オークネット、25年3月の「中古車市場価格指数」を公開


循環型マーケットデザインのオークネット(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:藤崎 慎一郎)が設立した企業内ラボ「オークネット循環型流通ラボ」(理事長:有村 祐二)は4月21日、2025年3月の「中古車市場価格指数」レポートを公開した。

日本では、中古車市場の値動きを把握するための指標として「平均取引価格」がしばしば引用されているが、「平均取引価格」のみでは取引される中古車の質の変化を反映できておらず、物価変動を適確に把握することができていないという。

そこでオークネットは、東京大学エコノミックコンサルティング(UTEcon/本社:東京都文京区、代表取締役社長:川原田 陽介)と「リユース流通価格指数」を開発。

その第1弾として、年間40万台を超えるオークネットの会員流通データを元に、UTEconの価格指数構築ノウハウを活用。

様々な中古車の属性を統計モデルに組み込むことで、日本市場での中古車価格が実際にどのくらい上下しているのかを客観的に把握可能な「中古車市場価格指数」システムを構築。

これを2023年12月分から毎月のレポートを公開している。今月も「オークネット循環型流通ラボ」にて2025年3月分の「中古車市場価格指数」レポートを公開した。 なお、「中古車市場価格指数」レポートは毎月20日を目途に公開される。

2025年3月の「中古車市場価格指数」レポート
2025年3月の「中古車市場価格指数」は、2008年7月を1とすると2.272と前月の2.356から0.083減少(3.54%減)した。

一方、中古車の「平均取引価格」は「中古車市場価格指数」と同様に2008年7月を1とすると1.423と前月の1.486から0.063減少(4.21%減)となった。なお「平均取引価格」の実際の値は2月91万8,414円、3月87万9,712円となっている。

「中古車市場価格指数」と「平均取引価格」との差に着目すると、需要減少に伴い相場の下降と平均価格の減少が共に起こっていると考えられる。

ボディタイプ別の「中古車市場価格指数」もコンパクト、ラグジュアリー、ミッドサイズ、SUV、バン・トラック、ミニバンのすべてのカテゴリにおいて低下した。

3月のレポートURLhttps://www.aucnet.co.jp/aucnet-reseach/index/automobile202503_01/

「オークネット循環型流通ラボ」は、1985年に世界初のリアルタイム中古車オンラインオークション事業をスタートし、以来35年以上にわたりオークションを主軸とした情報流通サービスを提供するオークネットが運営する企業内ラボ「オークネット総合研究所」(2011年1月設立)を前身として2022年6月に設立された。

「オークネット循環型流通ラボ」設立にあたり、パートナーとして、東京大学大学院経済学研究科との連携が深いUTEconを迎えた。

二次流通市場の最前線に立ってきたオークネットが培った実績とネットワークを活用しつつ、これらのパートナーと共に、一次流通、二次流通の垣根を越えた流通の可能性を無限に広げていくための調査、研究を行っていく構えだ。

またUTEconは、2020年8月に東京大学大学院経済学研究科との深い連携のもと、指定国立大学法人の特定研究成果活用事業制度に基づき東京大学により設立。

経済学、会計学、マーケティング等に関する専門知識を有する東京大学の教員をはじめとする国内外のエキスパートが信頼性の高い分析を行う。

より具体的には、需要予測、価格戦略、政策評価、機械学習に基づいた倒産や不正会計予測、マーケットデザイン、ナウキャスティング、独占禁止法等の法規制、計量・行動マーケティングなど幅広い分野で研究成果を活用したコンサルティングを行っている。

オークネット循環型流通ラボ概要
所在地 : 東京都港区北青山二丁目5番8号 青山OMスクエア(〒107-8349)
理事長 : 有村 祐二
設立 : 2022年6月
活動内容 : 環境に貢献する“循環型流通”を世の中に根付かせるための、様々な調査、研究、検証を行うオークネット企業内ラボ
U R L:https://www.aucnet.co.jp/aucnet-reseach/