売上高は、過去最高の424億ドル、前年同期比11%増。調整後EBITは過去最高の39億ドルで前年同期比37%増
米ゼネラルモーターズ・カンパニー(本社:デトロイト、CEO:メアリー・バーラ、以下、GM)は7月21日(米国・デトロイト時間)、2016年度第2四半期(2016年4月1日から6月30日)の業績を発表した。
それによると、純利益は前年同期の11億ドルから157%増の29億ドル。1株当たり利益も好調で1.81ドル、これに対し前年同期は0.67ドルとなっている。なお希薄化後1株当たり利益は、前年同期の1.29ドルから44%増で過去最高の1.86ドルとなる。
2016年第2四半期は、過去最高の利益と利益率を計上し、調整後EBIT(Earnings before interest and tax adjusted:利払税引前利益)は39億ドル、調整後EBIT利益率は9.3%だった。
これに対し前年同期の調整後EBITは29億ドル、調整後EBIT利益率は7.5%だったが、このうち3億ドルは事業再編費用が含まれていた。
GMの会長兼CEOのメアリー・バーラ氏は、「第2四半期は、GMにとってすばらしい四半期でした。
この業績は米国での好調な小売販売、中国での過去最高の売上、および世界中での業務改善に引き続き注力した成果です。
引き続き利益のある成長に注力すると共に、パーソナル・モビリティの未来のリーダーとなるためGMの技術的知識を活用していきます」と述べている。
なお第2四半期の売上高は、過去最高の424億ドルで、これに対し前年同期は382億ドル。為替レートを固定した場合、今四半期の純利益は前年同期を50億ドル上回る計算になる。
セグメント別の業績
GM北米(GMNA)の今四半期の調整後EBITは、過去最高の36億ドル、これに対し前年同期は28億ドルを計上。
調整後EBIT利益率は過去最高の12.1%、これに対し前年同期は10.5%となった。
GMヨーロッパ(GME)の今四半期の調整後EBITは、1億ドル、これに対し前年同期は収支均衡。この結果、2011年第2四半期以来、初の黒字の四半期を達成した。
GMインターナショナル・オペレーションズ(GMIO)の今四半期の調整後EBITは2億ドルで、これに対し前年同期は3億ドルを計上。この今期および前期の業績には、いずれも中国での持ち分法利益5億ドルを含んでの数字である。
GM南米(GMSA)の今四半期の調整後EBITは、1億ドルの損失。前年同期からはほぼ横ばいを維持した。
GMフィナンシャルの今四半期の税引前利益は、3億ドル。これに対し前年同期は2億ドルを計上している。
キャッシュ・フローと流動性
今四半期の営業活動におけるオートモーティブ・キャッシュ・フローは50億ドルとなった。
調整後オートモーティブ・フリー・キャッシュ・フローは、32億ドル。今四半期終了時のGMのオートモーティブ関連の流動資産は、341億ドルで、オートモーティブ・キャッシュと取引可能証券は201億ドルとなっている。
この数値についてGMのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼CFOのチャック・スティーブンス氏は、「お客様から真に価値を感じていただける乗用車、トラック、およびクロスオーバー車両を提供し、会社全体にわたって効率を高めればすばらしい業績が付いてきます。
積極的な新車種投入と世界全体での強い販売に基づき、優れた財務実績を達成できるものと確信しています」と語っている。
今後、GMは2020年までに、新車種やモデルチェンジを行った車両の総出荷台数に占める割合が過去5年間を上回り、世界全体で2015年の26%から40%にまで拡大すると予想している。
2016年の見通し
2016年上半期の財務業績、ならびに下半期に関する現時点での見通しに基づき、GMは、2016年通年の希薄化後調整後1株当たり利益が以前に発表した5.25~5.75ドルから5.50~6.00ドルの範囲に拡大すると予想している。
グローバルな車両販売
GMは、2016年第2四半期に世界全体で240万台の車両を販売したが、これは前年同期からほぼ横ばいの状況。2016年6月30日末まで(2016年1月~6月)の世界販売台数は476万台となっている。
地域別でまず米国では、今年上半期に144万台を販売し、これには小売分野での1%を超える売上増が含まれていた。
米国の小売市場でのシェアは、6月末までに0.4%ポイント増加し、これはフルラインの自動車メーカーとしては最大の小売分野でのシェア拡大となった。
中国では、GMと合弁企業が今年上半期に過去最高の181万台を供給し、これは前年同期から5.3%の増加となった。
また、欧州ではOpel / Vauxhallが今年上半期に業界平均を超える7%の売上増を達成し、62万1,000台を販売した。