6月4日(土曜日)、東京都渋谷区の渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区渋谷2丁目21−1)に於いて、プレイステーション4専用ソフトウェア「グランツーリスモSPORT」の日本国内発表会が開催された。
同発表会イベントの壇上で、同タイトル・プロデューサーの山内一典氏が製品概要を披露し、片山右京監督、ヤン・マーデンボロー選手、中尾明慶さん、タレントのケンドーコバヤシさんが新タイトルでのデモレースを行い、従来製品を超える臨場感を堪能した。
なお発表された「グランツーリスモSPORT」は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)から、日本国内に向けには、「通常版」及び初回限定「リミテッドエディション」が11月15日(火)に発売される予定だ。
価格(税別)は、ブルーレイの通常版が6,900円、同リミテッドエディションが9,900円である。
同タイトルを主導した山内一典氏は、「これまでのグランツーリスモシリーズのデータをすべて作り直し、史上最もクオリティの高いグランツーリスモになりました」と語った。
タイトル上で登場する車種は、あらかじめ性能区分によって4つのグループに分けられており、プロトタイプカーを中心としたGR.1、FIA GT3規定レベルのGR.3、その下にGR.4、そして市販車レベルのN-Seriesと、それぞれがBoP(性能調整)されて、クラスごとに公平なレースが愉しめる設定になっていると云う。
また、コンセプトベースでは、実際に存在しないファンタジーカーも用意されている。
設定コースは、19ロケーション/27レイアウト。ハーフマイルのオーバルトラックやダートコース、首都高速をモチーフにした奇想天外なコースも改めて追加されている。
https://youtu.be/12_HWpwLrRA
他方で、FIA(世界自動車連盟)とのコラボレーション体制が深められ、ヴァーチャルであってもリアルと同じく、レースのマナーを遵守する「レーシングエチケット」のレクチャーや評価もなされる設定だ。
しかも、このFIAとのコラボ体制は徹底しており、「FIA-Gran Turismo Championships」としてネーションカップと、マニファクチャラー・ファンカップという2つのヴァーチャルレースのシリーズが組み込まれている。そしてこの2シリーズが、レギュラーのチャンピオンシップとして行われていくシナリオだ。
このうち最初に挙げたネーションカップとは、各国の代表を選んで国別対抗を行うワールドカップ形式である。
そして、マニファクチャラー・ファンカップの方は、ユーザーが応援するカーメーカーを選び、そのファン代表がチームとしてシリーズを争うというもの。
このようなシリーズ戦を勝ち抜いた選手が国際大会に参加。このワールドファイナルでタイトルを得たドライバーは、F1などの国際大会入賞者と同様に、年度末に行われるFIAのシーズンエンドパーティに招待される趣向であることも発表されている。
しかもドライバーは、現実のレース競技者のライセンスと同等の価値を持つ「FIAグランツーリスモ デジタル ライセンス」が発行される。
これは今回の新タイトル構想を前提に3年にも及ぶ交渉の結果で、現在25のクラブ(各国のレース主管団体)から了承を得ている他、日本など、まだ未承認のクラブとも鋭意継続交渉を重ね、今後、更にインターシップ体制を拡大させていく意向であると云う。
つまり新「グランツーリスモSPORT」は、単なるゲームの枠を越えて、リアルとヴァーチャルの垣根を取り払い、リアルのモータースポーツの世界との共存を目指して行く。
なお発表会の終盤には、リアルレースの世界を代表して、元F1ドライバーであり、かつ今はGOODSMILE RACING & TeamUKYOとして活動を続けている片山右京監督。
そしてグランツーリスモと日産のドライバー育成プログラムである「GTアカデミー」卒業生で、先の第2戦富士のGT300クラスで初優勝を飾ったNDDP RACINGのヤン・マーテンボロー選手。
さらにヴァーチャルレーサー代表として、プレシーズンマッチのネーションカップで優勝した高橋拓也さんと、同マニファクチャラー・ファンカップ優勝の冨林勇佑さん。そして小学生カート選手の大村海太君と航紀君兄弟。
加えて一般代表として、SUPER GTプラスのMCである俳優の中尾明慶さん、クルマ好き芸人のケンドーコバヤシさんによる「グランツーリスモSPORT」のエキジビションレースも行われた。
まず第1レースでは、中尾さん、ケンドーコバヤシさん、小学生選手の大村兄弟の4人が、首都高速コース2周で決戦。大人を出し抜いた最年少の航紀君が優勝を勝ち取った。
続く第2レースは、片山監督、マーデンボロー選手、高橋さん、冨林さんの4人が英国のサーキットであるブランズハッチで3周のバトル。こちらではマーデンボロー選手が堂々の優勝を果たした。
そして最後に、高橋さんと冨林さん、そしてグランツーリスモのスタッフ2人によるニュルブルクリンク旧コースのデモランが行われ、リアルレースさながらの臨場感を披露して、発表会は締め括られた。
リミテッドエディションの内容・ダウンロード版の価格等の製品詳細はグランツーリスモオフィシャルサイトを参照されたい http://www.gran-turismo.com/jp/