Aeson Power(エイソン・パワー)は5月7日(独ミュンヘン発)、当地に於けるエネルギー貯蔵業界の主要イベントのひとつ「EES Europe 2025
」で、通信用のSIBPOM-4850、UPS用のSIBPOM-12100、C&Iスケール用のSIBPOM-125kWhエネルギー貯蔵キャビネット、乗用車用のNaForceおよびNaPulseなどのナトリウム電池に係る製品を初公開した。
ちなみに同社は、豪州に拠点を置くバッテリー技術に特化した企業。特にエネルギー貯蔵システム、UPSバッテリー等で28年以上の知見を持ち、豪州市場では政府機関や大手企業への供給元にもなっている。
そんな同社のが展示したナトリウム電池関連製品は、NFPPポリアニオン技術を採用した電池セルを採用などで、これらの製品は、本質安全(ゼロボルトまで放電しても容量が完全に回復)、優れた耐高温性(セルは60℃で正常に動作)、優れたレート特性、高い充放電効率(RTEは95%を優に超える)、そして長寿命(15,000サイクル以上)が主要な特徴であるという。
また併せて無道社は、C&Iエネルギー貯蔵向けに安全性、インテリジェンス、広い温度範囲、高エネルギー密度を備えたナトリウム製品SIBPOM-125kWhエネルギー貯蔵キャビネットを発売。これらはIEC 62619やIEC 62933などのリチウム電池規格に基づく厳格な第三者テストに合格したとしている。
なおAeson Powerは、この車両向けに、欧州規格(EU)準拠のNaForceと日本規格(JIS)準拠のNaPulseという2シリーズのナトリウムイオンバッテリーも発表。
いずれもアイドリングストップ機能と始動機能を備え、極限温度下でも瞬時に始動、急速充電、軽量設計、長寿命を実現する。特にアイドリングストップバッテリーは、18万回のディープサイクル容量を誇ると謳う。またいずれも乗用車に適しており、AGMバッテリーやMFバッテリーの最適な代替品になるとした。
他も同社は、ナトリウム製品の他に、TÜV SÜD および French BV によるIEC規格認証を受けたリチウム電池エネルギー貯蔵製品 (261kWh C&I エネルギー貯蔵キャビネット、5MWh コンテナ型エネルギー貯蔵システム)、および優れた PSoC サイクリング、より優れたクランキング性能、高出力を備えた双極鉛蓄電池 (TRE、TUS、TSS、THS シリーズ) も展示した。
Aeson Powerでゼネラルマネージャーを努めるシャーリー・チャン氏は、「当社のバイポーラ鉛蓄電池は、-40℃という低温性能に於いて世界的にも他に類を見ない性能を誇り、広く市場に採用されています。
今後、ナトリウムイオン電池も画期的な進歩を遂げるでしょう。ナトリウム電池技術の安全性は、将来のアプリケーションにとって重要な基盤です。エイソンパワーは、今後もナトリウム技術への研究開発リソースを注力していきます」と話している。