キヤノン(本社:東京都大田区、代表取締役社長:御手洗冨士夫)は、メモリー・ロジック・イメージセンサーなどIoT・車載向け半導体デバイスの量産化で定評のあるi線半導体露光装置「FPA-5550iZ2」(2016年12月発売)と、KrF半導体露光装置「FPA-6300ES6a」(2012年4月発売)に対応する“200mmオプション”を12月11日より発売した。
メモリーやマイクロプロセッサーなどの半導体デバイスは、最先端の微細化技術を用い300mmウエハーを使用して製造するのが一般的だ。
しかし一方で、急速に普及が進むIoTや車載向けの半導体デバイスでは実績のあるプロセスでの多品種少量生産が求められることから、デバイスメーカーから200mmウエハーに対応した装置の要請が高まっている。
キヤノンでは、生産性や重ね合わせ精度で定評のある300mmウエハー対応のi線半導体露光装置「FPA-5550iZ2」(i線(水銀ランプ波長365nm)の光源を利用した半導体露光装置。1nm(ナノメートル)は10億分の1メートル)、KrF半導体露光装置「FPA-6300ES6a」(露光波長が248nm、希ガスのクリプトン(Kr)ガスとハロゲンガスのフッ素(F)ガスを混合して発生させるレーザー光を利用した半導体露光装置)向けに、200mm ウエハーに対応する“200mmオプション”を発売し、幅広い市場のニーズに応えていく。
業界最高水準の高い生産性を実現
“200mmオプション”を搭載することで、200mmウエハーで「FPA-5550iZ2」毎時230枚(200mmウエハー、58ショットの条件において、1時間あたりのウエハー露光処理枚数)、「FPA-6300ES6a」は毎時255枚(200mmウエハー、46ショットの条件において、1時間あたりのウエハー露光処理枚数)の露光処理が可能。
これは同等クラスの露光装置として業界最高水準の生産性を実現し、CoO(Cost of Ownershipの略。半導体製造に関する設備投資や運用に必要なコスト。半導体メーカーの量産ラインにおける工程や製造装置の生産性を示す指標の一つ)低減のニーズに応えるものとなっている。
同一プラットフォームで多様なソリューションとアップグレードを容易に実現
「FPA-5550iZ2」、「FPA-6300ES6a」は発売以来、高い信頼と評価を得ている同一のプラットフォームを使用しているため、市場で稼働している装置へのソリューション提供、生産性や重ね合わせ精度向上のための継続的なアップグレード提供を容易に実施することが可能。