日産自動車、ジュネーブで刷新したキャシュカイを発表。併せて本年度中のプロパイロット搭載を宣言


日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は3月7日のジュネーブモーターショーで、仕様向上させた欧州地域最量販クロスオーバー車の「キャシュカイ」を初公開。この壇上で、2017年度中のプロパイロット搭載を宣言した。

「キャシュカイ」は実用性の高いSUV機能と、コンパクトでランニングコストが低いハッチバックの利点を融合させる事で、2007年の発売以来、欧州で累計230万台を販売し、欧州で最量販のクロスオーバーとなっている。

今改良ではエクステリアデザインをリフレッシュするとともに、インテリア品質及び走行性能を改善した。

【プロパイロット搭載へ】
また日産は「ゼロ・エミッション」、「ゼロ・フェイタリティ」の2つのゴール実現に向け、クルマの電動化、知能化に取り組んでいるが、今回の仕様向上でも「ニッサン インテリジェント モビリティ」の技術を取り込む。

併せて2017年度中には、高速道路の単一車線でアクセル、ブレーキ、ステアリングのすべてを自動的に制御できる、自動運転技術「プロパイロット」を搭載予定であると述べた。なお搭載されるプロパイロットの機能詳細等の説明は行っていない。

これにより、高速道路での渋滞時や走行時のドライバーの負荷が低減し、より安全で快適な走りが欧州に於いても実現することになる。

日産の欧州事業を統括する専務執行役員のポール ウィルコックス氏は、「『ニッサン インテリジェント モビリティ』は私たちの商品開発の中心にあります。

今回の仕様向上により、日産はクロスオーバーセグメントにおけるスタンダードを再定義し、市場を牽引し続けます」と述べた。

【インテリアデザイン】
「キャシュカイ」のプレミアム感を強く打ち出すべくインテリアデザイン、高品質な素材、そして最新の技術を備える等で、質感を刷新した。

また、今回の変更から最上級グレード「Tekna+(テクナプラス)」を追加。肌触りの柔らかな高品質ナッパレザーを使用したシートのセンター部分に立体的なプレミアムキルティングを施すことで、よりラグジュアリー感を高めている。

日産車の最新デザインを採り入れたD型ステアリングには、クロームインサートを追加。加えて4方向コントローラーを搭載することで、より直観的なコンビメーターディスプレイの操作が可能となり、ドライバーが前方から目線をそらす時間の低減を目指している。

さらにDABデジタルラジオと衛星ナビを備えた日産のインフォテイメントシステム「NissanConnect」にも改良を加え、新たなユーザーインターフェースを搭載した。

音響装備では、より上質なサウンドを楽しめる7スピーカーのBoseプレミアムサウンドシステムをオプションとして新たに設定した。

【エクステリアデザイン】
エクステリアでは、日産「ブーメランランプシグネチャー」デザインを強調するヘッドランプに、ブーメラン型デイタイムランニングライトを採用し、リヤコンビランプにはブーメラン型に縁取った3D(スリーディメンショナル)リヤランプのレンズ効果を高めた。
また、ボディカラーには色鮮やかな「ビビッド・ブルー」と「チェストナット・ブロンズ」の新色2色を追加した。

【動力・走行性能】
足回り、ダンピング、ステアリングシステムを改良することで、同車の強みである「力強い走行性能」を強化し、洗練された走りを加えた。

その他、吸音材の使用を最適化、リヤガラスの厚みを増したことでキャビン内のロードノイズやエンジン音、風切音を低減させた。

具体的には、航空業界で使用されるボルテックスジェネレーターのデザイン技術をアンダーサイドに取り入れることでエアフローをコントロールし、空気抵抗を低減。また、空気抵抗の低減を最大限に引き出すように最適化された新型合金ホイールを17、18、19インチで揃えている。

これらによりクラストップの空力抵抗値(Cd値)0.31を維持。6速マニュアルトランスミッションと1.5リッターdCi110ディーゼルエンジンではCO2排出量が1キロ当たり99gと、環境性能面でもセグメントリーダーの地位を維持した。

【ニッサン インテリジェント モビリティ技術】
最後に欧州最量販モデルである既存の「キャシュカイ」に搭載していた「インテリジェント・エマージェンシー・ブレーキ」に歩行者検知機能を追加する。

加えて駐車場から後退する際の衝突リスクを低減する「リヤ・クロス・トラフィック・アラート」を搭載している。