デンソー、ロームと半導体分野の連携で基本合意

デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:林 新之助)と、ローム(本社:京都市右京区、社長:東 克己)は、2024年9月より検討・協議を進めてきた「半導体分野における戦略的パートナーシップ」を構築することに基本合意した。

両社は昨今、カーボンニュートラル達成に向けた電動車の開発・普及や、交通事故死亡者ゼロへの貢献も期待される自動運転の実現に向け、クルマの電動化や知能化を支える半導体の重要性はより一層高まっていることを懸念。

上記を踏まえてデンソーとロームは、車載向け半導体の取引や開発を通じて連携を強化してきた経緯がある。

今後両社は、デンソーが持つ自動車分野での高度なシステム構築力と、ロームが民生市場などで培ってきた最先端の半導体技術を融合させ、アナログICを中心にクルマの電動化や知能化を支える高品質なデバイスのラインナップ補完や開発面での連携を深めていく構えだ。

加えて、両社が持つ半導体事業の中で、親和性の高い分野に於いては、より幅広い連携を視野に入れて協議を進めていく。

こうした複数目的の共創から生み出された製品をグローバルに広く供給することで、自動車分野での技術革新に貢献。持続可能なモビリティ社会の実現を目指していきたい考えという。

なお、当該パートナーシップをより強固なものとするため両社の資本関係を強化することも引き続き検討を進めいくとしている。

両者の戦略的パートナーシップについてデンソーの林 新之助 代表取締役社長CEOは、「デンソーは半導体を次世代の車両システムを実現するキーデバイスとして位置づけ、豊富な経験や知見を持つ半導体メーカーとの協業関係を深めてきました。

ロームはクルマの知能化、電動化に欠かせない車載エレクトロニクス製品で重要となる幅広い領域の半導体ラインナップを有しており、そのロームとのパートナーシップ構築が順調に進んでいることを非常に嬉しく感じております。

両社の連携をより深化させ、デンソーが培ってきた車載技術、知見と融合させることで、安定供給と製品の付加価値向上によりモビリティ社会の発展に貢献してまいります」と述べた。

またロームの東 克己 代表取締役社長は、「モビリティ社会の技術革新をリードするデンソーと、協業関係をさらに深められることを大変嬉しく思います。

今回のパートナーシップは、サプライヤーとしての関係強化のみならず、両社の半導体事業における幅広い連携も視野に入れたものとなっています。

まずは電動化、自動運転、コネクティッド等の次世代システムに係るアナログICの開発を中心に連携を深めてまいります。

加えて、対象を狭めることなく、互いに保有する技術、知見、資産を幅広い分野で融合し、自動車の技術革新、安定供給に貢献してまいります」と結んでいる。