ルノーと日産、コネクテッド・カー技術の開発戦略を語る。加えて東京・中目黒に新開発拠点の構築へ


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ソフトウェア&クラウド開発、データ分析、機械学習などの専門技術者300名を採用。今後2年間で150名の人材獲得に動く。

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)と、仏・ルノー S.A.S.(本社:仏・ブローニュ=ビヤンクール、CEO:カルロス ゴーン、以下、ルノー)のアライアンスは10月25日、横浜の日産グローバル本社に於いて、コネクテッド・カー及びモビリティサービスにおける将来戦略を公表した。

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同戦略会見の席上で、ルノー・日産アライアンスのコネクテッド・カーおよびモビリティサービス担当のアライアンスSVP・オギ レドジク氏はこの日、現在開発中の新技術が自動車業界に与える多角的な影響。

さらに両社アライアンスが、2020年迄に目指す10車種以上の自動運転技術搭載車に関わるコネクティビティ技術、そしてその開発戦略について語った。

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オギ レドジク氏は、「グローバル自動車産業が戦略上重要な転換期を迎えている中、ルノー・日産アライアンスは、EVや自動運転技術、コネクティビティ機能を主要セグメントの量産車に、手頃な価格で業界に先駆けて提供しています。

また、マイクロソフト社などの大手IT企業と提携することで、コネクテッドおよびモビリティサービスの開発も加速しています。

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このマイクロソフト社との協業は、我々のアライアンスがこれまで同様、コネクティビティ技術の世界でトップを走り続けていくための、最も合理的に選択肢のひとつです。

併せて我々のアライアンスは、先の9月にフランスのソフトウェア開発会社 シルフェオを買収し、コネクテッド・カーおよびモビリティサービスプログラム開発の速度を加速させています。

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シルフェオのソフトウェア開発者とクラウドエンジニア達は、既に我々のアライアンスの一員となり、私たちの次世代コネクテッド・カーやその他の先進技術の開発に携わっています。

世界の自動車産業が大きく変化していくこの新時代に、彼らの技術力は非常に重要な役割を担っていくでしょう。

しかし、このシルフェオの買収は、ルノー・日産アライアンスが、自動車業界に於いて革新的なリーダーシップを継続してくために行っている様々な方策のひとつに過ぎません。

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この買収は、 『ゼロ・エミッション』、『ゼロ・フェイタリティ』の実現に向けて、我々アライアンスが継続して行ってきた取り組みの方向性を反映しています。

今後、我々のアライアンスは、新しく生まれるコネクテッド・サービス及びアプリケーションを開発し、お客さまが仕事やエンターテインメント、ソーシャルネットワークで、より容易に常に繋がるサービスを提供していきます。

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また、車両の使用状況に応じた情報提供、リモートアクセス、遠隔車両診断、予防メンテナンスを通じて、車両向けのサービスをより簡単に使い易くするサービスを提供。

コネクテッド・カー技術の普及によりカーライフの質が大きく変質かつ向上し、お客様に対して、より広く新しいサービスを提供することができるようになり、事業の効率が飛躍的に高まることになります」と語った。

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こうした発言を前提に、ルノー・日産アライアンスは、精力的な活動をみせ始めており、現在、レドジク氏主導の下、社内ソフトウェア開発チームを立ち上げている。

例えば、その一例として今年6月、両社のアライアンスは、ルノーおよび日産の既存チーム(各社約300名在籍)の開発能力を補完するため、ソフトウェア開発およびクラウドエンジニアリング、データ分析、機械学習、システムアーキテクチャーにおける専門技術者300名の採用を開始した。

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日産は、この分野に於ける迅速なサービス開発を行うために、中目黒(東京都目黒区)にオフィスを新設。今後2年間だけで150名の人材を新たに採用し、開発を行う構えであると云う。

なお今会見に登壇したレドジク氏は、2016年1月にルノー・日産アライアンスに入社。

アライアンス入社前は、ノキア、ナブテック、モトローラ、ワイヤレス通信の新興企業cyberPIXIE(サイバーピクシー)での職務を歴任。

直近では、ノキア・ヒアで自動車部門担当のシニア・ヴァイス・プレジデントとして、自動車事業グループを統括した。

現職務ではパリに活動拠点を置き、フランスおよび日本の両チームを率いている人物である。

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