株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)は、2017年4月1日付で組織および経営体制を変更する。その内容は、電動化・自動運転・IoT・コネクティッドカー・シェアリングエコノミーなどのパラダイムシフトに対応したものとなった。
同社に於いても、変化に先んじた意思決定と業務執行を促進させることを狙いに、組織および経営体制を新構築したと述べている。
同社の有馬浩二社長は「”圧倒的なスピード”と”時代をリードする競争力”で、お客様や社会にとって真に価値あるものを届けるために、私たちデンソーはたゆまぬ変革を通じ進化し続けます。
今回の新たな組織と経営体制には、そうした強い意思を込めました」と語っている。
組織変更の概要は以下の通り
1.情報システム部、EDT推進部、デジタルイノベーション室の設立
(1)全社の機能・業務を横断する情報システムの次世代化を加速することを狙い、コーポレートセンター 情報企画部を全社付の情報システム部として再編する。
また、設計から生産準備まで開発業務プロセスの改革をデジタル化により一層加速するため、EDT(*)推進部を新設する。
*Engineering Digital Transformation
(2)全社共通のIoT基盤を構築し、これを活用したサービス分野でのデジタルビジネスの企画開発力を強化するため、技術開発センターにデジタルイノベーション室を新設する。
2.FA事業部の設立
新たな注力分野のFA(ファクトリー・オートメーション)関連事業の事業領域拡大と成長を狙い、FA事業部を新設する。
3.コネクティッドサービス事業推進部の設立
コネクティッドサービスの事業化・市場投入に関わる経営資源を集約し、営業グループにコネクティッドサービス事業推進部を新設する。
従来のサービス部は役割をより明確に表すために、カスタマーサービス部へ名称変更する。
4.市販事業統括部、新事業推進部、フリートエアコンディショニング事業部の再編
(1)市販事業戦略立案のグローバルマザー機能として、アフターマーケット事業部を、営業グループ 市販事業統括部に再編する。
(2)事業化加速を狙い、新事業推進部を全社付とする。
(3)要素技術開発面でのシナジー最大化を狙い、フリート事業部をサーマルシステム事業グループに移管し、フリートエアコンディショニング事業部として再編する。
5.働き方改革室の設立
人にやさしく、かつ、生産性の高い働き方の実現に向け、以下の取り組みを加速することを狙い、経営企画部に働き方改革室を新設する。
多様な働き方の実現を後押しする、各種施策の立案・実行
オフィス・工場のデジタル化や、開発業務プロセスの改革を支える、仕組み・ツールの整備
新経営体制
1.経営と執行の分離、執行役員の改選および役員担当の時期変更
17年度より取締役の選任数を削減し、社外取締役、代表取締役、および経営機能を担うコーポレートセンター担当役員を取締役とする。これにより、経営と執行を分離し、執行スピードの迅速化、取締役会での全社戦略議論の活性化を図る。
また、従来、執行役員は、株主総会日に改選していたが、17年度以降は、執行責任の適正化・明確化を図るため、事業年度の区切りである4月に改選する。
2.エグゼクティブフェロー(役員待遇)制度の新設
「高度な専門性を持つ人材は企業の競争力の源泉」という考え方に基づき、極めて高度な専門性により自らの専門領域を牽引し、新しい価値を社会に提供できる人材を「エグゼクティブフェロー」(役員待遇)として処遇する制度を導入する。
取締役の異動
2017年2月20日開催の取締役会において、4月1日付けの取締役の異動、役員の異動について決議した。
また、2017年定時株主総会日付の取締役、および監査役の異動について決議し内定した。 2017年定時株主総会および株主総会終了後の取締役会を経て、正式に決定となる。
(1)新任代表取締役副社長(1名)
氏名:若林宏之氏
新役職:代表取締役副社長
現役職:取締役・専務役員
(2)代表取締役副社長の退任(1名)
氏名:宮木正彦氏
新役職:取締役
現役職:代表取締役副社長
若林宏之氏の略歴
1956年1月15日生まれの61歳
年月日:略歴
1979(昭和54)年4月:日本電装株式会社(現デンソー)入社
2006(平成18)年6月:常務役員
2013(平成25)年6月:専務取締役
2014(平成26)年6月:取締役・専務役員
2015(平成27)年6月:専務役員
2014(平成25)年6月:取締役・専務役員