日産自動車と兼松、「NEDOの米国・加州北部都市圏に於けるEVの行動範囲拡大実証事業」に参画


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日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン、以下「日産」)と兼松株式会社(本社:東京都港区、社長:下嶋 政幸、以下「兼松」)はNEDOの米国内に於ける実証実験に参画する。

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先の両社は11月15日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(本部:神奈川県川崎市幸区、理事長:古川 一夫、以下「NEDO」)が米国カリフォルニア州の北部都市圏で実施し、日産と兼松が受託者として参画する「電気自動車(以下「EV」)の行動範囲拡大実証事業(以下「本実証事業」)」の実証サイトを11月14日(現地時間)に始動し、同地でセレモニーを行った。

これは、昨年9月のNEDOと米国カリフォルニア州の経済促進知事室(GO-Biz)との間で合意された基本協定(MOU)に従って、日産が実証研究代表者として全体を取りまとめ、兼松とともに実証事業を実施するもの。

実証期間は2020年9月までとし、州北部の20ヵ所以上に最大50基の急速充電器を整備する予定だ。

この実証実験の目的と内容は以下の通り

1.本実証事業の目的
米国カリフォルニア州は、州内で一定台数以上自動車を販売する自動車メーカーに対し、一定比率のEVやプラグインハイブリッド車等の販売を義務付けるZEV(Zero Emission Vehicle)規制がある。

またEVに対して優先レーンの通行許可を与える優遇措置等のZEVの普及に対する積極的な取り組みを行っており、現在、全米において自家用EVの販売台数が最も多い州として、主に通勤や買い物などの都市圏の移動に活用されている。

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これを踏まえた同実証事業は、急速充電網の整備、及びEVドライバーへのリアルタイム情報サービスの提供を通じ、EVの行動範囲を都市間移動に拡大することを目的に実施するもの。

全米に於いてここカリフォルニア州で本実証事業を行うことで、EVの様々な行動パターンデータを集積し、調査・分析・研究を通じて、EVの普及と利用拡大モデルの確立を図っていく。

2.本実証事業の内容
この実証事業では、カリフォルニア州政府、及び米国充電インフラ事業者eVgo(※1)と協力し、同州北部のサンフランシスコ広域都市圏、州都サクラメントを始め、モントレーやレイクタホなどの近隣観光地をつなぐ幹線道路沿いの20ヵ所以上に最大50基の急速充電器を効果的に新たに設置する。

また、EVユーザーを最適な急速充電器へ誘導する情報サービスシステム等を構築し、EVの行動範囲拡大への有効性を実証していく(2017年春頃に稼働予定)。

この実証事業における各社の役割は、以下の通り。

【日産】
– 急速充電器の設置及び運用
– EVの行動変化分析

【兼松】
– EVユーザー向け誘導情報サービス等の提供
– EVやEV充電に関わるリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスの検討

日産は、世界49ヵ国・地域で「日産リーフ」を始めとしたEVを累計約26万4,000台販売(2016年10月末時点)しており、EVの累計販売台数で世界トップシェアを持つ。

また、世界各国のEVの走行データ等を収集するため、グローバルデータセンター(以下「GDC」)を設置し、多くの地域でEVユーザーの利便性の更なる向上の為に様々な走行・充電パターンを検証している。

これを前提に日産は、GDCで集約されたデータを活用することで、最適な急速充電器の設置場所を提案し、EVの更なる普及拡大を目指していく狙いがある。

一方、兼松はM2M/IoT(Machine to Machine/Internet of Things)(※2)分野及び車載デバイス分野において、日本及び米国の先進的な企業との協業により、自動車のM2M/IoTビジネスの開発を推進している。

自動車のM2M/IoTソリューションとしては、まずこの実証事業に於いてEVユーザー向けリアルタイム情報サービスを日産と協力して展開して、事業化に繋げていく構えだ。

さらに、M2M/IoTソリューション及び車載ハードウェア製品の提案によって、より高機能なコネクテッド・カー(※3)のシステムやサービスを実現し、新たなビジネスモデルの構築を目指す。

(※1): 2011年に設立した全米最大の充電インフラ事業者。
(※2): マシン・トゥ・マシン/インターネット・オブ・シングス。モノが自ら信号をインターネットで相互通信する仕組み。
(※3): インターネットを介してさまざまなネットワークサービスを提供する仕組みを持つ自動車。

以 上