスペンション特性(E 400 4MATIC エクスクルーシブのみ)などの様々なパラメーターを変化させることが可能。

さらに、“Individual“モードでは、それらをドライバーの好みで自由に設定してオリジナルのモードがカスタマイズできる。

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サスペンションシステムは、通常走行時にはしなやかで快適な乗り心地でありながら、ハードなコーナリング時など一定以上の負荷がかかった場合に、瞬時に減衰力を高められる可変ダンピングタイプのAGILITY CONTROLサスペンションを、E 200 アバンギャルド、E 200 アバンギャルド スポーツ、E 200 4MATIC アバンギャルド、E 250 アバンギャルド スポーツに搭載した。

これは通常走行時にはしなやかで快適な乗り心地でありながら、ハードなコーナリング時など一定以上の負荷がかかった場合に、瞬時に減衰力を高められる可変ダンピングシステム。

通常走行時はオイルの一部がバイパスチャンネルを流れるため油圧抵抗が小さく、一方ハードなコーナリングなどでダンパーに急激な入力がある場合はバイパスチャンネルが自動的に閉じ、100%の減衰力を得られるため最大限の安定性が確保される。

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さらにE 400 4MATIC エクスクルーシブには、マルチチャンバーエアサスペンションAIR BODY CONTROLをメルセデスで初設定した。

このAIR BODY CONTROLサスペンションのメリットは、サイズの異なるチャンバーを、リアアクスルのスプリングストラット内に3つ、フロントアクスルのスプリングストラット内に2つ採用しているため、サスペンションの硬さを3段階で調整できることにある。

これによりベースサスペンションのソフトな乗り心地に加え、速度が増すにつれて、優れた操縦安定性を実現する。

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AIR BODY CONTROLは車速や走行条件に応じて、ダンピング特性や車高を自動的に調整する電子制御式エアサスペンションである。これは路面状況、運転状況、乗車人数や積載状況に応じて、減衰力を常に最適に保つ。

さらに高速走行時には車高が自動的に下がり、ハンドリング性能、空力特性および燃費を向上させる。

また、荒れた路面などでは手動で最低地上高を15mm高めることもも可能。乗車人数などによる車体姿勢の変化を補正するセルフレべリング機能により、常に変わらないハンドリング特性を実現している。

ボディシェルは軽量高強度の超高張力鋼板を多用しながら、フロントフェンダー、ボンネット、トランクリッド、フロントエンド&リアエンドの大部分に、最適なアルミニウム素材を積極採用した。

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この新型Eクラスの開発では、ボディシェルにおけるアルミニウムの使用率を先代の5%に比べて16%と大きく高めた。

具体的には、フロントフェンダー、ボンネット、トランクリッド、フロントエンドとリアエンドの大きな部分には、アルミニウム板材またはアルミニウム鋳物品を採用。

また、超高張力鋼板の使用率も先代の3%から6%へと増加している。この軽量設計によって、新型Eクラス(E 200 アバンギャルド スポーツ)は先代モデル(E 250 アバンギャルド)と比較し約50kgの軽量化を図ることで燃費を向上するとともに、スポーティかつ俊敏なハンドリング性を実現した。

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結果、ボディの空力性能は、クラストップレベルの空気抵抗係数(Cd値)0.24を実現。さらに、高度なエアロダイナミクスでウインドノイズを最小限に抑え、ラグジュアリーモデルにも勝る静粛性を実現している。

対してE 200 4MATIC アバンギャルドと、E 400 4MATIC エクスクルーシブには、全天候型フルタイム四輪駆動システム「4MATIC」を採用した。

これはエンジントルクを前輪31%:、後輪69%の比率で配分し、様々な天候や路面状況下で最適なトラクションを発揮する。

加えてオンロードでは、コーナリング時や高速走行時の高い安定性を実現。また、オフロードや雪道などでは、タイヤの空転や横滑りを抑制し、高い操縦性や走行安定性を確保した。

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これら数々の搭載機能に合わせ、メーカー希望小売価格(消費税込み)は以下の通り。
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