アクティブライフスに向けたクロスオーバースタディをコンセプトモデルとしてワールドプレミア
ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)は第88回ジュネーブモーターショーで、電気駆動クロスオーバーユーティリティビークル(CUV)のコンセプトスタディモデル「ミッションEクロスツーリスモ」を初披露した。
https://www.youtube.com/watch?v=riP-FnzUBtA
このオールラウンダーは、旅行、スポーツ、あるいはその他のアウトドア活動に余暇を費やし、アクティブなライフスタイルを好む人々をターゲットにしている。
4輪駆動によってスキー場までの運転も容易。一方でフレキシブルなインテリアは、あらゆる種類のスポーツ用具を積み込むためのたっぷりとしたスペースを備えており、最新のマウントシステムによってサーフボードやポルシェ バイクの輸送も容易だ。
この4ドア4シーターのデザインは、オフロードエレメントはもちろんのこと、タッチスクリーンと視線追跡装置などの最新IT機能を搭載。
全長4.95mのコンセプトカーは、800Vの急速充電ネットワークに対応しており、インダクション、充電ドック、あるいはポルシェ ホームエネルギーマネジメントシステムによる充電も可能だと云う。
そのスタイリングは、同社ブランドアイコンであるポルシェ911とのつながりを明確に打ち出したもの。
ポルシェの典型といえる4ポイント デイタイムランニング ライトは細長い3Dガラスに収められ、可動式の4ポイント デイタイムランニング ライトはインジケーターの役目も担っている。
全体のシルエットは、ポルシェのデザイナーによって「フライライン」と呼ばれる後方に傾斜するスポーティなルーフラインを特徴としている。
https://www.youtube.com/watch?v=oa5F1cWLnRg
この要素はパナメーラ スポーツ ツーリスモのリアにも採用されているお馴染みのもの。サイドウインドウのデザインディティールもポルシェ特有のスタイルを踏襲した。
ボディ全幅は1.99m、オフロードルックが目立つサイドスカートに20インチホイール&275/40 R 20タイヤが組み合わせられている。
このミッションEクロスツーリスモは、ポルシェによる市販型クロスオーバーユーティリティビークルを具現化させたもので、同社によると旅行、日常生活、アドベンチャーいずれにも適した車であり、都市でも郊外でも多用途に使えるパートナーであるとしている。
乗員は、全高1.42mの4シーターの多用途性を享受することができる。リアの2つの独立シートのバックレストには、スキーなどの長尺物を積み込むために便利なハッチが統合されており、バックレスト本体は折り畳みが可能となっている。
ラゲッジコンパートメントは、着脱式調節ベルトを備えたレールシステムによって荷物を迅速かつ安全に収納することができる。
インテリアは、従来のポルシェ エレメントを完全に一新してデジタル時代への移行を暗示させるものとなっている。
例えばメータパネルは、車幅を強調するウイング型の上下セクションで構成。ダッシュボードは、ドライバーと助手席乗員のためのワイドディスプレイによる水平レイアウトを備えた。
ドライバー側に湾曲・傾斜する独立したメータ類は、丸形3連メータで構成されておりTFTディスプレイにデジタル表示される仕組みだ。フロントシート間のセンターコンソールはダッシュボードに向かって上昇線を描くもので、センターコンソールの間接照明は、アンビエントライトとともに独創的の雰囲気を演出させる設定とした。
パワートレインは、2つのモーターを搭載して600 PS(440kW)を超えるシステム最高出力を発生し、0-100km/h加速タイムは3.5秒未満、0-200km/h加速タイムは12秒以下を叩き出す。
この性能は、電気自動車では前例のない連続的な出力レベルが加わることで連続して何回も加速を愉しむことができる。またポルシェ トルクベクトリングを備えたデマンド制御4WDは、トルクを自動的に各ホイールに分配してパワーを確実に路面に伝える。
足回りは4輪操舵であり、アダプティブエアサスペンションは50mmまで車高を上げることが可能。ポルシェ ダイナミックシャシー コントロールシステム(PDCC)はコーナリング時のロールを抑え、起伏の激しい地形で横方向の安定性を改善する。
気になる充電機能だが、車両の800Vのアーキテクチャによってリチウムイオンバッテリーへの充電は15分で約400kmの航続距離(NEDCに基づく)が得られるものとした。
このコンセプトカーは移動中と、自宅の両方でフレキシブルな充電が可能で、イオニティ合弁事業によって欧州の道路に設置される急速充電ネットワークに対応している。
またミッションEクロスツーリスモは、仕事場ではインダクションテクノロジーによって、自宅では充電ドックやポルシェ ホームエネルギーマネジメントシステムを使用してバッテリーを充電することができる。さらにポルシェ ホームエネルギーマネジメントシステムで自宅の太陽光発電と組み合わせれば、太陽エネルギーを使用して充電することも可能だと結んでいる。