ポルシェ カレラカップ ジャパン第5・6戦、近藤翼の連勝で今季5勝目を奪う


ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:七五三木 敏幸)と、ポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン2016・第5戦並びに第6戦(静岡県・富士スピードウェイ・6月4日〜5日)の連戦を開催した。

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今季の第5・6戦は、先のゴールデンウィークに開催された前ラウンドと同じく富士スピードウェイで実施された。

今回は、「ザ・ワンメイクレース祭り2016富士」が戦いの舞台となり、アジア全域で開催されているポルシェ カレラカップ アジアと共催3年目となるため、平素の日本勢の激突に加え、アジアからの参戦組など、注目が集まる一戦となった。

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PCCJ2016-第5戦(富士)は、天候:曇り・路面:ドライでスタートを切る

予選は当初予定に添って4日の9時25分からスタートした。この日を前に、前日の占有走行に於いて、出走車両のトップタイムが1分44秒中盤であったことから、そこから若干タイムが短縮され、43秒台でポールポジションが争われるものと予想された。

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そうしたなか、まず#36坂本裕也が、セカンドアタックで1分44秒999を刻む。その翌周に、自身が記録した前日のトップタイムをコンマ5秒以上縮める1分44秒113までタイムを伸ばす。

これに続くのは、現在ランキングトップの#78近藤で、まずは1分44秒694で2番手につけた。

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一方、ジェントルマンクラスでは#7星野敏、#24内山清士、#24の剛覇矢人#99佐野新世を中心に1分44秒台を記録して、オーバーオールクラスにも迫るタイムで激しい首位争いが繰り広げられた。

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中でもPCCJスカラシップドライバーの#14三笠雄一は、予選開始10分を過ぎた頃から果敢にアタックを開始。間もなく44秒前半のタイムを連発して、近藤と坂本のトップ争いに加わる。

近藤が1分43秒台を記録し、第5戦・6戦のダブルポールポジションを獲得

予選終了5分前になると、ほぼすべての出走ドライバーが自己ベストを更新していくものの、#78近藤が1分43秒557で他車を圧倒。

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チェッカー後のファイナルアタックでは、最終コーナーを抜けた後のストレートで、先行車に引っ掛かるも1分43秒560と、全体のセカンドベストを記録し、第5戦・6戦のダブルポールポジションを獲得した。

これに追いすがる#14三笠は、一時期、タイミングモニターの最上位に浮上するも、結局#78近藤には届かず。両レースで2番グリッドからのスタートで、第3戦の富士以来の優勝を目指すことになった。

この2台に食らいつき、3番グリッドを獲得したのは、#23で今回スポットエントリーした服部尚貴。

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2008年以来と久しぶりのPCCJながらも、ベテランらしい走りを見せた。#36坂本は#78に続くタイムを記録するもランオフエリア走行のためベストタイムが抹消され、土日のレースで#23服部とグリッドを入れ替えてのスタートを迎える。

オーバーオールクラス以上に熾烈な争いを見せたジェントルマンクラスでは、#24剛が第5戦、#99佐野が第6戦とポールポジションを分け合うことになった。

スタートは、ポールスタートの#78近藤翼に、2番グリッドの#14三笠雄一が並びかける展開に

そして同日午後15時20分。第5戦の決勝レースの火蓋が切って落とされた。

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スタートでは2番グリッドの#14三笠雄一が、ポールスタートの#78近藤翼に並びかける展開となった。

1コーナーでは#14三笠がイン、#78近藤がアウトから進入するが、#78近藤が意地を見せて先頭のポジションを死守。

そのすぐ後ろでは、4番グリッドからのスタートした#36坂本裕也が、スタートで出遅れた#23服部尚貴をパスし、前を行く2台を追う展開となる。

#23服部は中段争いの波に飲み込まれると、1周目のダンロップコーナーで#19永井宏明と接触してスピン。2周めにピットレーンへ戻った後、コース復帰することなくリタイヤとなった。

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2番手の#14三笠、3番手の#36坂本は、互いにバトルを繰り広げながらもトップを必死に追い掛けるも、#78近藤は、後続との差を徐々に広げ始めてレースをリードしていく体制に入る。

この間、ジェントルマンクラスでは2番手スタートの#99佐野新世が失速したことから、オープニングラップの1コーナーまでに後続車に追突されてスピン。

さらにもう1台とも接触してダメージを負ってしまい、敢えなく1周目でリタイヤとなってしまう。

終盤、後続とのマージンを広げた#78近藤がタイヤを労わりながらレースをコントロールする

結果、1周目を終えて同クラスのトップで、ホームストレートに戻ってきたのはジェントルマンクラス予選3番手の星野。

スタートでミスをした星野は、クラス6位まで順位を落とすも1コーナーの混乱を落ち着いてアウト側から切り抜け、ヘアピンでは#2田島剛を、13コーナーではクラストップの#24剛覇矢人をオーバーテイクして今シーズン3勝目に向けて周回を重ねていく。

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15周で争われるPCCJ第5戦が中盤に差し掛かる頃には、後続とのマージンを広げた#78近藤がタイヤを労わりながらレースをコントロール。そのままチェッカーを受け、完勝とも言える強さで今シーズン4勝目を飾った。

その後方では、#36坂本が1コーナーで何度も#14三笠に並び掛けるもパスするには至らず。#14三笠、#36坂本の順位でレースを終えた。

オーバーオールクラス優勝者、#78近藤翼(スカイレーシング)は、「スタートでは三笠選手に並ばれ掛けましたが、それ以外は順調なレースでした。

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タイヤマネージメントも上手くいったので、ほぼペースを落とさず15周を走り抜けられました。明日もポールスタートなので、連勝を目指します」と語っている。

一方ジェントルマンクラスで優勝を飾った#7星野敏(D’station 991)は、「出だしで順位を下げましたが1周目でトップに立ち、そのまま3勝目を上げることができました。

クラスランキングで、すぐ後ろにいる田島さんよりたくさんのポイントを稼げたのも大きかったです」と喜びのコメントを残している。

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ポルシェ カレラカップ ジャパン2016・第5戦決勝結果
Pos. Car# Driver (Class) Car Name Time
1 #78 近藤 翼 O スカイレーシング   26’020.493
2 #14 三笠 雄一 O ガーミンポルシェ + 4.377
3 #36 坂本 祐也 O ミツワオートGT3カップ +0.122
4 #9 武井 真司 O BINGO RACING +0.646
5 #7 星野 敏 G D’station 991 + 10.687
6 #2 田島 剛 G タジマレーシング +10.404
7 #25 内山 清士 G エヌケーレーシング +5.754
8 #66 ブライアン リー G GTO Racing +1.127
9 #98 IKARI GOTO G チームトーエイスピリット +3.639
10 #6 米倉 正憲 G GRacing +3.452
11 #32 永井 秀貴 G ナインレーシング +3.918
12 #47 TAD JUN JUN G muta racing + 2.832
13 #24 剛 覇矢人 G みきゃん スペンダー GT3 +7.535
14 #51 ポール イップ G PACE +2.758
15 #10 齋藤 真紀雄 G BINGO RACING +4.920
16 #52 春山 次男 G はるやまRacing TEAM +37.800
17 #19 永井 宏明 Oナインレーシング +1周
—— 以上完走——-

#23 服部尚貴 O イエローコーンGT3 +14周
#99 佐野 新世 G SKAD PORSCHE +15周
#77 浜崎 大 G GRacingVentiler +15周

* O=オーバーオールクラス G=ジェントルマンクラス

 

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PCCJ2016-第6戦(富士)、決勝レースの天候は曇り、路面はセミウェットコンディションでスタート

そして明けて6月5日(日)午後、PCCJ第6戦の決勝レースがスタートした。朝から強い雨が降り続くも、予報通り、正午を過ぎた頃には時折陽が射すまでに天候は回復。

コースは所々、ドライ状態という難しいコンディションの中、ポールポジションは土曜日の第5戦見において完璧なレース運びでポイントランキング争いのリードを広げた#78近藤翼。

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その隣に#14三笠雄一、2列目には#36坂本裕也と土曜のレースでポディウムに登ったドライバー達が続き、接触により2周めで姿を消した#23服部尚貴は4番グリッドからの雪辱を狙う。

一方、ジェントルマンクラスの最上位は#99佐野新世。昨年はポルシェGT3カップ チャレンジ ジャパンで経験を積み、今シーズンからPCCJにステップアップした#99佐野は、初めてのクラスポールからのスタートとなる。

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続いて#24剛覇矢人、#25内山清士、#32永井秀樹と#99佐野も含めて土曜日の決勝では悔しい思いをした面々が表彰台目指してグリッドに並んだ。

直前に行われたポルシェカレラカップ アジア(PCCA)では、セーフティーカー先導によるスタートになるほどの悪コンディションだったが、PCCJの車両がグリッドに整列する頃にはグランドスタンドに陣取るファンも傘を閉じ始める。

レースはセミウエットコンディションのなか、レース中盤に荒れた展開に

13時33分41秒、シグナルが消えスタートすると#78近藤は見事にホールショットを決める。

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対して前日の活躍とは打って変わって、失速してしまった#14三笠は、#36坂本、#23服部に抜かれて4番手に後退。

一方、ジェントルマンクラス上位陣のスタートで、大きな順位の入れ替えはなかったが、#7星野敏が2周めに入る頃には、クラス7位から2位にまで浮上。

#7星野はそのままの勢いで、2周めには#25内山を抜いてクラストップでレースを引っ張っていく。

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この間、オーバーオールクラスでは、3周めの1コーナーで#36坂本がミスを犯して#23服部に先行を許すが、翌周には、#23服部が全く同じ場所でコースアウトしかけ再び#36坂本がポジションを取り返した。

後続が互いに接戦を繰り広げるなか、後続を引き離し、5周めまでには#36坂本に5秒のマージンを得たのは#78近藤。既に連勝を目指して一人旅を続けている。

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レースは4-5周めに中段以降でスピンが発生し、コースアウトが続出。この日がセミウェットという難しいコンディションでのレースであることを改めて思い知らされる。

中盤でレースが動いたのはジェントルマンクラス。第5戦を惜しくも2位でフィニッシュした#2田島は、着実に1台、また1台とライバルたちを抜きクラス3位に浮上する。

そのすぐ前方では、#7星野が前を走るオーバーオールクラスの車両に詰まる間、#25内山が再びクラストップを伺える位置まで迫っていた。

12周めに#7星野が1台を抜き、総合でも6位に浮上すると#25内山も総合7位に上がり、2台のバトルは激しさを増していく。

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#25内山は、14周めの100Rで#7星野が失速したのを見逃さずにヘアピンでトップを奪い返す。

すると今度は、ファイナルラップのダンロップコーナーでは#7星野が並びかけ、最終コーナーはサイドバイサイドで立ち上がるも#25内山がきっちりとポジションを守り切り、そのままジェントルマンクラスの勝者となった。

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オーバーオールクラスでは、#78近藤が後続を寄せ付けずチェッカー。#36坂本は2位で、#23服部は3位でゴールし、表彰台フィニッシュを果たした。

 

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PCCJ10台とPCCA24台によるエキシビジョンレースはPCCA勢が初代勝者に

なおレース終了後は、共催3年目にして初となるPCCJ10台とPCCA24台によるエキシビジョンレースが10周で争われた。

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ローリングスタートで始まったレースは、オープニングラップで近藤がリードを奪うも、同じ周のダンロップコーナーで発生したアクシデントによりSCが入る。

隊列を組んで2周を走った後のリスタートでは、近藤がトップを行くが、ヘアピンコーナーで昨年のポルシェ カレラカップ フランス王者で今シーズンからPCCAに参戦するマキシム・ジョセがインに飛び込み近藤をオーバーテイク。

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そのままトップチェッカーを受けて記念すべきレースの初代優勝者となった。

三笠も、序盤は順位を落とすもPCCJスカラシップドライバーとしての意地を見せ、PCCJ勢としては近藤の次となる5位でフィニッシュを果たした。

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Bクラス(ジェントルマンクラス)では、PCCJ同クラスでランキングトップの星野が、PCCAドライバー達と互角以上に渡り合う。

今週末のPCCAで連勝を飾ったユアン・ボーらと激しいトップ争いを繰り広げるが、終盤に僅かなスキを突かれて後退し惜しくも3位でのゴールとなった。

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なお次回、ポルシェ カレラカップ ジャパン第7-8戦は同じく富士スピードウェイを舞台に8月6日(土)、7日(日)にスーパーGT第5戦のサポートレースとして開催される予定だ。

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ポルシェ カレラカップ ジャパン2016・第6戦決勝結果
1 #78 近藤 翼 O スカイレーシング   29’44.283
2 #36 坂本 祐也 O ミツワオートGT3カップ +5.586秒
3 #23 服部尚貴 O イエローコーンGT3 +5.172
4 #9 武井 真司 O BINGO RACING +1.910
5 #14 三笠 雄一 O ガーミンポルシェ + 4.618
6 #25 内山 清士 G エヌケーレーシング +6.475
7 #7 星野 敏 G D’station 991 + 0.714
8 #19 永井 宏明 Oナインレーシング +0.652
9 #2 田島 剛 G タジマレーシング +3.75 1
10 #98 IKARI GOTO G チームトーエイスピリット +7.132
11 #99 佐野 新世 G SKAD PORSCHE +7.399
12 #6 米倉 正憲 G GRacing +3.810
13 #10 齋藤 真紀雄 G BINGO RACING +2.743
14 #51 ポール イップ G PACE +0.840
15 #24 剛 覇矢人 G みきゃん スペンダー GT3 +3.035
16 #47 TAD JUN JUN G muta racing + 3.901
17 #32 永井 秀貴 G ナインレーシング +13.020
18 #66 ブライアン リー G GTO Racing +4.119
19 #52 春山 次男 G はるやまRacing TEAM +1周
20 #77 浜崎 大 G GRacingVentiler +1周
—— 以上完走——-
* O=オーバーオールクラス G=ジェントルマンクラス