ボルボ・カーズ、SPAアーキテクチャ採用車の累積生産400万台達成

ボルボ・カーズ( 本社:スウェーデンヨーテボリ、CEO:ホーカン・サミュエルソン )は10月16日(スウェーデン・イエテボリ発)、初代スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャ(SPA/Scalable Product Architecture)を採用した400万台目の車両を生産した。

2014年に第二世代のボルボXC90でデビューしたSPAは、現在のボルボブランドの基盤を築いた。多様なモデル、パワートレイン、技術を共通のアーキテクチャと組立ラインで生産可能にし、大幅なコスト削減を実現することで、ボルボ・カーズの生産体制を変革した。

ちなみにSPAは、ボルボ・カーズが900億スウェーデン・クローナを投じて開発したDセグメント-Eセグメント用のFFとFFベース4WD車用のモジュラープラットフォームを指す。

SPAは、スウェーデン主導のR&Dチームによって自社内で設計・開発されて以降、スウェーデン、ベルギー、アメリカ、中国の4カ国、3大陸で生産される6モデルに採用されている。

その特徴は当初、基本的に直4内燃エンジンとの組み合わせを前提とされていたが、実際には前輪からアクセルペダルの間隔が固定されている以外その他の全ての寸法を自由に変えることができることから、将来の電動デバイスや先進安全技術の搭載にも柔軟に応えられる。

またボルボの哲学となっている安全面は抜かりなく、キャビン構造は高張力ボロン鋼の採用拡大によってさらに改良。更にフロント部分は、従来よりも大きな衝撃を吸収可能な構造になっている。

今回、記念すべき400万台目のボルボXC90は、スウェーデンのトースランダ工場の生産ラインから送り出された。

この大きな節目を受けてボルボ・カーズでチーフ・ストラテジー&プロダクト・オフィサーとして務めるマイケル・フライス氏は、「SPAはボルボが現代的でプレミアムなブランドとして再生する原動力となりました。

今日に至るまで、ボルボ史上最も成功した数々のモデルを支える基盤であり続け、改良を重ねる中でさらなる高みを目指して進化を続けています。

SPAは、世界初の数多くの安全技術を導入し、XC90をはじめとする後続モデルを世界で最も安全な車の一つへと導きました。

その例として、ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護システム)パッケージや交差点での自動ブレーキ機能などが挙げられます。

さらにこのプラットフォームはデザインチームに創造の自由度をもたらし、今やボルボを象徴する印象的なトールハンマーランニングライトを生み出しました。

今後、SPAから得られた知見はSPA2および開発中のSPA3プラットフォームへ継承され、未来のボルボ車を形造り、牽引し続けます。更に無線によるソフトウェアアップデート(OTA)により、すでに走行中のSPA搭載車の多くも、今日に至るまで無償でアップグレードを受け続けています」と話している。

 
 




 
 

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