ビー・エム・ダブリューAG(BMW AG、本社:バイエルン州ミュンヘン、社長:ノルベルト·ライトホーファー、以下、BMW)は、米国・加州モンタレーカーウィークの一環として開かれ、世界中のエンスージアストが注目する恒例のイベント「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」に於いて、来期の車両生産を見据えたBMW Concept Z4を披露した。
そのスタイリングは、ヘッドレスト部からリアのフードに繫がっていく造形など、一部にコンセプトカーらしい奇抜さを備えているものの、市販モデルに近いコンサバティブなプロモーションを備えているように見える。
このコンセプト車両について、同社上級副社長でBMW AGのデザイン本部長、エイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は、「このクルマは、BMWブランドに於いてドライビングの愉しさを味わい尽くすために開発されました。
BMW Concept Z4は、長いホイールベースにコンパクトなリアエンドなど、伝統的なBMW製ロードスターデザインを、現代に相応しい造形にパッケージし直しました。
またドライビングポジションは、先代のロードスターよりもさらに車両の中央に近づく理想的な着座位置を追求しています。これにより、新世代のスポーツカーとして、新たな時代を切り拓くドライビングプレジャーを提供できるでしょう。
スタイリングは低く抑えたボディシルエットとし、フロント部はシャーク状に前方へ大きく傾斜したキドニーグリルを備え、これに大きく口を開けたロアエアダムが備わっています。
前後のオーバーハングが短く切り詰められているため、横から見たプロポーションはシャープさが際立ちます。またフロント・フェンダー部に設けられた大型エアダクトは、上端がドアを通過してリア・フェンダーへと伸びやかな弧を描いており、この3次元的造形がボディ側面に彫りの深い陰影を生んでいます。
ドライビングシートに座ると、ドライバーを囲むドアトリムパネル、インストルメントパネル、センタースタックはブラック仕上げとし、外板の流麗さを強調するボディ部分とは際だったコントラストで仕立て上げました。
インストルメントクラスターと、中央のディスプレイパネルは、BMWが考える最新鋭の人間工学に基づいたもの。
2つの並んだディスプレイは、ほぼ同じ高さで近接して配置されており、適切な情報を、適切なタイミングでドライバーに対して提供します。
ドライバーは、利用可能なコンテンツ(ルート案内、プレイリスト、その他のインフォテインメント機能)から呼び出す要素をタッチコマンドを介して選択できます。
またインストルメントクラスターの上に、ヘッドアップディスプレイは、ドライバーの視野内に於いて適切かつ重要なドライビング情報を表示します。
これらの全てがドライバー側に傾斜しており、シフトレバーとステアリングホイールもコンセプトモデル専用のデザインとしています」と語っている。
気になる価格面は、今年の東京モーターショーでプロトタイプが公開されるとの噂のトヨタ製スポーツカー「スープラ」と共有のプラットフォームを利用していることもあり、コスト上昇が抑えられるようで、全く新しいシャシーコンポーネンツでありながらも、販価面では、競争力のある価格設定になるではないかと伝えられている。