車輸送のゼロ、転勤に伴うマイカー輸送の使用燃料代をポイントで還元


マイカー輸送に使った燃料は、ポイントで還元する仕組み

車両輸送のリーディングカンパニーであるゼロ(旧・日産陸送/本社:神奈川県川崎市、代表取締役:髙橋俊博)は4月23日、企業の人事異動に伴う長距離引越しに係るマイカー輸送サービスで、「マイカー輸送ポイント交換サービス」を実施している。

このサービスは、引越し業者を通じてゼロに委託されたマイカー輸送に対し、使用燃料代を「ポイント」として還元するというもの。

時節柄、企業の辞令により遠方への単身赴任や家族そろっての新生活が始まる時期がやってきた。

期待と不安が入り混じる引越し準備のなかには、愛車の輸送も含まれる。こうした不安を解消するマイカー輸送のサービスは、引越し業社各社が提供しているが、その輸送業務を担っているのが車両輸送の業界最大手であるゼロであることが多い。

そんな同社のマイカー輸送は、顧客の車を引越し元の自宅から最寄りの事業所まで、また最寄りの事業所から顧客の引越し先まで輸送する際に、必要に応じて2通りの輸送パターンで対応している。

マイカー輸送に伴う実施パターンはふたつの方法ある

ひとつは「自走員」(車格や道路事情等によりキャリアカーで輸送できない車を直接運転して輸送する専門ドライバー)と呼ばれる専門ドライバーが、顧客の車を直接運転して輸送する方法。

もうひとつは、専門ドライバーが顧客の車をキャリアカーに積載して輸送する方法のいずれかとなる。どちらも専門の教育を受けた専属のドライバーが対応。安全・丁寧に目的地まで車両を送り届ける。

さて、ここで注目すべきは、その輸送に掛かった燃料代の精算方法にある。これまでは使用した燃料を輸送会社の基準燃費(8キロメートルにつき1リットル)に基づいた想定消費燃料分相当を給油する形で精算していた。

しかし今日、ゼロでは燃料費をポイント還元で精算するという方法をとっている。

精算方法は、マイカーの預かり時と届け時の積算走行距離計の記録から走行距離を算出。これを自社の基準燃費に基づいた燃料使用量で算出。更に資源エネルギー庁が発表する全国平均の燃料価格単価を基に、その金額相当のポイントを顧客に還元するというもの。

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<ポイント還元の仕組みは以下の通り>
走行距離を計測:お預かり時とお届け時の走行距離を記録。
燃料使用量を算出:(お預かり時走行距離+お届け時走行距離 ) ÷ 8km/L
ポイントを計算:燃料使用量 × 全国平均の燃料価格単価 = 還元ポイント
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輸送の裏側にある、ポイント還元に込めた想いとは

従来の使用燃料の精算では、「本当に使った分相当の燃料が給油されているのか」と不安を感じる顧客もいたという。

また当該社のドライバーにとっても、目的地付近で給油所を見つけるのが難しい場合や、レギュラーとハイオクの給油ミス、あるいは給油時のトラブルなど、輸送中の給油には様々な負担が伴う。

そこでゼロが新たに導入したポイント還元システムでは、走行距離データに基づいてポイントを算出する。このため精算の透明性が向上。

還元額は「走行距離」と「全国平均の燃料価格」という客観的な基準に基づいて決定されるので、顧客は安心と納得を、ドライバーには運転に専念できる環境を提供できるようになった。

還元されたポイントは、10種類以上の豊富な交換先から選択可能。1円単位で交換可能なサービスを厳選しているため、無駄なく利用できるのも利点だ。

アナログからの脱却、新システム導入で更なる進化へ

しかし制度開始当初は、走行距離を事務員が手入力で行っていたため、入力ミスによるポイント過多払いなどのヒューマンエラーも発生していた。

そこで昨年1月より独自開発した最新の輸送管理システム「mola(モーラ」(車両輸送時の品質管理をデジタル化、40種類以上の紙情報をタブレットやスマートフォンで一元管理する業務アプリ)をマイカー輸送に導入。

自走員がタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末に入力したデータが自動で処理され、顧客はSMSでポイント付与の通知が届く仕組みにより、精度と業務効率が向上した。

サービス開始から1年、ポイントサービスの提供会社を更に増やし、より利用しやすいサービスへと展開。ゼロではこれからも、より快適で信頼性の高い輸送サービスを、ドライバーには安心・安全に業務へ専念できる環境を提供していく構えという。