世界ラリークロス選手権・第4戦、エクストローム3連勝。プジョーは2戦連続表彰台獲得


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2016年世界ラリークロス選手権・第4戦が英国リッデンヒルで開催(5月28、29日)され、今季選手権で首位を走るマティアス・エクストローム(アウディS1)が、第2戦から3連勝を挙げている。

一方、昨シーズンのチャンピオン、ペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)は、予選ヒート4回のうち3回で好タイムを記録。ファイナルでもPPスタートを果たしたのだが、結果は2位。3位にティミー・ハンセン(プジョー208)が入り、今季初の表彰台に上がった。

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今季絶好調のエクストロームだが、ファイナル出走前はマイナートラブルに遭遇して総合4位。但し、そんなことではめげないエクストロームは、ファイナルに向けて新たな作戦を立て、タイヤを温存する戦略とした事で幸運を呼び込んだ。

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一方、昨シーズン選手権2位を獲得したティミー・ハンセンは、前戦以前の不調を吹き飛ばす活躍を見せて、予選1回目のヒートから飛ばし続ける。

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残る3回の予選ヒートでもその快走は止まらず、難なくセミファイナルに進出。そしてファイナルでも3位を獲得。シーズン滑り出しでの苦戦を完全に払拭した。

この結果、チーム・プジョー・ハンセンはチームランキングで2位に浮上。

会期中に18歳の誕生日を迎えたケビン・ハンセン(プジョー 208 WRX)も、ファイナルに進出。

昨年、ヨーロッパラリークロス選手権で活躍したケビンは、今回のファイナルで世界選手権での自己 ベストとなる堂々4位のリザルトを収めた。

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なお前戦で2位に入ったセバスチャン・ローブは、度重なる苦難に見舞われながらもセミファイナル進出を果たしたが、 エンジンのミスファイアにより、上位争いに加わることは叶わなかった。

<コメント>
マティアス・エクストローム(アウディS1)
「今年はペターじゃなくて僕がポディウムの頂点に上がった。だけど、この週末は、自分のキャリアの中でも最も厳しかった戦いになったと思う。

昨年は、なぜペターが速かったのか、自分でも分からなかった事が悔しかった。でも今回は、ファイナルに向けてタイヤを温存した事が活きたようだ。

選手権は今、ファイナルで勝てるドライバーが5、6人はいる。今回は僕が勝てたが、例えばセバスチャン(ローブ)は、アンラッキーでプジョーのポテンシャルを活かし切れなかっただけだろう」

ペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)
「ファイナルではなかり強くプッシュしたけれど、僕らはタイヤ戦略で失敗したようだ。ただ優勝はタッチの差でしかない。

自分たちにも速さやパワーはあったし、マシンの動きも良かった。マシンが改善され、勝てる流れを引き寄せつつある事が一番重要なことだ。次は勝てると信じているよ」

ティミー・ハンセン(プジョー 208 WRX、総合3位)
「またトップ3に入れて嬉しい。ポディウムに上がるのは久しぶりだ。

この週末は全てが順調に進んだが、ソルベルグやエクストロームに追いつくことはできなかった。しかし今日のリザルトは自分にとっては優勝に等しい価値がある。

チームも僕もスタートからフィニッシュまで全力を尽くした。それにケビンがすぐ後ろでフィニッシュしたことも嬉しい。彼にとって自己ベストのリザルトだし、私も誇らしい気持ちだ」

セバスチャン・ローブ(プジョー 208 WRX)
「この週末はトラブルが続き、自分にとってはポジティブな展開ではなかった。

結果、予選1回目のヒートではエンジ ンにトラブルを抱え、17位に終わった。第2ヒートはトラブルなしで終えたが、第3ヒートではパンク。予選最後のヒートでは、レース直前のコースに水が撒かれてしまった。

それでもセミファイナルへの進出は果たしたが、ここで再びエンジントラブルに見舞われ、ファイナルに進むことはできなかった。ただこれで想定される トラブルは、出し尽くしたと思うので、次回はクリーンな走りがしたい」

ケネス・ハンセン(チーム代表)
「今回は、シーズン滑り出しで苦戦していたティミーにとって重要な週末でした。このリッデンヒルでは素晴らしい流れ を築き、最終的にトップ3フィニッシュを果たしました。

ポディウムを狙うことのできるドライバーがふたり存在することは、チームにとって大切なことです。

セバスチャンはテクニカルトラブルに見舞われ、残念ながらファイナル進出はなりませんでした。

一方ケビンは素晴らしい走りで、18歳の誕生日を最高のかたちで祝うことができました。そしてデイビー も、セミファイナル進出まであと一歩のところまで迫る強さを見せました」

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