東芝マテリアルと京セラ、パワー半導体の放熱・絶縁を担う窒化物セラミック部品の開発製造で協業合意


東芝マテリアル株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:小林薫平、以下東芝マテリアル)と、京セラ株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長:谷本秀夫、以下京セラ)は6月7日、窒化物セラミック部品の開発・製造に関する本格的な協業開始で合意したと発表した。

自動車や鉄道に於いて省エネルギー対応のニーズが高まる中、パワー半導体における放熱・絶縁部品として、熱伝導性、機械的特性等に優れた窒化物セラミックスの需要が急拡大している。

また、半導体製造装置においても、半導体製造プロセスの精密温度制御化や高温化に伴い、窒化物セラミックスの採用が進むものと見込まれてもいる。

これらの要素を踏まえ両社は、同協業を通して、東芝マテリアルが持つ窒化物セラミックスに関する材料技術と、京セラが持つセラミックスの特殊加工技術を融合させる。

これによって高い放熱特性を持つパワー半導体用部品や、高温での精密温度制御が可能な半導体製造装置用部品など、従来技術の延長では実現できない高機能部品を市場へ投入。セラミック市場における競争力の確保を目指す構え。

元々両社は、2014年からパワー半導体や、半導体製造装置用部品に関する共同開発を進めてきたのだが、ここにきて開発試作品に関して良好な結果が得られたことから、本格的な協業を開始することで合意した経緯となる。

同合意により、両社は、設備投資の共同実施、ワーキングチームの編成によって、開発・製品化を加速すると共に、両社のシナジーによるさらなる協業の可能性を検討していくと述べている。