スーパーフォーミュラ第4戦・決勝速報、ポール・トゥ・ウインで石浦宏明が今季2勝目

レース終盤の猛追も実らず一貴は2位。3位にはデ・オリベイラで、3人が連続表彰台に

8月23日午後、2015年スーパーフォーミュラ第4戦ツインリンクもてぎの決勝レースが行われた。

昼過ぎに突然の雨が降り、路面はウェットとなる。2時間弱で雨は止むが、2時20分からのウォームアップ走行では路面はウェット。

この時は大半がレインタイヤで走り、何台かがスリックタイヤを試すという状況だった。

だが、その後雨は降らず、路面はどんどん乾いていき、全車がスリックタイヤに換えてレースに臨んだ。この時点で気温は26度、路面温度は31度だった。

フォーメーションラップのスタートではポールポジションのNo.38 石浦宏明（P.MU/CERUMO・INGING SF14）がすぐにスタートできず、周囲をヒヤリとさせる。

しかし、エンジンストップをしたわけではなく、無事発進して決勝レースを迎える。石浦は好スタートを切り、トップをキープしたまま第1コーナーを通過。

後方では予選５位のNo.1 中嶋一貴（PETRONAS TOM’S SF14）が抜群のスタートを決め、第1コーナーの大外から予選3位のNo.8 小林可夢偉（Team KYGNUS SUNOCO SF14）の前に出て、2番手となる。

予選4位のNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ（LENOVO TEAM IMPUL SF14）も予選2位のNo.40 野尻智紀（DOCOMO DANDELION M40S SF14）を抜きポジションアップ。

1周目のトップは石浦、以下は一貴、可夢偉、デ・オリベイラ、野尻と続く。

後方ではNo.34 小暮卓史（DRAGO CORSE SF14）とNo.10 塚越広大（REAL SF14）が接触した模様で、塚越がコースアウト。塚越は再スタートできず、早くもこのレースを終えることになった。

トップを行く石浦のペースは頭ひとつ抜けていた。2番手の一貴との差をどんどんと拡げて行き、10周目には4.5秒にも開いた、11周目には3番手のデ・オリベイラと5番手のロッテラーが早めのピットイン作戦に出る。

レース中盤を迎えても石浦のペースは衰えず、26周目には2番手の一貴との差は9秒以上にも開く。

ただ、一貴のペースも決して遅いわけではなく、3番手の可夢偉はさらに6秒後方。早めにピットインしたデ・オリベイラとロッテラーのペースも石浦と一貴を上回るものではない。

上位2人より先の32周目にピットインした3番手の可夢偉はピット作業で右リアタイヤの交換で大きくタイムロス。これで実質上位2人のマッチレースの展開となる。

34周目に一貴がピットイン、36周目には石浦もピットイン。共にタイヤ4本を買えて、13秒台のピット作業と無難にこなし、ポジションをキープしたままコースに戻る。全車がピットインを終えた時点で、トップは石浦で追う一貴は7秒後方。

これでレースは決まりと見えたが、ここから一貴がチャンピオンの意地が炸裂し、ファステストラップを刻む猛追を開始。

差はジワジワと詰まり、残り3周で4秒まで削っていく。最終ラップには2秒を切るまでに一貴は追い上げたが、石浦もそのプレッシャーに動じることなく、ここまでのマージンを十分に活かして、トップのままゴールしてみせた。

2位は一貴、3位はデ・オリベイラと前戦富士と同じ3人が再び表彰台に揃うことになった。

石浦は第2戦岡山に続き、今季2勝目をまたもポール・トゥ・ウインを決めた。選手権でも11ポイントを追加した石浦は、合計を32ポイントと伸ばしてドライバーズ・ランキングのリーダーをキープした。