アジア太平洋地域に於いて、日本市場が新モデル「ドーン」の最も大きな市場になる
ロールス・ロイス・モーター・カーズ(Rolls-Royce Motor Cars、本社:英ウェスト・サセックス州グッドウッド、CEO:トルステン・ミュラー・エトヴェシュ)は1月21日、昨年オンラインでローンチされ、昨夏のフランクフルト・モーターショーで初公開された、ドロップヘッド・モデル「ドーン」の受注受付を、日本国内4つの正規ディーラー拠点で開始する。
ロールス・ロイス・モーター・カーズでは、昨夏、東京で開かれた非公式披露の席に於いて圧倒的な高評価を得たことで、日本がアジア太平洋地域で、最も需要の高い市場になると見込んでいる。
ちなみにドーンは、1950年から1954年の間に28台のみが生産されたロールス・ロイスの歴史上で稀有な「シルバードーン」のドロップヘッドから発想を得た。
同車の受注開始にあたって、ロールス・ロイス・モーター・カーズのデザイン・ディレクター 、ジャイルズ・テイラー氏は、「ロールス・ロイスは高級車を創り出すメーカーとして、そのステイタスに相応しい空間を提供することに誇りを持って取り組んでいます。
今回のドーンのような自動車を創造するためのマストコンセプトとしては、日々、大人2人だけが快適に使用できれば良い、という妥協に満ちた考えは唾棄すべきものです。
ドーンをこの世に送り出すにあたり、私たちはまず大人4人が最高に快適で、上質な空間に包まれて旅行ができることを前提に、一切の妥協を排すべきと考えました。
例えばロールス・ロイス・ドーンのルーフは、時速50キロ迄であれば走行中も操作が可能で、全開状態からわずか20秒ほどで閉じることができ、その際にはクーペのレイスに並ぶ静寂が提供されます。
このファブリック製ルーフの設計において、ロールス・ロイスのエンジニアリング・チームは、挑戦的なゴールを課しました。それは、世界で最も静かなコンバーチブルを創るということでした。
この究極の静けさの探求は、新しいルーフに関するエンジニアリング魂の現れであり、そしてそれは新しい自動車造りという側面に対しても、深く影響を及ぼすものなのです。
エンジニアリング・チームがルーフ・メカニズムで成し遂げたかったテーマは、次のようなフレーズを生み出すほど困難な課題でした。それが『サイレント・バレエ - 音のない舞踏』 なのです」と述べた。
ドーンは、ファントム・ドロップヘッド・クーペに続いて2番目に大きいキャノピーを持つコンバーチブル・カーとして、そのデザインは気品があり、美しくなければならなかった。
ドーンは伝統と革新を組み合わせたロールス・ロイス独自の手法に従ってデザインされ、現代的な解釈による最高級4シーター・ドロップヘッドを実現した。
その狙いは明確である。それは、ルーフを開けていようと閉じていようと、また開閉するその動きでさえも、常に美しいクルマを創り出すということであったという。
実際、ルーフを開けたロールス・ロイス・ドーンは、大きく寝かされたウインドスクリーン、リヤ・エンドまで上昇しながら流れるサイドのプレス・ラインと、高い位置を走るベルト・ラインの造形が、上昇するベルト・ラインと同じ傾きで包まれて居心地の良いキャビンを演出する。
またデッキ部分は、現代のクラフトマンシップの確かさを示している。馬蹄形デザインでオープン・ポア仕上げのカナデル・パネリングが、リヤ・キャビンをすっきりとまとめている。
また、オーナー自身のテイストで選ぶことができるこのデッキ部分のウッド・パネルは、中央が流れる滝のように後部座席の間に向かって落とし込まれ、オーナーを迎え入れるようにしてキャビンの周りを取り囲みながらインテリア・ドア・パネルへと続いている。
こうしたコンバーチブル・モデルを設計する場合、重量を抑えつつボディ全体で高いレベルのねじれ剛性を確保することも、美しい造形を造ることに比肩するほど重要な要素になるが、新開発のサスペンション・システムとの設計バランスが入念に考慮されているため、全く新しく誕生したドーンであっても、ロールス・ロイスの代名詞ともいえる魔法の絨毯のような乗り心地を約束することができる。
そして万一、最悪の状況が起きた場合、ドーン後席のヘッドレスト背後に巧妙に組み込まれたロールオーバー保護システムが瞬時に作動。 さらに夜間の安全性については、熱源感知システム付きのヘッドアップ・ディスプレイもサポートに加わる。
このロールス・ロイス・ドーンの納車は、2016年の第2四半期を予定。価格は、消費税を含むメーカー希望小売価格で、¥37,400,000からとなる。