日立金属、米国特許商標庁による希土類焼結磁石特許請求項の一部無効判断に対抗


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中国の「希土類永久磁石産業技術革新戦略連盟」が、「米国特許商標庁」へ申し立てていた日立金属株式会社(本社:東京都港区、代表執行役 執行役社長:髙橋 秀明、以下、日立金属)の保有特許に対する当事者系再審査手続(Inter Partes Review)に対して、米国特許商標庁が、請求項の一部を無効とする決定を下した。これに対して日立金属は3月10日、同決定を不服として然るべき法的手段を取ると表明した。

今回の米国特許商標庁審判部の決定は、日立金属が保有する米国特許第6,491,765 号 (以下「765 特許」)及び米国特許第6,537,385 号 (以下、「385 特許」)の一部の請求項は、先行技術に照らして自明であるという理由から、これを無効と判断したもの。

しかし日立金属は、連盟が「765 特許と385 特許の全部について無効と判断された」という情報を流布していると述べており、日立金属によると、米国特許商標庁・審判部の決定はあくまで765 特許と385 特許の一部の請求項の有効性について判断したものであり、日立金属がその決定を覆す余地を残した、暫定的な判断に過ぎないとしている。

日立金属では、「仮に今後の更なる法的手続で、今回の審査部による一部無効の決定が維持される結果となったとしても、765 特許と385 特許の他の請求項の有効性には何ら影響を与えるものではないとし、さらに日立金属が保有するネオジム焼結磁石に直接的に関係しているその他600 件余りの特許の有効性に対しては全く無関係」と語っている。

日立金属は、長年にわたり多くの経営資源を投入して希土類焼結磁石に関する研究開発を行ってきており、この結果として得られた日立金属が現在保有する広範な特許網は、主として、成分改良に関連した特許とネオジム焼結磁石の生産プロセス全体に関連した製法特許の両方で構成されており、これは日立金属のネオジム焼結磁石業界におけるコアコンピタンスの一つであるとしている。

上記を踏まえて日立金属では、今後も引き続き、積極的にネオジム焼結磁石に関する特許網の保護と防衛に努めるとともに、自社、関連特許ライセンシー及び顧客のために、特許ポジションの向上に努めていくとしている。