メルセデスAMGが専用開発した高出力V6エンジンとパフォーマンス志向の四輪駆動「AMG 4MATIC」を搭載
メルセデス・ベンツ日本株式会社(社長:上野金太郎、本社:東京都港区)は4月27日、「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じ同日より発売を開始したと発表した。
メルセデスAMG GLE 43 4MATICは、「メルセデスAMG 43 モデル」として発表される最初のモデルで、メルセデスAMGが専用開発した高出力V6エンジンと、パフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG 4MATIC」を備えたモデルである。
この「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」は、高レベルの走行性能を実現するAMGテクノロジー、モータースポーツを想起させるエモーショナルなAMGサウンド、そしてスポーツマインドを刺激するAMGデザインの3つが大きな特長となっている。
該当車両の具体的概要は以下の通りとなる。
メルセデスAMG専用開発 3.0リッターV型6気筒ツインターボBlueDIRECTエンジンを搭載
「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」の心臓部には、メルセデスAMGが専用開発したV6エンジンが搭載されている。
高出力の仕組みは、最大圧力200barのピエゾインジェクターとスプレーガイド式燃焼システムによるもので、この燃焼システムを介して常に最適な燃焼状況を作り出す。
さらにシリンダーウォールには、摩擦低減と高強度を実現するNANOSLIDE®(ナノスライド)加工を施した。
ちなみにこのナノスライド加工は、2本のスチールカーボンワイヤーを溶解しシリンダー内壁に0.1~0.15mmのコーティング層を生成するもの。技術的蓄積は深く、既に2000年初頭段階より、AMG製の高性能エンジンに使われてきたシリンダー加工技術のひとつである。
これらメルセデスAMGの最新テクノロジーによって、最高出力270kW/367PS、最大トルク520N・mを発揮し、0-100km/h加速 5.7秒*というパフォーマンスを実現した。*欧州仕様参考値
パフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG 4MATIC」
こうした積み込んだ高性能エンジンだが、そのパワーを生かし切るには、その有り余る動力をいかに伝えるかに掛かっている。
「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」の場合は、四輪に駆動力を最適配分するメルセデスAMG独自の四輪駆動システム「AMG 4MATIC」を搭載した。
さらに走行時に於いて音圧でドライビングプレジャーを伝える排気系システムには、軽量かつ低背圧タイプの「AMGスポーツエグゾーストシステム」を搭載している。
その排気音は周辺環境への影響をわきまえつつ、モータースポーツシーンを想起させるエモーショナルなV6サウンドを生み出す。
快適性、効率性、俊敏性を兼ね備えた、メルセデスAMGラインアップ初の電子制御9速A/T「9G-TRONIC」
トランスミッションには、メルセデスAMGのラインアップとして初となる9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC」を採用した。
このトランスミッションは、爽快なドライビングフィールと滑らかで俊敏な変速を行うことが第一義だが、多段であることから、1つのギアが受け持つ速度域が狭くなることから、変速ショックとエンジン回転数の上昇が抑えられ、静粛性と燃費の両方が1度に実現する。
四輪それぞれを電子制御する「AIRマティックサスペンション」
動力源と駆動システムの最適化に伴い、次なる課題に浮上するのは、サスペンションシステムだが、「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」では走行状況に合わせて四輪それぞれを電子制御する連続可変ダンピングシステムとの組み合わせて、快適な乗り心地とダイナミックな走行性能の両立を目指している。
同車のサスペンション設定では、高速走行時または「スポーツ」や「スポーツプラス」モードに於いて車高を下げて走行安定性を向上させる。また一方で、センターコンソールのレベルコントロールスイッチにより車高を上げる事で、オフロード走破性を高めることもできる。
車内のモード選択では、センターコンソールのスイッチを操作するだけでドライバーがその時の環境に合致するキャラクターを自在に選んでいくことが可能だ。この場合、トランスミッションのシフトプログラムだけに留まらず、エンジン特性、先のサスペンションの減衰特性に加え、ステアリング特性、ECOスタートストップ機能などの以下の複数のモードが連動して変化していく。
- 「❄」モード(滑りやすい路面用)
滑りやすい悪路や積雪路に最適な走行モード - 「コンフォート」モード
デイリーユースに適した快適性と低燃費をバランスさせたモード - 「スポーツ」モード
ワインディングなどでスポーティなドライビングを楽しめるモード - 「スポーツプラス」モード
パフォーマンスを最大限発揮しダイナミックなドライビングを楽しめるモード - 「インディビジュアル」モード
エンジン、サスペンション、ステアリング、トランスミッションを個別設定できるモード
「Eクラス」と同等の安全装備を完全実装
安全面では、Eクラスにも導入されている最新鋭の技術が標準装備された。具体的には「レーダーセーフティパッケージ」をはじめとする安全運転支援システムであるが、これら「インテリジェントドライブ」の土台となっているのが、クルマの周囲360°をカバーする複合的なセンサーシステムである。
例えばフロントウインドウ内側には、ステレオマルチパーパスカメラが搭載されており、これは最大500mの範囲で大まかな様子をモニターするほか、2つのカメラで車両前方約50mの範囲を立体的に捉えるもの。
レーダーセンサーは、フロントおよびリアバンパー側面に内蔵された25GHzの短距離レーダーで、ラジエーターグリル奥の77GHzの中・長距離レーダー1個、リアバンパー中央の25GHzマルチモードレーダー1個の合計6個が搭載されている。
走行中これらのカメラとレーダーから得られたデータをコントロールユニットで融合させ、安全運転支援システムに対応するデータを作成。
このデータをアルゴリズムで解析することにより、先行車両、横切る車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出し、その位置を特定。これにより、状況を判断して、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストする。
また、こうした自動運転につながる安全性に加え、利便性を併せて向上させる装備として、車両周囲の状況をモニターする「360°カメラシステム」、自動操舵・ブレーキ機能により縦列駐車と車庫入れをアシストする「アクティブパーキングアシスト」も標準装備した。
以下は「インテリジェントドライブ」に含まれる代表的な機能となる
ディストロニック・プラス(ステアリングアシスト付):
77GHzおよび25GHzの2種類のレーダーによって先行車を認識し、速度に応じた車間距離を維持。
メルセデスAMG GLE 43 4MATICでは、ステレオマルチパーパスカメラの搭載により、車線のカーブと先行車両を認識し、車間を維持しながらステアリング操作をアシストする機能が追加された。
BASプラス(飛び出し検知機能付ブレーキアシスト・プラス):
77GHzおよび25GHzのレーダーとステレオマルチパーパスカメラで前方を広範囲にモニターする。
具体的には先行車に加え、前方を横切るクルマや合流してくるクルマ、さらには歩行者などとの衝突の危険性を検知した場合にドライバーにディスプレイ表示と音で警告し、急ブレーキを促す。
またドライバーがブレーキを踏んでも、踏み込みが弱い場合はブレーキ圧を増幅することで急ブレーキの効果を高める。
PRE-SAFE®ブレーキ(歩行者検知機能付):
BASプラスの警告にドライバーが反応しない場合、軽いブレーキングでドライバーに警告し、衝突回避をサポートする。
同時に衝突時に乗員の最適な姿勢を可能な限り確保するPRE-SAFE®機能も作動する。
それでもドライバーが反応しない場合、最大のブレーキ力で自動緊急ブレーキが作動。今回、先行車に加え歩行者も検知する機能が追加され、衝突予防安全性が大幅に向上した。
リアCPA(被害軽減ブレーキ付後方衝突警告システム):
リアバンパーのマルチモードレーダーが後方を監視し、車間距離と接近速度から衝突の危険があると判断すると、ハザードランプを素早く点滅させて後続車のドライバーに警告する。
併せてドライバーに危険を知らせ、シートベルトテンショナーなどを起動。それでも後続車が十分に減速しない際には自動的にブレーキ圧を高めて自車をロックし、玉突き衝突の回避など二次被害の軽減をサポートする。
アクティブレーンキーピングアシスト:
ステレオマルチパーパスカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を越えたと判断するとステアリングを断続的に微振動させてドライバーに警告する。
またESP®の制御を利用して片輪に軽い補正ブレーキをかけることで車線内に戻そうと試みる。今回、大事故となりやすい対向車との衝突を防止する機能も新たに加わっている。
アダプティブハイビームアシスト・プラス:
ステレオマルチパーパスカメラが対向車や先行車を検知すると、他の車両にハイビームが当たらないよう自動的に照射範囲を制御しながら常に最大の視界を確保する。また、道路標識などにハイビームが反射すると、自動的に減光し眩惑を防止する。
メーカー予定小売価格(消費税込み)等は以下の通り。
モデル:メルセデスAMG GLE 43 4MATIC
ステアリング:右
エンジン:3.0L、V6ツインターボ
メーカー予定小売価格:¥11,500,000-
(¥10,648,149)内は消費税抜き車両本体価格
なお、「メルセデスAMG GLE 43 4MATIC」にも、新車購入から3年間走行距離無制限の一般保証・メンテナンスサービスと24時間ツーリングサポートを無償提供する総合保証プログラム「メルセデス・ケア」が適用される。
さらに、メルセデス・ケア終了後の有償の保証延長プログラムとして、一般保証および24時間ツーリングサポートを2年間延長する「保証プラス」と、4、5年目のメンテナンスサービスにおいて、初回車検時および4年目の点検や定期交換部品、消耗品の交換をパッケージでご提供する「メンテナンス プラス*」が用意されている。*新車登録日から59ヶ月後の応当日の前日または総走行距離75,000km到達時のいずれか早い時点で終了する。