ボルボ・カー・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:木村隆之、以下、ボルボ)は7月23日、新世代パワートレーンDrive-Eの一環として新世代の2.0リッター4気筒クリーンディーゼル「D4」エンジンを自社開発。
同クリーンディーゼルエンジンを、主力車種であるV40 / V40 Cross Country / S60 / V60 / XC60の5車種に投入する。
これは現在のボルボのラインアップにおいて販売構成比率の約9割を占めており、ベストセラーモデルであるV40およびV40 Cross Countryへのクリーンディーゼル搭載は、最大ボリュームである輸入車プレミアムハッチバックセグメントにおいて、日本初の設定となった。
トップクラスの出力と環境性能、新世代2.0リッター4気筒クリーン・ディーゼル・パワートレーン
新開発の2.0リッター4気筒ターボディーゼル「D4」エンジンは、最高2500気圧での燃料噴射を実現する最新の「i-ART」コモンレール・ダイレクトインジェクションシステムや、2ステージターボチャージャーの採用等により、クラストップレベルの燃費と出力特性を実現。
最高出力は、4気筒ディーゼルとしては最高レベルの190psをマーク。最大トルクは4リッターガソリンエンジンにも匹敵する400Nmを発揮している。
これに最新の8速ATを組み合わせることにより、ダイナミックな走行性能と低燃費に加え、高い経済性を両立することに成功している。
圧倒的な低燃費を達成、ガソリンモデルとの価格差を最小限に抑えた魅力的な価格設定
「D4」エンジン搭載車のJC08モード燃費は、V40 / V40 Cross Country / S60 / V60では、全車20.0km/ℓ超を達成。
SUVのXC60でも18.6km/ℓを実現し、ボルボラインアップ史上、最良の低燃費を実現した。
また、クリーンディーゼル乗用車として、自動車取得税および自動車重量税が免税(100%減税)、自動車税75%軽減の、エコカー減税対象車となり、かつ、ガソリンモデル比で+25万円という戦略的な価格を実現。
エコカー減税に加え、ガソリンモデルとの燃費差はもちろん、軽油価格の安さといった経済的な優位性も持ち併せる事となった。
Drive-Eクリーンディーゼルに採用された日本の最先端テクノロジー
なお新開発の2.0リッター4気筒ターボディーゼル「D4」エンジンには、日本の最先端技術が採用されている。
デンソーによるコモンレール・ダイレクト・インジェクションシステムである「i-ART」が、乗用車としては世界初採用となった。
これは、通常のコモンレールシステムで1つのエンジンに1つの圧力センサーを備えるのに対し、今採用の「i-ART」は、4つのインジェクターにそれぞれ1つずつ圧力センサーを装備し、10万分の1秒という緻密な燃料噴射制御を可能としたところが大きな特徴である。
つまり、この「D4」エンジンの燃料噴射圧力は、一般的な同等エンジンと比較しても、500-700気圧ほど高い2500気圧を持つ訳だが、さらに機構上、より短時間の間に多くの燃料噴射が可能で、また一度の燃焼に対し数回にわけて噴射出来る。
アイシン・デンソーと云う日本の最新テクノロジーを融合し、名実共に世界最高水準のパッケージとなった
具体的には、今採用の「i-ART」システムに於いては、1サイクルあたり2回から最大9回にわけての噴射が可能となり、優れたレスポンスとパワーを実現しながら、同時にNOx(窒素酸化物)の発生を抑制。
排気ガスを、さらにクリーンな状態を保つことが可能となった。またこの精緻なコントロールにより、圧力ピークが下がり、振動や騒音の低減も達成するという複合的優位性をも達成している。
さらに、エンジン内部の摩擦低減、オイルメーカーとの共同開発による専用低摩擦エンジンオイル、可変制御オイルポンプ、高性能2ステージターボチャージャーの採用など主要コンポーネントの効率化を図り、ドライバビリティと燃費の改善も図っている。
また、「D4」エンジンには、アイシンAW社製8速オートマチック・トランスミッションを組み合わせており、よりワイドレンジなギア比とすることで、上質でスポーティな走りと低燃費性能を両立。さらにフリクションロス低減の徹底や全域でロックアップ機構を制御することにより、更なる効率化を図っている。
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